90話:共闘
ゴォォォォォォォ!!!
「ふぅ……。梨花には申し訳ないが……本気を出させてもらう!!!」
炎の中から、虹色の両翼が生えた天使が現れた。
バリッ……!
バリバリッ……!!!
「ふ……ふふふふっ!!!流石はアリアだ……。魔力が無限に湧き上がってくる!!!」
雷の中からは、ツノと漆黒の両翼が生えた死神が現れた。
「ほう……。それで?その力如きで、俺を倒せると?」
ビュン……!
天使が、いつの間にか魔神の後ろにいた。
「無駄口を叩くな!アプリアス・ブレーカー!!!!!!」
ガギッッッン……!!!
魔神はギリギリで天使の攻撃を防いだ。
「今のは少しビビったぞ……!」
魔神が若干苦しそうな表情で言った。
「おい!!!我の存在を……忘れるな!!!!!」
「っ……!?」
「永夜ノ鎌鼬!!!!!!!!!」
ヒュルルルルルゥゥゥゥ……
ズザザザザザザッッッッッッッ!!!!!!!!!
死神が、魔神に無数の闇風の斬撃を浴びせた。
「ぐっ……!」
魔神の体には無数の抉れた傷が生まれた。
「ふっ。口ほどにもないのは、お前だったな」
死神が言った。
「おい!エバーリファ!!!油断するな!!!そいつは妾と同じ再生能力の持ち主だぞ!!!」
メキッ
ベシッ
バギバギバギバギッ……!!!
魔神の傷が、一瞬で回復した。
「だがよぉ……。俺も不死身だからな……。この程度……いや、これ以上の攻撃でも絶対死なねえぜ」
「お前……!!!」
「エバーリファさんよぉ……。よくもやってくれたな。まあ……」
ドガガガガガガガガガガガガッ……!!!!!!
魔神は一瞬にして、死神に無数の重い拳を与えた。
「お前がどれだけ俺に攻撃を与えようが、無駄だがな」
「ぐっがぁ!!!!!!」
死神は吹っ飛ばされた。
「バカが……!エバーリファ!!!お主、まだ死んでないよな!?」
「大……丈夫だ……!!!ただ、あいつにいくら攻撃をしても埒が明かない!!!!!!」
死神は血唾を吐きながら言った。
「いや……ひとつだけ方法がある」
「は……?」
「あいつは妾と同じフェネクスを吸収した者……。だが、不死身というのは嘘だ」
「…………!?」
死神は訳がわからなかった。
エリファリアの不死身が嘘……?
どういうことだ……?
フェネクスを吸収した奴は不死身になるんじゃなかったのか!?
「おい!それはどういうことだ!?」
死神は天使に問い詰めるように言った。
「よく考えてみろ。妾が吸収したフェネクスは半分だ。しかも、妾は一回クソジジイに殺されている。あの時……あいつは、妾がフェネクスを自分の物にしていなかったから殺せたと思っている。ただ、確かにあの時、妾はフェネクスを自分の物にしていた。それなのに……」
「なぜか死んだということだな?」
「ああ……。おそらく、フェネクスを半分だけ吸収しても、不死身の効果は得られない。せいぜい得られるのは、とてつもない再生能力だけだ」
「と、いうことは……。殺すことはできるってことだな!!!」
「ああ……。あいつは、この姿を維持するのに相当な魔力を使うはずだ。しかも、魔力が切れた状態になると、再生能力は発動しない。ジジイは気づいてないが、現に大量の魔力を消費している……」
「つまり、奴を魔力切れまで追い込めば……」
「絶対に勝てる!!!!」
「何ごちゃごちゃ言ってんだ……?」
魔神が拳を構えながら言った。
「待たせたな。お前を殺す準備ができた」
「覚悟しろ!メメントモリ!!!!!!」
天使と死神は武器を構え、魔神に突撃した。




