49話:死を照らす炎
ゴォォォォォォォ!!!!
「なんだ!?何が起きている!!!」
「はあ……。梨花……ずいぶん無理したな。腕は不死身の力で治しておいてやろう。梨花が死ぬということは、妾も死ぬ。それだけは避けたい……」
「お前は……ふふふふふ、そうか……!」
死神は、炎の天使を見て笑った。
「ん?おお!懐かしい雰囲気だな。これは……エバーリファか?お主、なぜ人間に取り憑いた?」
「お前こそ……。傲慢なる炎帝……エリファリア!!!」
「お主……光の天使であったはず……。なのに、なぜ死神になった?」
「黙れ!!!お前にはわかるまい!!!」
「そうか。まあ、梨花を殺そうとする奴は殺す」
「臨むところだ!今の我はお前より強い!」
「ふーむ……。まあ戦えばわかるか」
「でやああああああ!!!」
死神が天使に鎌を振った。
「はあ……。甘いな。相変わらずだ」
ガギッッッン!!!
「ぐっ……。流石だな、エリファリア!!!ただ!!我も負けておらん!!!」
「そうか。では、本気の10%を出すとするか。豪炎ノ大罪剣!!!」
天使の剣が燃えるように赤くなった。
「なんだ!!その技は!!!」
「これか?これは、梨花の技を応用したものだ。この技は便利でな。気に入ったんだ」
「そうか。なら我も使うか。体力変換!!!!」
死神のオーラが強くなった。
「ほう……。急激に魔力が上がったな」
「我の魔力は先程の2倍……いや、3倍に上がった!」
「そうか。なら、あまり大したことないな」
「黙れええええ!!!!!」
死神が天使に向かって鎌を振った。
「梨花の技を借りるか。ストリック・バッグ!!!!」
ガギッッッン……!!!!
「同じ技に2回もかかるほど、我は馬鹿ではない!!!」
「そうか。なら……馬鹿ではない、お主の馬鹿なところ一つ教えてやろう。それは……すぐに油断することだ!!!!!にゃも助!!!」
「はいニャ!連続ライト・パニッシャー!!!ニャ!!!!」
「な、なに!?!?」
死神に5本の光の矢が降り注いだ!
ドゴォォォォォォォォン!!!!
「猫ォォォォ!!!!いつのまに攻撃を仕掛けていた!!!!」
「最初から魔力を貯めてたニャ。それで、さっきできた一瞬の隙で、魔法を撃ったニャ!」
「くそったれえええ!!!許さんぞ!!!猫!!!ダーク・アレイション!!!」
死神は、にゃも助に向かってブラックホールを放った!
「ふんっ!!!!!」
バリンッ……!
天使がブラックホールを真っ二つにした。
「邪魔するな!!!エリファリア!!!!」
「にゃも助!妾が食い止めている間に……!今ある最大の魔力を使って、アブノーマル・ヒールの用意をしてくれ!」
「はいニャ!」
「エリファリア!!!!!何故、そうも人間に肩入れする!!!!」
「妾は肩入れした覚えなどない!妾は、梨花がいなくなったら、この世に降りたてない……!それに、妾を殺した奴をぶっ倒すまでは、完全に死ねない!」
「そうか!!!なら!我が今!お前の夢を消してやる!!!!」
「やれるものならやってみろ!!!!」
その瞬間、炎の天使が輝き始めた。




