シン
「シンさん」
「ん? 何?」
「スサノオノミコトと、戦ったことありますよね?」
「あー……あるよぉ」
「……強かったですか?」
「そうだねぇ。
弥勒菩薩の祝福者に、出現する位置と時間を予知してもらってさ。
十人がかりで結界を張って、
ここにいる僕も含めて、全員で戦ったんだよねー」
「半分くらい、死んだかなぁ。
スサノオノミコトの方も、長期戦に嫌気が差したのか、
途中で逃げたけどね」
「……ふーん。
例えばナツと俺なら、俺の方が強いですけど……
ネームドになると、やっぱ化け物ですよね」
「そうだねぇ。
でも君には、期待してるんだよねぇ」
「スピードと瞬間火力なら、
もう僕以上だしさ」
「僕が隙を作って、君が一撃入れる。
今のところ、それが最善手かなぁ。
弱ったところを、大勢で叩くって感じだね」
「……有効打になりますかね」
「神を高く見積もりすぎだよ」
シンは、軽く肩をすくめる。
「正確に言うとね。
天界では、確かに無敵だよ?」
「でも、地上に降り立つと……
とてつもなく、弱体化する」
「……ん?
ナツは、天界に居なかったぞ?」
「八百万の神が、全員天界に居るわけじゃないよ。
少なくとも――
“名前が認知されていない”と、ね」
「……なるほどなぁ」




