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そよ風の神  作者: ルイ
29/32

シン

「シンさん」

「ん? 何?」

「スサノオノミコトと、戦ったことありますよね?」

「あー……あるよぉ」

「……強かったですか?」

「そうだねぇ。

弥勒菩薩の祝福者に、出現する位置と時間を予知してもらってさ。

十人がかりで結界を張って、

ここにいる僕も含めて、全員で戦ったんだよねー」

「半分くらい、死んだかなぁ。

スサノオノミコトの方も、長期戦に嫌気が差したのか、

途中で逃げたけどね」

「……ふーん。

例えばナツと俺なら、俺の方が強いですけど……

ネームドになると、やっぱ化け物ですよね」

「そうだねぇ。

でも君には、期待してるんだよねぇ」

「スピードと瞬間火力なら、

もう僕以上だしさ」

「僕が隙を作って、君が一撃入れる。

今のところ、それが最善手かなぁ。

弱ったところを、大勢で叩くって感じだね」

「……有効打になりますかね」

「神を高く見積もりすぎだよ」

シンは、軽く肩をすくめる。

「正確に言うとね。

天界では、確かに無敵だよ?」

「でも、地上に降り立つと……

とてつもなく、弱体化する」

「……ん?

ナツは、天界に居なかったぞ?」

「八百万の神が、全員天界に居るわけじゃないよ。

少なくとも――

“名前が認知されていない”と、ね」

「……なるほどなぁ」

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