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第02稿08話~垂らした餌に魚は食い付くか16~


__勇者|トキトー邸―自室


 冒険者ギルドでダンジョンの情報をユウ君の実家に帰って来た。


「これよりミッションを開始する!」


「作戦概要からいこう?」


「作戦は屋敷の中を歩き回りユウ君の家族の情報か家族との接触です」


「行き当たりばったりじゃない?」


「川に流されてると良い事あるかもしれない」


「それでいいの……?」


「と言う訳で探索開始!」


「最初は何処に行こう」


 ユウ君のお母さんに挨拶していない!行かなきゃ!

 外に出て廊下をずんずん進む。そういえば。


「ココノ、ユウ君のお母さんの居場所分かる?」


「私が分かる訳ないでしょ……」


「それもそうかぁ。うーん、よし。誰かー居ませんかー?」


「どういたしましたか?」


 呼んで1秒も経たず現れるとは使用人の鑑!!


「ユウ君のお母さんに挨拶したいんですけど」


「奥様のお部屋はこちらです」


 案内されるがままについて行く。すると真っ黒の扉の前まで案内された。


「奥様、勇者様が挨拶に来られました」


「入って良いわ」


「しっつれいしまーす!初めまして!ユウ・キサラギです!勇者やってます!息子さんを下さい!」


「取り入る気ゼロね」


「んー、合格」


 さらっと許可を貰えた!


「やったー!」


「嘘!?」


「本気かしら」


 お母様の許可ゲット!


「私は息子を引っ張ってくれそうな人なら誰でも良かったのよ?でも娘達は強敵だから無策で行くのなら何時でも撤回するわね。娘達から許可を貰えたのならお茶会をしましょう」


「分かりました!作戦会議してから行きます!皆、一旦部屋に戻ろう!」


 ダッシュで自室に戻る。


「さぁ、何か案はある?」


 振り向いたら誰も居なかった。


「あれ?」


「速すぎ。もうちょっと速度落としてくれないかなぁ」


「ほら、ソルが追いつけてないじゃない。鎧外せばいいのにどうしてそうしないのかしら……」


「何時なんどき不足の事態が起きるかも分からないしな」


「はい!3人とも案求む!!」


「娘達は手ごわいって行ってたけど執事さんのゴートとアナーさん?だっけ。その二人から行くのが良いと思う」


「成程!それじゃそう言うコトで行っちゃおう!!」


 猪突猛進が座右の銘!それが私!



__忍者|SYSTEMERROR


 さてと、いざ戦うとなると特に足が竦んだりとかはしなかったでござるな。

 こうして大物と出会うのは2回目でござるが1回目よりかは遥かに身体の状態は良い様だ。


「片凪流、総真陽炎」


 棒人間の術とは違い。自分の分身を一体、作り出す。そっくりの分身は武器を持ってないので刀を一振り渡す。


『わお、JapaneseNINJA!』


「「今は侍でござるがな!」」


『JapaneseSAMURAI!』


「「邪魔な棘を刈り込むでござるよ。ん?ティキ殿、スミス殿をお願いするでござる」」


『あー、これは心ここにあらずって感じだね。分かった』


 立ち竦んで動けないスミス殿をティキ殿に任せ。グラーキなるモノと相対する。


「「片凪流・総真」」「双雷刃」「双風刃」


 拙者らの持つ二振りの刀が雷と風をそれぞれ纏う。風が伸びて来た棘を弾き。雷が棘を伝ってグラーキに電撃を与える。大したダメージは負ってないようでござるな。


「「片凪流、閃刃」」


 黄色の閃光と緑色の閃光がグラーキに向かって奔りグラーキに当たる直前、厚ぼったい半開きの口の前で交わると暴風と電撃が交わった周囲に弾ける。そして雷を纏ったトルネードとなった。


「「なんと、トルネードを物ともしないでござるか。水属性だと思ったでござるが違うようでござるな」」


『ねぇ、2人同時に同じ言葉を発するのはちょっと気味が悪いよ』


「「そいつはすまぬでござるな。しかし、両方喋ってしまうのでござるよ。暫しの間、我慢するでござる」」


「ごめんなさい。少し放心してしまったようです」


「「はっはっは、問題は無いでござるが。攻撃が通らないのは結構きついでござるな。嫌でござるが斬りに行くでござるかね」」


「俺は何すれば良いですか?」


「あの目の様なモノを狙って閃突を、出来るでござるか?」


「あの黄色い奴ですか?」


「そうでござる」


「やってみます。閃突!!」


 3本の刺突の弾丸が飛んでいく。一つの眼に閃突が着弾するが、少しひるんだように眼を揺らすだけだった。


『しょうがないなぁ。特別に僕の力を少し分けてあげるよ』


 ドスッっと音がして背中に衝撃を受けた。見てみるとティキ殿がしがみついていた。舌が鎧に刺さっている。本物を見分けられているのかそれとも偶然か。


『堅い、え?なにこれ僕の舌が貫通しないとか凄いんだけど』


「「拙者の血はダイヤモンドよりも硬くなるでござるよ」」


『アダマンタイトの硬度超えてるよ……血を武器にしたらあの棘とか普通に切断出来ると思うんだけど』


「「その手があったでござる!!片凪流、総真双血刃!!」」


 二本の刀が柄の部分から血で染まっていき刀身が染まった後に迫ってくる棘を斬ってみる。

 すると棘と本体を斬り話す事に成功した。棘は斬り落とされて地面に落ち、本体から伸びてる切断面から液体が垂れている。あれは体液でござるかね?棘に気を付けてと言っていたでござるがもしかしてアレがゾンビウイルスの元でござるか?恐ろしいでござる。


 しかし、効く事が分かったのなら話は早いでござる。刀を無い鞘に入れる様に腰だめに構える。


「「片凪流、総真居合閃刃、X式!!」」


 自分と分身が鏡合わせで同じ行動を取る。自分は右手で分身は左手で居合を放つ。

 2本の閃光は一つになりXの形で飛んでいく。そしてグラーキに直撃して、崩れる様にキラキラとした粉となって消えて行った。


『僕は君と本気で戦わなくて良かったと思っているよ』


「あの、また会えますか?」


「「どうでござろうな。そう言うモノは時の運。もしかしたら会えるでござるよ」」


「はい、また」


 そう言って拙者らはキラキラに包まれ異空間から現実に戻る事になった。



アイエエエエ!?ニンジャ!?ブンシンナンデ!?

いや、忍者分身したら普通に強いでしょ。ゲストのスミス君、ほぼ空気。

あ、勇者のパートが無駄に会話があって地の文が無いのは特に勇者が何も考えずに行動してるからです。

次回は勇者パート、恐らく短め?です。お楽しみに。

それでは皆様また次回



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