16話:騎士団長と久しぶりのデート
この世界に来て、1ヶ月くらいがたった……
この1ヶ月間、色々なことがあったなぁ〜
にゃも助をもちもちしてたら…異世界転移して、魔法とか剣術が使えるようになったり、サキュバスに襲われたり…
最近は剣術の鍛錬に明け暮れて……
しかも、にゃも助は喋れるようになってたし。
にゃも助は何故か魔法を使えるようになって、今では基礎魔法以外の応用魔法も、ちょっと使えるようになったんだっけ?
私が1ヶ月間のうちにあったことを思い出していたら、自室の扉がノックされた。
コンコンッ…
「梨花ちゃん、入ってもいい?」
「はい!」
アリアさんが入ってきた。
「梨花ちゃん。今日はデートしましょ!」
「やった〜!今日はどこに行きますか?」
「そうね…海とかどうかしら!」
「いいですね!」
「じゃあ、今すぐ行きましょ!」
私とアリアさんは城を出て海へ向かった。
「アリアさん、海ってどこにあるんですか?」
「うーんとね、この間、西の森に行ったじゃん?森を突き抜けたところにあるよ!」
「なるほど!」
そうこう歩いていたら西の森に着いた。
「相変わらず、ここは暗いですね〜」
「逸れないように手繋ご?」
「はい!」
私たちは手を繋いで海へ向かった。
しばらく歩いていると奥の方に水色の水面が見えた。
「梨花ちゃん、見えてきたわよ!」
「綺麗ですね!」
私たちは海辺に着いた。
「ねえ、梨花ちゃん…」
「はい!アリアさん。どうしました?」
「キ、キスしてもいい?」
「はい…」
私はアリアさんと、今まで以上に深いキスをした。
「梨花ちゃん…好き」
「私も好きです。アリアさん…」
私はアリアさんと、もう一回キスをした。
「ねえ…梨花ちゃん。私たち…付き合お?」
その時…後ろから声が聞こえた。
「あれぇ〜梨花ちゃん?私と結婚する約束は〜?」
「っ…!メリーナ!しつこい!」
「えーん…ひどいよぉ梨花ちゃん〜…今日は何もしないのにぃ!」
「誰がそんなの信じるの!?」
アリアさんが言った。
「まあまあ、騎士団長様。落ち着いて♪私は梨花ちゃんに取引をしにきたの♪」
「取引?」
「そう♪梨花ちゃん、私のお嫁さんになって♡」
「は!?」
「お嫁さんになってくれたらぁ〜、サイモス様に、もう王国を襲わないでくださいって、お願いしてあげる♪」
「嫌だ!あんたと結婚しなくて、サイモスが襲ってきてもボコボコにしてやる!!!」
「そっか〜…残念。交渉決別だね。じゃあ、私はこれで帰るね♪」
「本当に帰るんでしょうね?」
「うん!帰るよ!ただ…」
「は?」
「私は帰るけど、この子は帰らないかもね♡出てきていいよぉ〜、ウロボロス!」
森の暗闇からウロボロスが出てきた。
「は!?」
「どういうこと!?」
グロロロロロロ!!!!
「じゃあね♪バイバイ!」
メリーナは空へ羽ばたいて消えた。
「アリアさん!どうしましょう!」
「幸い小さいウロボロスだから、2人でやるわよ!」
「はい!」
グロロロロロロ!!!
「くるよ!」
ウロボロスは尻尾を思いっきり振ってきた。
「ぐっ!!」
「はっ!!」
私とアリアさんが絶妙なタイミングで避けた。
「アリアさん!」
「スカイスラッシュ!!」
キンッ!!!!
「梨花ちゃん、今!」
「ウィンドスラッシュ!」
グロロロロロロ!
「なんか、全然きいてませんよ!」
「ウロボロスは、甲羅も固ければ再生能力も高い!もっと強力な攻撃をしなきゃ!あ…そうだ!」
「え…?」
「梨花ちゃん!私、詠唱するから、その間ウロボロスの気を引いてくれる?」
「はい!」
私はウロボロスの気を引くために攻撃を撃ち続けた!
グロロロロロロ!ブォォォォォ!
ウロボロスが火を吹いてきた!
「グッ!!!!!!」
あぶな!ギリギリで避けれた!
エクリプス・ブレード、今の魔力で使えるかな?試してみよう!
私は剣に魔力を集中させた。
最近の特訓で、魔力の量が多くなってきた気がする。なら…!
「いっけえぇぇぇ!エクリプス・ブレード!!!!!」
グロォォォォォォ!!!
やった!撃てたし、当たったけど…
ダメージが少ない気がする。
しかも、私…疲れて、もう技が使えない!
「梨花ちゃん、右にずれて!」
「はい!」
アリアさんに言われた通り、右にずれた!
「永夜の輪廻に飲まれろ!ルミナス・カーネーション!!!」
その瞬間、アリアさんの剣が青白い光を放った。
ビュン!!!!!
グロォォォォォォ…
え…今、何が起こったの…?
今の一瞬で、ウロボロスが倒れた。
「はぁ、はぁ、はぁ…うっ…!」
「アリアさん!?しっかりしてください!!」
「梨花ちゃん…ごめん…私…」
「アリアさん!!!」
アリアさんが気絶した。
どうしよう…
とりあえず、安全な場所を探さなきゃ!
あ…あそことかどうかな…?
私はアリアさんを、頑張って持ち上げて洞窟の中に入った。




