76話:謎の石像
ベギスターの件から3週間後……
私たちは王室にいた。
「女王様、今回はどのようなご用件ですか?」
アリアさんが聞いた。
「ああ……。それがな、西の森と東の森で、謎の石像が現れたらしい」
「謎の石像?」
私は聞いた。
「私は実物を見ていないから詳しくはわからないが……どうやら、その石像は人の姿をしているらしい。」
「うーん……今の話を聞くに、普通の石像だと思うんですが……」
「いや、石像の特徴に一つ引っかかるところがあってな」
「それは……?」
「どうやら、全ての石像が恐怖に歪んだ表情をしているようだ」
「なるほど……」
確かに、誰かが石像を作ったとしても、全部の石像を恐怖の表情にするのはおかしいか……
でも、そういう趣味なのかもしれないし……
「それと、石像の破片みたいな物が周囲に散らばっていたそうだ」
「破片?」
「ああ。まるで何者かが、恨みをこめて粉々にしたような破片があったらしい」
「あの……私、心当たりがあります」
イヴちゃんが言った。
「それは?」
「もしかしたら、メデューサかもしれません」
「メデューサ?」
「はい。フェブラス報告書にメデューサの幹部がいると書かれています。そして、メデューサは、この幹部以外の個体はいません」
「なるほどな……だから私もメデューサの存在を知らなかったのか」
「あの……!なんで女王様は、フェブラス報告書をご覧になっていないのですか?」
私は恐る恐る聞いた。
「ん……?ああ、簡単な話だよ。読めないんだ」
「読めない?」
「フェブラス報告書は古代文字で書かれている。だが、私は古代文字を知らないからな。だから、目を通そうにも通せないんだ」
「なるほど」
フェブラス……
最近また活動が活発的になってきている……
しかも、今回の幹部は手強そうだし……
倒せるかな……?
「今回も、お前たちに任せてもいいか?」
茜音さんが言った。
「はい!お任せください!」
アリアさんが気合の入った声で答えた。
「助かる。それと、今回の幹部は石化能力を持っている可能性が高い。油断して石化させられないようにしてくれ」
「わかりました!」
「では頼んだぞ」
私たちは王室を後にし、シェアハウスに戻った。
「とりあえず、どうする?」
アリアさんが言った。
「一旦、東の森から調査するのはどうでしょうか?」
「いいわね。イヴ以外に何か案がある人は?」
「うーん……私も東の森で賛成です」
「僕もニャ!」
「じゃあ決まり!明日、調査に行きましょう!」
「「はい!」」
「はいニャ!」
メデューサの調査かぁ……
絶対手強い敵だろうから、気を引き締めなきゃ!
不安を抱きながら、明日を迎えた。




