41話:少数精鋭の遠征!
1週間後……
私たち少数精鋭部隊は茜音さんに呼ばれたため、王室にいた。
「お前たちを集めたのは他でもない…お前たちには遠征をしてもらいたい」
「遠征ですか?急ですね……何かあったのですか?」
アリアさんが聞いた。
「まあな……イヴ、壊れた王国は知っているな?」
「はい……100年前までは、この世界で1番栄えていた王国だったと聞いております。ですが、内乱により滅んだと……」
「ああ、その通りだ。それでだ……壊れた王国に調査に行ってほしい」
「調査?」
私は茜音さんに聞いた。
「ミレアが気になったことがあるから、どうしても壊れた王国に調査に行きたいと言った。詳しいことはミレアに聞いてくれ」
ミレアさんかぁ~。久しぶりに会うな……
「わかりました。ただ……壊れた王国は、結構遠いのですが、私たちが離れている間に、騎士団長は誰がやるのですか?」
アリアさんが聞いた。
「一旦、ファイを仮騎士団長として任命するつもりだ」
「ファイなら安心ですね。わかりました。では、明日には王国を出て、行ってきます」
「お前たち頼んだぞ」
私たちは王室を離れて、研究室に向かった。
コンコンッ……
「先生、入るわよ!」
「ああ、君たちか…すでに話は女王から聞いているな?」
「ええ。それで、先生なんで壊れた王国なんかに行きたいの?」
「それはな……。昨日、読んでいた本に書いてあったのだが、壊れた王国には、どうやら幻の鉱石あるらしい」
「鉱石ですか?」
イヴちゃんが聞いた。
「ああ、本によるとその鉱石にはどうやら、とてつもない魔力があるらしい。その鉱石を私の実験に使いたいから、君たちに協力を頼んだというわけだ」
「なるほど……」
「頼んでもいいか?」
「もちろん!先生の頼みだしね!」
「助かる!私もついていくからよろしくな。」
「はい!」
私たちは研究室を離れ、シェアハウスに戻った。
「そういえば、アリアさん。壊れた王国ってここから遠いって話だったじゃないですか?いったいどれくらい離れてるんですか?」
「うーん……。そうね~……船で6時間とかかな?」
「6時間!?船で移動ってことは、大陸をまたぐってことですか?」
「またがないよ。だって、壊れた王国は離島だもん」
「離島かあ……」
ん?
船って言ったよな?
私、船乗ったら船酔いするタイプなの忘れてた……
この世界に船酔いの薬あるかな?
「あ、アリアさん……。この世界に船酔いの薬ってありますか?」
「船酔い?薬はないけど、アブノーマル・ヒールで治るよ」
「じゃあ、私が船酔いしちゃったら、アブノーマル・ヒールをしてもらってもいいですか?」
「もちろん!任せて!」
よかった~
この世界には、魔法という便利なものがあって!
現実世界だと船酔いの薬、効かないときあるし……
「さ!梨花ちゃん!一緒に荷造りしよ!」
「はい!」
「それと……明日からしばらくできなくなるから…今日、いっぱいしよ?」
「でも…明日朝早いですよ……?」
「今から荷造り早く終わらせて、終わったら、すぐにやろ?」
「はい!」
「今のは聞き捨てなりませんね…アリア様。」
イヴちゃんが後ろにいた。
「じゃあ…イヴちゃんも一緒に……?」
「3人なのは不本意ですが…やりましょうか……」
その日の夜は結局、あまり寝れなかった。




