78話:大蛇
「っ……!」
私たちは、洞窟に入った瞬間に立ち止まった。
「これは酷い……」
洞窟の中は、バラバラになった石像の山で溢れかえっていた。
「これだけの人が犠牲になったんですか……」
「でも、メデューサがこんなことをする目的がわからないニャ……」
私たちが洞窟にもう一歩踏み入れた瞬間……
「目的ぃ〜?そんなものないわよ♪」
甘ったるい声が、どこからか聞こえてきた。
「あんたがメデューサね!!!隠れてないで出てこい!!!」
アリアさんが言った。
「それは無理ぃ。だってぇ〜……私が出るほど、あなた達強くなさそうだもん」
「出てこないなら探すまで!」
私は剣を構えて、周囲を見渡した。
ただ、いくら見渡しても石像の残骸の山しか、目には映らなかった。
「無駄だよ。私、ここに居ないもん♪」
「は……?」
ここに居ない……?
じゃあ、この声はどこから……?
「どういうこと……?じゃあ、この声はどこから出てるの!?」
アリアさんが言った。
「もう……そんなに急かさなくてもいいじゃない。答えは簡単……」
その時……
ドガァァァァァァァン……
キシャァァァァァァァアアアア!!!!!
石像の山の中から、5m以上はある蛇が出てきた。
「この子を通じて、私が喋ってるの♪あなた達には、最高傑作になってもらおっかな♡」
「あんたの駄作になってたまるか!!!」
私は蛇に剣を向けた。
キシャアアアアアア……!!!!
大蛇が、こちらに向かって尻尾で薙ぎ払ってきた!
「ぐっ……!」
私は間一髪で避けた。
「ウォルターネ!!!」
イヴちゃんが大蛇に向かって水の渦を繰り出した。
フォン……
水の渦が、大蛇に当たった瞬間に消えた。
「っ……!!!!なんで……なんで効かないのですか!?」
「ふふ……。そんな低レベルな魔法、この子には効かないよ♪それと……」
ピシッ……
後ろの方で、何かが割れるような音が聞こえた。
「っ……!なに……これ……?足が……」
イヴちゃんの足が、段々石になっていった。
「アブノーマル・ヒール!!!」
アリアさんは、イヴちゃんに向かって、すぐに撃った。
ピシッ……
「っ……!」
しかし、イヴちゃんの足の石化は徐々に進んでいった。
「嘘……アブノーマル・ヒールが効かない!?」
「ふふふ……。石化がやっと効いてきたわね♪」
「どういうこと!?あんた、いつ石化させたの!?」
「この子、東の森で蛇に噛まれたでしょ?その蛇、私の手下なんだ♡私の蛇の毒には、石化能力が含まれているの♪しかも、石化はアブノーマル・ヒールで治らないよ♪」
「そんな……」
ピシピシピシッ……
イヴちゃんの石化が、急速に進んだ。
「あ……あぁ……」
イヴちゃんは小さく唸った後、完全に石像になった。
「イヴちゃん……!」
「うーん……この子、失敗作かも……失敗作はぁ……」
ビュン……
「壊さないとね♪」
ガシャン……
蛇の尻尾の薙ぎ払いで、イヴちゃんがバラバラになった。




