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第02稿08話~垂らした餌に魚は食い付くか17~


__勇者|勇者PT自室


「走るの禁止。ちょっとはしたないよ」


「えー!」


「えー、じゃないよ。使用人の人達が何処から見てる分からないんだから、ちゃんと大人しく向かいなさい。このままじゃ、嫁いでも使用人達から認められなければやってけないでしょ」


「それもそうだね!!分かった頑張る」


「3歩、歩いたら忘れそうな返事ね」


「じゃぁ、ゴートさんの居場所を聞こう!もしもーし!」


「呼び方が……」


「次は執事長ですか。今は止めといた方が良いかもしれません」


「ん?どして?」


「ブレイク様ウォッチングしてますから」


「ブレイク様ウォッチング?」


「あ、えっとアレですストーカーしてます」


「ストーカー?」


「えぇ、ブレイク様を影から見守ってます」


「同志かな?私も見守りたい!案内して!」


 ブレイク様って言うのは多分、ユウ君の事だと思う。お店の人がブレイク様って呼んでたし。

 ゴートさんはとてもこーしょーな趣味を持ってるようだ。


「かしこまりました。ではこちらへどうぞ」



「執事長、勇者様をお連れしました」


「おや、どうしたのでしょうか」


 案内されたのはとあるお部屋。そこにはゴートさんが壁に貼り付いていた。

 こっちを見ずにゴートさんは答える。


「ユウ君!!ふがっ」


 ゴートさんが一瞬でこっちに来て口を塞がれる。


「声が大きいですよ……隣はお坊ちゃまのお部屋です。意味は分かりますね」


「分かった。理解した。覗く」


「しょうがありませんね。どうぞ」


 譲られた壁を見ると穴が空いている。おお、ここに桃源郷が!



__遊び人|自室



「ん?」


 取り敢えず、手慰みに棒手裏剣を作っていた手を止める。俺もアサシンになりたい。

 それには何より攻撃力が足りない。酸の効率のいい武器化を進めたいな。

 いや、それよりも先程、勇者に呼ばれた様な気がしたが気のせいか?

 視線を感じる……ゴートじゃないな。ゴートなら視線も感じ無いだろうし。

 まぁ、見てる程度ならば問題は無いか。作成続けよう。



__勇者|覗き部屋



ふぉおお、見える。見えるぞ!!ユウ君が!!


「ふむ、どうやら気付かれてるようですね。勇者様はもう少し気配を消す事を覚えたらよろしいかと」


「どうやって消すの?」


「私達は見守るのです。さながら聖母の様に優しく見守る事で視線を気取られにくくなります」


「成程、こうかな」


「駄目ですね。欲が透けて見えております」


「こう?」


「これ、見てないと駄目?」


「覗きの片棒は担ぎたくないわね。対象が女の子ならアレだけども男の子だし」


「あ、ゴートさんゴートさん。ゴートさんって生産系の商会に属してるんですよね?」


「えぇ、お坊ちゃまの指揮によりかなりの急成長を遂げておりますよ」


「じゃぁカメラとか作れないかな?」


「カメラ……ですか?」


「今見てる風景を切り取る魔道具みたいなものなんだけど」


「風景を?切り取るというのはちょっと不穏な気がしますが」


「んーと、風景を写す?紙とかに今見ている風景を描く?そうすればずっとユウ君を眺めていられるよ!!」


「ほぅ!!それは多大に魅力的な魔道具ですな。研究部に詳しい説明をお願いしても?」


「もちろんです!その代わりと言っては何ですが完成したら私にも一つください!」


「良いですとも!早いですが明日は予定は空いていますか?」


「明日は特にする事も無いです!」


「でしたら明日、商会の方に顔を出していただいても良いでしょうか?」


「大丈夫です!行きます!」


「駄目だ。この二人、欲望に忠実だ」


 私はカメラを手に入れられる算段を立てて、近い内にカメラマンに転職しようかと思いました。



勇者はフリーのカメラマンさ!!と言うか、視点が多いと一日が長い。

と言う訳で、次回は次の日になるので09話です。

1日、2日位クールタイムがあるかもしれませんし無いかもしれません。

9時~10時には投稿するので更新が無かったらサボってると思われます。

それでは皆様また次回。

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