二人の強さ
「はい……現行犯逮捕」
「強敵でしたが、やりましたね!」
「まぁ、シンさんのアドバイスを実行したまでだ」
シンの助言はこうだった。
ナツに少し無茶をしてもらい、体内に台風を二つ作る。
一つは心臓。
ナツが長時間維持できる、限界ぎりぎりの出力で留める。
もう一つは、いつも通りのチャージ・アンド・ファイア用。
心臓の台風は出力こそ落ちているが、身体への負荷はかなり抑えられる。
「ナツ、無理してないか?
台風を二つ形成するなんて」
「慣れですね。今まで結構作ってきましたし。
二つなら、もう作れるようになりました」
少し間を置いて、ナツは続ける。
「ユウさんこそ、大丈夫ですか?」
「ああ……出力は下がったが、その分安定感が増す」
「私達、三番目に強いですしねー。
えっへん」
「そうだな。
ナツがここまで強くなるとは思わなかった」
「ユウさんの身体が強いのもありますよ。
この前、渋々ですけど別の警官さんに力を貸したんです」
「あぁ……あったな。
俺達が強すぎるから、真似したいって言ってきた奴だろ」
「使い物になってない、って感じでしたね」
「神無しの俺と戦って、ボロ負けしてたしな」
少し間を置いて、ユウは言葉を選ぶ。
「やはりナツは強い。
だが、デメリットも目立つ」
「心臓に台風を作るのも、常人なら即悲鳴だ。
チャージ・アンド・ファイアも、デメリットの塊みたいなもんだ」
「それを帳消しにできるセンスと、身体の丈夫さが無いと意味がない」
「ねぇー、お願い叶えて下さいよー」
「普通、逆じゃね?
……まぁ、いいが」
「やったー!
可愛い服、欲しいです」
「ナツ……お前、本当に神か?」




