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特異性について考察



「ぬおおお!?!ブライトォオオ!!!ふざけんなぁーー!!!」


『ハッハッハ…実験だから、君の特異性のね?』


楓雅(ふうが)は機動部隊により、銃で撃たれている。だが、あまり痛そうではないのは彼の特異性故だろう。


「まじでふざけんな!なんでこうなったんだよォ!!」


時は少し遡る…



──────────────────────



「前の世界はどうなったか分かるか?」


「うーん…君がいた世界では多分行方不明扱いだね〜、そしてうちはまだ特定の別世界に行く技術がまだ無いんだ」


「…ランダムだけど別世界に行けるよ、って言ってます?」


「まぁ、うちにはそういうのあるからね。しかも今も増え続けてるし…いや正確には見つかり続けてる、かな?」


「SCPはやっぱり至る所にあるよな…」


「君の世界ではフィクションの物でもこの世界では実在する。恐らくだけど君たちの世界にもあると思うよ…日本だと神隠しが有名かな?」


現在は楓雅が起きた部屋で事情聴取もとい、雑談をしている2人。ブライト博士は時折ぶっ飛ぶだけでそれ以外はまともなのだろう…多分。


「マジかよ…それで?俺はこれからどうするんだ?」


「とりあえず何か特異性を持っていたらそれの検証もするかなぁ?」


「…ちなみに財団での俺の立ち位置は?」


「SCPからでてきた未知の人間」


「だよね」


「だからこそ確認しなきゃいけないんだ、よっ!」


「っ!?いきなり何しやがる!」


いきなり殴り掛かるブライト博士、だがそれを普通に避ける楓雅。いつもより体が軽く感じられていることに気づいた。


「…あれ?」


「避けられた…この体、世界大会にも出られるほどのボクシング選手のものだったんだけどなぁ…」


「は?…あ、SCP-963…不死の首飾りか」


「…あぁ、君の世界にもこれの情報はあったのか。これは…かなり重要なSCPも知ってるのかな?」


「えっと…たう…あ、言っちゃダメなやつだった」


「良かった…それ以上言ったら君を…終了させなければいけなかった」


そう彼は言い、よく見ると右手が銃の持ち手に掛けられていた。明らかに本気で言っていたため、冷や汗を流す。


「…やっぱり財団怖いわ」


「だけど人類に必要な存在でもある」


「そっちの方がメリットあるからな…」


「あ、そうだ…この写真を見るかい?簡単に言えば灯のついたランプだけど」


「…見なくていい」


「やっぱり知ってるんだ…」


「あ、ダメだった?」


「いや?財団職員なら全員見てるから問題ないよ」


ブライト博士が部屋の机から取り出したのは灯のついたランプの写真。楓雅はそっぽを向いているため見えていないが。


ちなみにこの写真はSCP-001-JP関連の物で、solvexの提言と呼ばれるThaumielclassのSCPだ。


これの特異性は要約すると自分の死について恐怖心を覚えなくなる、といった感じである。しかも直接見なくても写真や映像を見ても同じ効果になる。灯のついた状態のものでなければ効果はないが。


「ま、次に君の特異性について話そうか…」


「なんかあるのか?」


「さっぱり」


「……」


「なんだその呆れた顔は、普通はそんなに簡単にわかるものじゃないんだよ?」


「…そうかい」


「だが1つは分かってると思うよ?」


「1つ?」


「さっきのパンチ…かなり余裕を持って躱してたね?それって元から?」


「いや…あ、それが特異性?」


「こちらの世界に来る時に何かしら肉体が変異したんだろう」


「もう人じゃないってことか?」


「さぁ?財団(うち)は元々人外が多いから、あまり気にしなくてもいいと思うよ」


「…そうかい」


「次に君が目覚めた時…私はそばにいたのに君は私を認知していなかった」


「起きた時しばらく五感がなかったぞ?」


「うーん?特異性なのか、それとも空間を越えたのが原因なのか…」


そういい思案するブライト博士、その状態だと真面目な感じなのだが…どうしてふざけるのだろうか。


「なぁ」


「……ん?なんだい?」


「俺の体が…目覚める前に体がおかしくなってなかったか?」


「いや?特に問題はなかったと思うよ?」


「そうか…」


思い出す。五感が働かなかった時の前に不思議な…体が四足歩行になり、そして見知らぬ人物たちから銃で撃たれているのを。


「…四足歩行…再生…憎悪…」


「…?それはなんのことだい?」


「目覚める前に見た夢?」


「ふーん…SCP-682の事かな?その言葉ですぐに思いつくのはそいつぐらいだね」


「あ…多分そいつ…」


「で?それがどうしたの?」


「いや、SCP-682に俺は多分…夢の中…もしくは現実でなってたんだ思う」


「それって」


その話を聞き、ブライト博士は部屋に設置されている受話器を手に取りどこかに連絡を始める。そしてしばらくして…


「…十数分ほど前にSCP-682が収容違反を起こしていたそうだ」


「っ!」


「そして…収容違反を起こす前に言っていた言葉があるそうだ」


「…俺は何もしない…とかそんなだろ?」


「…君の特異性はもしかしたら…」



──知性あるSCP、もしくは人に乗り移りその能力を再現する…



「じゃないかな?」




次回に続く!


ブライト博士がThaumielと発言したら問答無用で殺そうとした理由は説明時、まだ楓雅が一般人だと判定されていたからなんですよねぇ…



ブライト博士はこの時点で能力というものを…身体能力や知覚能力だけだと思ってます。

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