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メシマズ世界大戦とおいしい平和の詩

いただきます

焦げついた希望が空を覆い

冷えたスープが銃の代わりに注がれる

世界は味覚を失い

戦場に散るのは、悲鳴をあげる野菜たち


パンは石に、米は灰に、

涙を吸った塩が国境を越えて

不味の帝国はタルタルの壁を築く

—口にすれば、言葉さえ苦くなる—


だが一人のスパイスが立ち上がる

忘れられたレシピ帳を胸に

優しき火加減と愛の手つきで

鍋に調和を呼び戻す


エプロンは旗となり

フライパンは盾に、箸は希望に変わる

唾をのむような調和の旋律が

食卓に、そして世界に流れ込む


そうして生まれた「おいしい平和」

それはただの味ではなく

分かち合い、癒し、祝福のかたち

—戦火を越え、心に満ちる味わい—


誰もが笑って口にする

「これは…ほんとうに、うまいね」

その一言が、世界を救ったのだった。

ご馳走様

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