99話:再会
「…………」
女王は玉座で目を瞑っていた。
ブゥゥゥゥゥゥゥン……
女王の目の前に突然、白髪の女が現れた。
「よろしかったのですか?」
白髪の女が女王に問いかけた。
「何がだ?」
「C-999を殺しておかなくて。あの人なら、あなたを本気で殺しに来ますよ?」
「わかっている。ただ、今のあいつを殺したとて、大した魔力は得られないからな」
「そうですか……。ていうか、私の作ったシステムを勝手に壊さないでくださいよ」
女は少し怒りながら言った。
「別にいいだろう。フェブラスがいなくても五獣がいる」
「まあ、そうですけど……」
「五獣の方が、確実にC-999の魔力を高めてくれるからな。むしろ世界を破壊するのにもってこいだ」
「…………。本当に世界を破壊するのですか?」
女が少し低い声で言った。
「ああ、私を貶してきたこの世界には報いが必要だ」
「たとえ、あなたのお父様が愛した世界でも?」
女は真剣な声で言った。
その瞬間、女王は顔をしかめた。
「私に父親はいない……」
「そうですか……」
「もういい、お前は帰れ」
女王はそう言い、再び目を瞑った。
ブゥゥゥゥゥゥゥン……
「では、また……」
女は、少し苦い表情で時空の歪みに戻っていった。
「誠治さん……。私は……」
女は時空の歪みの中で、ポツリと呟いた。
―――――――――――――――――――――――
「はっ……!」
ここどこ……?
私、何してたんだっけ……?
ああ……
そうだ……
女王を殺そうとしたら、時空の歪みに飲み込まれて……
私は、痛む体を起こした。
あたりには草原が広がっている。
「にゃも助……?にゃも助!」
にゃも助がいない……!
私は必死に辺りを探した。
ただ、どれだけ探しても草原が広がっているだけだった。
「クソッ……!マジでここどこなの!?」
今まで、こんな場所は見たことがなかった。
998回、どの人生で一度も……
そんなことを考えていたら……
ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
「なに!?」
急に地面が唸りながら揺れ出した。
バガゴォォォォォォォォォォン!!!!!!!
グォォォォォォオオオオオオオ!!!!!!!
地面を突き破って、巨大な赤い龍が現れた。
「なに……こいつ!!!!!!」
「グォオオオオオオオ!!!!!!」
ビュン……!!!!!!
龍が私に向かって、尻尾を振り下ろした。
「ぐっ……!」
間一髪で、私はそれを避けた。
「クソ!」
私は剣を構え、龍に突っ込んだ。
「おりゃああああ!!!!!!」
ガキッ……
ただ、傷一つつけることすら出来なかった。
「グオオオオオオオオオオ!!!!!!」
龍が激昂し、私に向かって炎を吐く準備をした。
「っ……!」
死ぬ……
こんなところで……
死ぬなんて……
「グオオオオオオオオオオ……っ!?」
龍が炎を吐こうとした瞬間、龍が何かに気がついたように動きを止めた。
キュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…………
龍の頭上から、とてつもない勢いで何かが落下した。
ズドオオオオオオオオオオン!!!!!!!!
その瞬間、龍の脳天に何かが突き刺さり……
「グォォォォォォォォォォォ……」
龍が血を流して倒れた。
「何が……起きたの……?」
私は、目の前で起きたことが理解できなかった。
「ふぅ……!間に合った!」
その時、空から声が聞こえた。
空を見上げると、翼の生えた、水色の髪の女の子がいた。
「久しぶり!って言っても……今の梨花ちゃんには、私との記憶がないか……」
女の子はそう言い、地面に降り立った。
「C-1以来だね。梨花ちゃん♪」
女の子は私に微笑みながらそう言った。




