114話:安らぎの地
「はぁ……はぁ……!」
オリジナルのウェンター王国を出発してから、2日くらいが経った。
王国から、サンドーラ王国までは徒歩で3日かかるらしい。
ただ……
「ねえ……オメガちゃん……!もう1日以上、砂漠の中を歩いてるんだけど……!!!」
「しょうがないよ……。あそこから、サンドーラ王国までの最短ルートは、砂漠の中を突っ切るしかないんだもん」
「そんなぁ~……。どこかに馬とかラクダとかいないの?」
「いないよ。だって、このルートは魔物が存在しない代わりに、動物も存在しないもん」
終わった……
こんな暑くて、しかも埃っぽい砂漠の中を、まだ歩かなきゃいけないなんて……
私は嫌なことを考えるのをやめて、違うことを考えることにした。
そういえば……
イヴちゃんと、にゃも助は元気にしているのかな……?
でも、この感じだと2人と再会するのは、相当先になりそうだな……
イヴちゃんは、アルファさんと一緒にいるから心配はないけど……
にゃも助は心配だな……
にゃも助、1人でなにしてるんだろう……?
魔法の特訓とかしてるのかな?
そんなことを考えていたら……
「あ……!オアシスが見えてきたよ!」
アリアさんが言った。
「オアシス……!?」
オアシスを見つけたのは1日ぶりだ。
やった~……!!!
昨日はずっと、サボテンの肉と水だけだったし……
これで新鮮な食べ物を食べることができる!!!
私たちはオアシスに急いで向かった。
徐々に水面が近づいてくる。
だけど、私はある違和感を覚えた。
「っ……!」
「これは……!」
それは、アリアさんもオメガちゃんも同じだったらしい。
「そんな……!!!」
そこに広がっていた光景は、綺麗なオアシスではなかった。
建物は倒壊し、瓦礫が散らばっていた。
「もしかして……土の五獣が……」
「多分そうだね……」
オメガちゃんが、暗い声で言った。
「とりあえず、負傷者がいないか探そう……」
アリアさんが重い声で言った。
私たちは瓦礫をどかして、人がいないか探した。
だが、負傷者……いや、人がいなかった。
「なんで人がいないの……?」
「もしかしたら、五獣のことを聞いて、サンドーラ王国に避難したのかも……」
アリアさんが言った。
「確かに……。でも、サンドーラ王国に行っても、もう意味が……」
「いや、意味はあるよ」
オメガちゃんが言った。
「え……?」
「今、リンポス家の2人が中心となって、サンドーラ王国を復興させてるみたい。だから、サンドーラ王国の光景は前よりも良くなってるよ。まあ、まだ瓦礫は散らばりまくってるけど……」
「本当!?」
「だけど……。土の五獣がまた襲うかもしれない。襲われる前に、早く向かわなきゃ……!」
「そうだね……!」
私たちは、水を水筒に入れ直して、サンドーラ王国へとまた歩き出した。




