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115話:砂漠の国

再度出発してから半日が経った。


遠くに、石で作られた何かがうっすらと見える。

おそらく、サンドーラ王国の城門だろう。


「もうすぐだね」

オメガちゃんが、少し低い声で言った。


視界にどんどん、城門が近づいてくる。


私は、サンドーラ王国に入るのが怖かった。

だけど、サンドーラ王国に行くと決めたからには、入らないといけない。

目の前に、何があろうとも……


「止まって!!!痛い思いをしたくなかったら、振り向かず、その場に膝をついて!」


そう考えていた時、後ろから大声が聞こえた。

私たちは、言われるがままに砂に膝をつけた。


「あなたたちは何者!?」


この声……聞いたことがある。

だけど、前聞いた時と声色が違う。


それもそうか……

そう思いながら、私は口を開いた。


「私たちは、土の五獣を倒しにきた」

「……?まさか、ウェンター王国の使者?今更のうのうと!!!」

「違う!私たちは、ウェンター王国の使者じゃないよ……。ルイアさん……」


一瞬、時間が止まったかのような静寂が流れた。


静寂の中に、後ろから足音が聞こえた。

そして、足音の主は私の目の前に立った。


私は、目の前の人の顔を見た。

だけど、その人の顔は、私が知っている顔とは少し違った。


化粧がされておらず、砂埃で少し汚れた顔。

その顔は、キャバ嬢の面影がなかった。


「あなたは……なぜ私の名前を知っているの?」

「それは……」

「まあ……。とりあえず、ついてきて。()()サンドーラ王国を案内してあげる」


私たちは、ルイアさんについて行った。

ゆっくりとした足取りで、城門をくぐる。


城門をくぐった瞬間、目の前には悲惨な光景が広がっていた。


地面に広がる瓦礫の山

五獣と戦った跡だろうか?

至る所に、血痕や、大きな獣に引っ掛かれた跡がある。


ただ、地面には細く、一本の道ができていた。

おそらく、瓦礫の上を歩くのは危険だから、瓦礫をどかして作ったのだろう。


「さっき、私の名前を知ってたよね」

ルイアさんが、歩きながら私に言った。

「はい」

「なんで知ってたの?初めて会ったはずなのに……」

「それは……。信じてもらえないと思いますが……私、前の人生で、ルイアさんと、アルカちゃんに会ってるんです」

「前の人生……?」

「はい……。私、同じ人生を998回繰り返してきたんです。だけど、今回は、今までとは全然違うんです」

「そう……。998回も……」

再度、静寂が流れた。


ざっ……ざっ……


4人の足音だけが、響く……


ふと、目の前にサンドーラ城が見えた。


「あそこが、私たちの拠点よ。私はまだ見回りの仕事があるから、先に入ってて頂戴」

そういい、ルイアさんは私たちを、城の前まで送ってくれた。


「ありがとうございます」

「お互い、大変ね……」

ルイアさんは小声で言い、踵を返した。


私たちは、ルイアさんのぼろぼろになっている背中を見送った。


「行こっか……」

オメガちゃんがそう言ったのを皮切りに、私たちは城の中へと入った。


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