65話:絶体絶命
「おりゃあああ!!!」
私はベギスターに向かって剣を振った!
ガキンッ……!
防がれた!
「その程度の攻撃で俺を倒せると思うな!!!」
ブンッ…!
ドゴォォォォォォォォン!!!
「ぐはぁっ……!」
私は斧で吹っ飛ばされた。
たまたま防御強化の加護の御守りを持ってきててよかった!
これがなかったら真っ二つになってた……
「ライト・ブレーズ!!!!ニャ!!!」
にゃも助が光の渦を放った!
「効かんわ!!」
ビュン……!
ベギスターが剣で光の渦を断ち切った!
「ニャ…!?そんな、ありえないニャ!!」
ベギスター……
今まで戦ってきた幹部よりも強すぎる…!
「魔法:天ノ雨」
マリネファスさんが光の雨をベギスターに浴びせた。
「なんだ!?これは!?体が動かしづらくなったぞ!!」
「これは光の力で動きを鈍らせる魔法です…今のうちです!アリア!!」
「了解…!ルミナス・カーネーション!!!」
ヒュン…
ドゴォォォォォォン!!!
「ぐあああっ……!」
やった!
ベギスターに攻撃があたった!
「梨花ちゃん!今!」
「はい!」
私は剣に魔力を貯めた……
「エクリプス・ブレード!!!」
ガキンッ……!
「ふ…ふははははは!そんな単調な攻撃なぞ効かんわ!!!」
「そう……なら、翠碧…五ノ陣…雲碧!」
サッ……
「消えただと!?」
ドゴォォォォォォォォン…!!!!
やった!ベギスターに攻撃を当てれた!
けど…
魔力を結構使っちゃった……
雲碧は、やっぱり慣れてないと反動が大きい……!
「鬱陶しい奴らだ……!!もういい!本気を出してやる!!!」
ミシッミシッ…!
また変形!?
「ぐ…ぐぐぐぐぐっ…!」
は…?
なにあれ……?
ベギスターから巨大な翼が生えてきた…?
しかも、牙みたいな物も生えてるし……
「ぐがががががっ……!」
ベギスターが凄まじい光を放った……!
「グロロロォォォォ!!!」
そこには巨大なドラゴンが姿を現した。
「なにあれ!?」
「おそらく、ベギスターが本当の姿を現したのでしょう…もはやあれを止めれるのは、私では力不足です……」
マリネファスさんが言った。
「やってみなきゃ……わからないじゃない!!翠碧…三ノ陣…椛舞!!!」
アリアさんが椛舞で魔力を上げた。
「待ちなさい!アリア!!」
「ルミナス・カーネーション!!!」
ヒュン……
ガキンッ…!
「グロロロロ……」
ドラゴンにアリアさんの攻撃が当たった……
が、ドラゴンは痛がるそぶりすら見せなかった。
ビュン……
ドゴォォォォォォォォン!!!
「グガァ……!!」
アリアさんがドラゴンの尻尾に薙ぎ払われた!
「そんな……!アリアさんの本気の攻撃が効かないなんて……!」
「くっ……!にゃも助!!」
「はいニャ!ウォルターネ!!!ニャ!!」
にゃも助が水の檻でドラゴンを閉じ込めた……
が……
「グロロロロ……」
ビシャビシャ……!
水の檻が一瞬にして破壊された。
「グロロロロ!!!」
ボワァァァァァァァ!!!
ドラゴンがにゃも助に向かって炎を放った!
「ニャァァァァ……!!!」
にゃも助は直前で自分の周りに水の壁を作ったが、それでも絶大な炎の威力には敵わなかった。
「にゃも助!!」
「私の魔力のすべてで、にゃも助を復活させます!ただ……にゃも助が目を覚ますのは2日後だと思ってください……」
マリネファスさんが言った。
「コンプリート・ヒーリング!!!」
シャャァァァァァァン……!
にゃも助の傷が全て治ったが、その代わりイヴちゃんの変身が解けてしまった。
力なくイヴちゃんが横たわっている……
くっそ…!私だけしかもう戦えない!
でも、エリファリアの力を使うわけにもいかない……!
やるしかないんだ!
「紅玉…第五奏…唐紅の刃!!!」
私は剣を赤く輝かせた




