第01稿03話~王者の墓場お試し2~
__遊び人|王者の墓場
あれから30分程でダンジョンの入り口に到着した。
入り口は石造りの壁に囲まれた階段、壁は崩れて何かの跡地にしか見えない。
「さて早速入るでござる」
「効果時間長いけど、これどれくらいまで続くの?」
「ん?ヘイストか。あと3時間半って所じゃないか」
「4時間も効果時間が続くのかい?それは凄いな」
「早く入るでござるよー」
そう言って階段を降り始めるカタナについていく。中に入ると成程、スケルトンがそこ等辺で巡回している。スケルトンとは骸骨標本みたいな敵だ。
『解析スキル使っとけ』
了解、アナライズ。無詠唱スキルでスケルトンの解析をする。
ソルジャー、ソーサラー、シーフ。どれも光属性と治癒魔法が弱点か。
「僕、骸骨とかゾンビとか苦手なんだよね」
「どうして、ここをチョイスしたんだ?」
「このダンジョンは有名だからね。王都に来たら是非とも攻略したいダンジョンだったから」
「成程、34層迄だったか?行くのか?」
「このダンジョンは34層迄しか把握されてない。まだ踏破されてないダンジョンなんだよ。最終的には踏破したいなと思ってる」
「へぇ、踏破か。今日は様子見か?」
「まぁ、大体の敵はカタナが殲滅しちゃうからついていくだけでも良いんだけど。君に頼みたいのはサポートやマッピングとかかな」
「マッピングは得意だ。あとは罠解除とか鑑定も使えるぞ」
固有スキルでマップ作成等のダンジョン内で出来る事を増やしてある。攻撃が出来ないならその他で役に立てばいいのだ。と言うか、呪いのせいで魔物に見つからないから宝箱荒らしまくれるんだけどな。
「実は僕は魔術なら殆ど使えるんだけど。魔銃に弾として込めないと使えない体質?をしていて、咄嗟の補助とかだと弾を込める時間があって出来ないんだ。だから突っ込んでくカタナの補佐をお願いします」
「分かった。ロックオンは?」
「僕はアイツが撃ち漏らした奴を撃ち殺す係だ。荷物持ちともいう。アイツの狩った獲物の素材確保したりとか」
「終了した。次が沸く前に次へ行くべきそうすべき」
ござるの取れた忍者がこの層の敵を一掃したらしい。スケルトンがバラバラどころか骨が輪切りにされていた。
「じゃあ、素材拾いしながら行こうか」
「魔石は集めて置いた。スケルトンの魔石は抜いておかないと復活する」
「初耳だ。骨か、何かに使えるかな」
解析でも分からない情報はやっぱりあるな。
『名前とステータスと弱点位だからな分かんの』
一番使えないスキルはドロップ率アップだったな。騙された。
『倒した時になるべく肉体を残せば良いだけだしな。あれは爆殺とかで木っ端みじんになっても素材が偶然残るスキルだし。爆弾とか使う時は効果発揮するだろ』
「よし、結構大荷物になったな。殆ど骨だけど」
「俺、魔法の鞄持ってるから持つか?」
「え?魔法の鞄?そんな高級なアイテム持ってるのか?」
「錬金のレベル上げとかで出来たものを売ってたら買えた」
魔法の鞄、固有スキルポイント削った初期装備だけどな。スキル選択よりもポイント消費が大きいが中々使い勝手がいい。この世界の鞄などのストレージは重量で入る量が決まる。しかし、魔法の鞄は重量制限が無いのだ。
「へぇ、凄いね。なんにせよ助かるよ」
「ま、雑用は任せろ。代わりに戦闘は任せる」
「はいはい。任された。まぁ、雑魚はアイツが全部やっちゃうんだけどね」
2023/04/30 書式などを調整。
敵は解析だった!生物は魔法の鞄には入れられません。死んでしまうのでストッパーがあります。
それでは皆様また次回。