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そよ風の神  作者: ルイ
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警察本部

ふーん……ここが新しい職場か。

オオクニヌシの祝福を受けた連中じゃない。

他の強力なネームドに祝福を授かった者、俺たちみたいに神と一体化している者。

空気が、最初から違う。

「……場違い過ぎないか?」

「そうですね……」

珍しく否定しない。

それだけ、周囲が強い。

視線が突き刺さる。

こいつが戦力になるのか?

値踏みするような、冷たい目。

「やぁ……試合、見てたよ?」

不意に、柔らかい声。

振り向くと、場にそぐわないほど人当たりの良さそうな男が立っていた。

「あぁ……」

「風神の祝福を受けた人間の“真似”をしたんだよね?

いやぁ、上手いことやる。制限をかけて火力を跳ね上げるなんて、発想がいい」

…………。

心臓が、わずかに跳ねる。

――バレてる。

なんで、そこまで分かる?

「パワーアップもしたんじゃない?

警察内で噂になってるよ。君のパートナー」

………。

全部、見透かされている。

「君の実力は本物だよ。充分、戦力になる」

わざとだ。

周りに聞こえるように、声を張る。

……あー、なるほど。

こいつなりの配慮か。

ありがたい。

ありがたいが――手の内を晒された分、正直プラスマイナスで言えばマイナスだ。

「……死なないよう務める」

「そうだね。気をつけなよ」

優男は微笑む。

「ここは危険な仕事が多い。強さを認められてる分、ね」

一拍。

「イザナミノミコトを、殺したい」

空気が凍った。

ざわめきが、音もなく止まる。

「……スサノオノミコトじゃなくて?」

「あぁ。そっちの討伐も手伝うが、俺にとっての本命はこっちだ」

「確かに調査対象だし、スサノオほどじゃないにしろ、人類にそれなりの被害は出してる。だから殺害対象ではあるけどさ」

優男は、少しだけ声を落とす。

「――死ぬよ?

祝福者や一体化した人間とは訳が違う。神、そのものを殺すんだ」

「スサノオだって同じだろ」

「まぁねぇ……」

一瞬、目を細める。

「ビクビクしてないか心配で声をかけたんだけど。これなら、心配はいらなさそうだ」

「あぁ……仕事は当然こなす」

視線を逸らさず、言い切る。

「その先で、辿り着いて――殺す」

「いいねぇ」

男は楽しそうに笑った。

「面白くなってきた。頑張ってね」

「あぁ……」

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