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異世界美容室  作者: きゆたく
二年目、異世界隣国騒乱篇
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世界武闘大会、開催決定


 翌朝、ラヤマ平原から無事に帰ると、皆が笑顔で出迎えてくれた。ナナセさんとオーパイさんが目に涙を溜め、抱き締めてくれたり、それをマイさんが冷やかすなんて場面もあった。そらから噂を聞き付けたギルドの方達も、店にやって来る。ラヤマ平原での説明も一杯させられ、帰ってきてからも疲れる状態だ…。そしてあまり通常営業が出来ずに一日が終わった…。



「でも店長が、本当に無事で良かったです!」


「ありがとう…僕も良かったよ…」


「キクチくんも流石に大分参った?」


「かなり…参りましたよ。でもリリーシュ様も喜んでたから…まあ良しとします」


「でも武闘大会か…アタシも足の怪我さえ無ければ…」


「僕達は出場禁止で!」



 いつもの日常になり、とても安心する。何気ない皆との会話を楽しめるのは、幸せだよ…。これで、しばらくは安寧の日々を過ごせそうだ。



※※※



 その翌日にディーテ様、そしてルード様とマリー様がお店に来られた。労いの言葉と、ついでに髪の毛をカットしに…。どっちがついでかはわからなかったけどね…。



「キクチ、本当にご苦労でした。改めて感謝します」


「僕も言わせて下さい。戦争を防いで頂き、ありがとうございます」


「私も!ありがとうございました!」


「ディーテ様、ルード様、マリー様…こちらこそ、ありがとうございました。僕も色々と面倒臭い注文を言いましたから、迷惑掛けると思います。すいません」



 王族に感謝されるとやはり恐縮する。僕が迷惑掛けている部分も多いし…。そして皆さんの髪をカットしながら、昨日早馬で届けられた報告を聞くことに。



「キクチが帰った後、武闘大会の内容を詰めたらしいわ。槍と弓と馬術も項目として増やしたそうよ」


「やっぱり。槍ならば、とかそういう声が聞こえてましたからね」


「キクチが言った、15歳以下の部もするそうよ」


「僕が優勝します!」


「丁度今年、ルード様は15歳ですもんね」


「私も出る!」



 マリー様は11歳だし、出させて貰えるのかはわからないが、若者の目標の為にも良い内容だ。



「あと、優勝者に二つ名を付けて欲しいそうよ。ナナセに」


「えーっ!嬉しい!やりたいです!」


「場所もラヤマ平原に決定して、すぐ建設に入るわ。数日後にはお知らせして、再来週には国内で募集を掛けるわ。来月中に国内で予選をして、二ヶ月後に本大会よ」


「えっ?早すぎません!?」



 二ヶ月後に大会?さっきまで戦争するかしないかで揉めてたのに…。早すぎるよ…。



「隣国からは今日中に返事が来るだろうし、デリタム王国とアカサタナ帝国は、間違いなく参加するわ」


「スタジアムの建設は…」


「魔法も使うし、多分来月中には完成するでしょう。三万人位は入れるようにするらしいわ。評判が良かったら、増築するでしょうし。商人もこぞって参加するでしょうね」



 やっぱりこの世界の行動力、決断力、順応力は素晴らしい。たまに怖いけど…。ナナセさんは楽しそうにしてるけど、マイさんは流石に呆れてるよ…。



※※※



「…で、朝まで飲んでいたらしいわ」


「流石ですね…」



 会談の後、ヌーヌーラ共和国とオースリー王国は、仲良く朝まで酒盛りをしたそうです…。皆で戦闘談義や、何故オースリー王国はここまで変われる事が出来たか等、色々と話し盛り上がったそうだ。アントレン様とタオシマ様も、肩を組んで飲んでいたらしい…。昨日の敵は今日の友なんて言うけど、極端なんだよ…。ディーテ様も呆れたみたいだけど。



「そもそも前の戦争は、何で起きたんですか?」


「…ただどっちが強いか、言い合いになっただけよ…」


「…えっ?…政治的な要素は…」


「…無いわ」


「何か利権で揉めてたり…」


「…無いわ」


「積年の恨みとか…」


「…無いわ」


「ただの口喧嘩の延長ですか?」


「…バカな話よね。ロシミが挑発してきて、アントレンがそれに乗っかったのが始まりよ、結果それで多くの死者が出たの。サハラの事件も似たような物ね。笑えないわ。あの時のキクチの話を、もっと昔の私達に聞かせたかったわ」



 詳しく聞くと、両国の会談の場で挑発に乗った結果、他の人達も無礼な発言をしだす。お互いに引けなくなり、その結果戦争に。バカらしい…。それこそ武闘大会で解決して欲しいよ…。



※※※



 数日後には武闘大会の内容が公開された。やっぱり早いや。冒険者ギルドの面々も、参加する気満々の様だ。



「へぇ~。エルメスさんはこの国の代表じゃないんですね」


「ああ、私はエルフだからな。エルフの里、エルフィから出る」


「国ではないんですか?」


「余り私達にそういう概念は無いんだ。長はいるが、王ではない。森の中で自由に生活している者も多いしな。自然が好きで、森を守る。それだけだ。父のギルデもエルフィから出るみたいだしな。ギルド所属だし、この国で参加する事も出来るが、父らしい判断だ」



 まだまだ知らない事も、多いなぁ。そしてエルメスさんは弓で参加予定らしい。エルフはどこまで参加するかはわからないけど、弓で参加すればそれなりに結果を出せるとの事。ギルデさんは剣が得意らしく、かなり強いらしい。



「リダリー達も参加予定のようだ」


「あいつら…まぁ仕方無いんだけどさ…アタシも…」


「怪我の事は忘れて、素直に応援してやってくれ」


「そうですね。エルメスさんから伝えて下さい…」


「自分で伝えた方が良いと思うけどね…」



 オーパイさんは羨ましそうにしている。今は美容師アシスタントだけど、闘争本能はまだ残っているんだろうなぁ。そして商人も騒がしい。シリアールさんも、美容雑貨屋マリサリから商品を売り出す予定らしい。マリベルさん達も忙しくなるようだ。新しいイベントを国中で盛り上がるのは良い事だ。各国との絆も深めて欲しいと思う。それに本大会は僕達も行く予定で、四人で社員旅行にしようと思っている。美容学生も研修として参加予定だしね。とにかく楽しめればありがたいよね。面倒臭い仕事が来ない事を祈ってます…。



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