降臨
「11時……突入開始」
構成員は全員祝福者。
筋肉を、強い電気信号で直接操っている。
アマネと俺で前線を捌く。
シンは取りこぼしを、一人で相手していた。
――その最中、アマネがふと眉をひそめる。
「ユウさん……手加減してません?」
「全力なら、もっとスムーズに制圧できてます」
「それに、11時って時間指定……あなたの提案ですよね?」
「あぁ……念のためにな」
短く答えると、アマネは一瞬だけ黙り込む。
「……分かりました」
制圧完了まで、きっちり一時間。
「やったね!」
シンが意気揚々と声を上げる。
「……やりましたね」
アマネの表情は晴れない。
上手く行き過ぎている。
タケミカヅチノオノカミ。
「行動傾向から見て、好戦的な思考を持つ神――。」
ユウが一歩前に出る。
「何が言いたいんですか?」
アマネが静かに問い詰める。
「祝福者が大勢集まっている場所で、
全員を制圧したら……どうなると思います?」
一拍。
「……君、イザナミノミコトを殺す前の
“実験台”にしようとしてない?」
シンも、さすがに言葉を失う。
「……ユウ君の予想通りだね。来る!」
次の瞬間、
荒々しく、厳めしい男神の姿が――降臨する。
「正当防衛は……通じるよな?」
「人じゃないから、通じないんじゃない?」
「まぁ……やるしかないけど」




