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第五章灰かぶり姫・お出かけ 【上】

 区切れ目の問題で【上】、【下】です。


 はい、当て馬くん登場です。そして某お方も登場です。読んでくだされば嬉しいですー。

 私は夕飯の買い物への道すがら、歩きながら読んでいた本に没頭していた。ちなみにこれは私の特技で、本を読みながら歩いても、柱にも店にも人にもぶつからない。…我ながら不思議だけれど。

「…おい…」

 この人の商業論はなかなか面白い。しかも私でもわかるほど、平易な言葉で書かれていて読みやすいのが何より嬉しい。

「…?おいっ」

 小さい頃は物語しか読まなかったけれど、今は“本”と名の付くものであれば何でも読むし、多少の差はあっても楽しめる。自分でも節操のない気はしているが、性分なのでしょうがない。

…ああでも、詩だけはどうしても苦手だ。2つや3つ読むのはいいけれど、何章も続けて読んでいると眠気がすさまじい。どこぞの貴婦人の美しさが百合のようだろうが薔薇のようだろうがマンドラゴラのようだろうが、心の底からどうでもいい。鏡にむかって1人で語りかけててください、としか思えない。ちなみにべったべたのラブ・ロマンスも詩と同じ匂いがするため却下だ。それなら、需要曲線と供給曲線の関わりについて読んでいたほうが、どれほど心癒されるか。………もしかしてまずいのだろうかこの感覚。

「~~~~っ…おいっがり勉女っ…カークランドっ!!」

「?」

 呼ばれたのは私の家名。だから振り返ったのだけれど、後ろを見たとたんに目に飛び込んできた青年の姿に、即座に回れ右をしたくなった。短く刈った鳶色の髪。たくましい(正直暑苦しい)体を持ち、首もとにジャラジャラ首飾りをつけやけに偉そうな青年。…間違いない。

 「…げ…」

 反射的に、心に素直に転がり落ちた声に、視界の男の顔が明確な怒りに赤くなる。

「おいこらカークランド!げ、とはなんだげ、とは!」

「すみません、つい本音が」

「なっ…!このブス…っ」

「そんなことより、私に何か用事ですか、ベアール商会の若様」

 私のことを呼んだ青年は、カークランド家と同じく、この都の商人を統括する組合会に属する一家である、ベアール商家の1人息子だった。名前は…なんだっただろうか。覚えていない。

私が2年前まで通っていた初等学校は、商人の子どもが主だが、下級貴族の子ども達もそれなりの数、通っていた学校だった。そして、この国では、階級が下のものが、相手の許可無く名前を呼び捨てるのは無礼に当たる。生徒内でも身分の差が多くみられるという事情から学校では、余程仲のよい友人意外は、家名で呼び合うのが一般的だった。…要するに、余程仲がよく、かつ、わざわざ相手の名前を覚えようとしない限り、相手の名前などしらなくても生活に支障がなかった、ということだ。

 ―――――ちなみに反応を見れば一目瞭然だとは思うが、私はこの相手が大っっ嫌いだったりする。

私が初等学校に通っていたとき、同い年でガキ大将だったこの青年、なんとか・ベアールは、何かにつけては喧嘩を売ってきていた。いわく、本の虫。根暗、いい子ちゃん、がり勉女、ブス、ブサイク女、髪が長い。…思い出したら腹が立ってきた。特に最後なんか意味がわからない。何だ髪が長いって。悪口ですらない。

 まぁともかく、一体私の何が気に入らないのかは知らないが、ベアールは私にやたらめったら絡んできた、最低最悪のクラスメイトだったのだ。

 それでも途中までは、嫌なクラスメイト、ぐらいにしか思っていなかったのだが…。ある年の春日祭の時に起きたとある事件で、私のベアールに対する評価は地に落ちた。というか、もともと地に落ちてたものが地面にめり込んだ。それ以来、彼は私の“物凄くこの上なく大嫌いな人ランキング”(2位から下、該当者がいないため空欄)で、その頂点に輝き続けている。

 その、もはや存在自体が黒歴史と化したベアールは、私の問いかけにぼっと顔を赤らめた。顔が赤いのは先ほどと同じだが、今回は雰囲気が違うような気がする。何処が違うのかと言えば…正直なんか気色悪い。

「…よ、用がなきゃ声かけちゃ悪いのかよっ!」

「…は?」

 聞き間違えだ、空耳だ、うん。脳がイイかんじに疲れている。

「だ、だからっ、俺がお前に用事無く話しかけちゃ悪いかよっ…!?」

 空耳じゃなかった。と、言うわけで、

「うんすごく悪い」

 即答。

 何を当たり前のことを言ってるんだこの人は。むしろあなたも嫌だろう、私と話すなんて。お互いダメージしか負わないのに、話しかけられる意味がわからない。

 ただでさえこの若様は、会合だー親父の仕事の手伝いだー挨拶回りだーといってはカークランドの家にくる。必然的に私と顔を合わせるこも多く、その度に、『せっかく初等学校を卒業したってのに、なんでてめーみたいな辛気臭い女と顔合わせなきゃならねぇんだ!?』と、文句たらたらだったはずだ。この上自ら接触を増やしてどうする。私も暇さえあればぶすーぶすーがり勉―と言われるのは、事実だとしても、全くぜんぜん嬉しくない。

 金魚みたいに口をぱくぱくさせているけれど、これは要するに用事もなにもないのにからまれた、ということでいいのだろうか。…時間を果てしなく無駄にした気がする。そういえば夕飯の買い物の途中だったと、私は適当に会釈をして踵返した。

「お前!まだあいつと一緒に住んでんのかよ」

「…あいつ?」

 今日の夕飯はポークソテーにするかビーフシチューにするか魚のムニエルにするか、という私の重大な問題の邪魔をしないで欲しい。肩越しに送るそんな気持ち全開のまなざしに気づかず、ベアールはむっとしたような顔のまま、更に言い募ってくる。

「…レイ・カークランドとだよっ」

 言い方が不機嫌である心当たりは、ある。ベアールは初等学校時代から、私だけではなく兄様にも、たびたび突っかかっていた。4つ年上の兄様が、初等学校を卒業するまで…そして、した後も。私は最初、さぞかし鬱陶しいだろうなぁ、と思っていたのだが、ベアールの相手をする兄様は、いつも至極楽しそうだった。むしろ、兄様自身が面白がって煽っていた雰囲気も無きにしもあらず。

 そこだけは同情できないこともないような…気がしなくもない。

「兄様と?ええ、一緒に住んでます。兄妹なので」

「兄妹じゃねぇだろ!レイ・カークランドなんて、所詮カークランドの血をひいてねぇじゃねぇか!」

 ふっと、心が冷めた。…既視感。私は、この言葉を聞いたことがある。初等学校での最後の年の、春日祭で。そう、彼はその時、私に決して許せないことを言った。だから、私は彼が大嫌いなのだ。二度と、聞きたくも無い言葉。なのに、

「…やめてください」

「図々しく母親にくっついてきやがった…っ。…後から入り込んで、後継者面しやがったっ…」

「やめて」

「反吐の出そうな恥知らずじゃねぇか!!」

 瞬間、頭の中が沸騰するような怒りが襲った。この男は、また言った。また、私の家族を侮辱した。

「止めてください」

 口から付いて出たのは、かつての春日祭の日と同じ、凍てついたように冷たい声音。そして、ベアールが怯えたように顔を引きつらせたのも、同じだった。

 その顔を睨みつけ、言葉をつむぐ。

「春日祭の日にも言ったはずです。私の家族を…私の大切な人を侮辱しないで」

「なっん、だよ!オレは本当のことを…っ。あんなふざけた奴…っ」

「兄様は」

 兄様が時々「お姉さま」になるのは本当。悪ふざけが大好きで、軽口をたたく人なのも本当。でも、強い人だ。前を見据えて、大切な人達を守って、そうして歩んできた人だ。

「あなたなんかが馬鹿にしていい人じゃない」

 怒りの全て、嫌悪の全てをこめて睨みつけた相手の顔に、徐々に徐々に、怒りのためにか血が上っていく。

「てめぇっ!…調子にのるなっ、お前みたいなブサイク女が、このオレに…!」

 ベアールが激昂したように近寄ってくる。ベアールは怒ると見境がなくなる性格だ。さすがに殴られはしなくても、突き飛ばされるのだろう、と思った。

けれど、退く気も謝る気も無かった。私の家族は私の誇りだ。それを馬鹿にされて、黙っているような情けない人間になんか、なりたくもない。ぎっと目に力をこめ、衝撃にそなえて歯を食いしばる。そして、ベアールの手が伸びて…

「だめですよぉ」

 その手が私にとどく前に、横から入ってきた大きな掌がベアールの手を掴み取り、穏やかな声がのんびりと響いた。




「だめですよぉ」

 私は勿論、中々に長身なベアールよりも更に頭3つ分は高い身長に、がっしりとした筋肉に覆われた体。亜麻色の髪を短く刈ったその男の人は、もう一度穏やかに言って、掴んだままのベアールの手をゆーらゆーらと振った。

「どんな理由があっても、おんなのこに乱暴なことをしたら、だめですよぉ」

「な…なんだよお前!」

「いえ、通りすがりなんですけどねぇ」

「はぁっ!?」

 動揺したベアールの問いに、ほけほけと、小春日和の声で、どうやら止めに入ってくれたらしい男の人が答える。思いっきり顔をしかめたベアールは、ぶん、とその手を振り払おうとした。…けど、外れない。特に力を入れている感じも無く、ベアールだって、体格の良い青年なのに。

(すごい…)

 思わず状況も忘れて感心したが、思い通りにならない事実は、ベアールの怒りの火に、余計に油をそそいだようだった。

「いってぇんだよっ、離せ!」

「ああ。すみませんー」

 ベアールの言葉に、男の人は、あっさりと彼の手を離した。なのに、目を怒りでぎらぎらさせたベアールは更に男の人に突っかかる。

「関係ねーくせに、しゃしゃりでてくんじゃねぇよ、このデカブツ!」

「…っベアール!文句があるなら私に言ってください!」

 初対面の人になんてことをと、眉を逆立てて睨みつける。途端にベアールの顔がうっとひるみ、目の色が静まっていった。…あれ?意外と素直?

 けれど、うるっせぇよブス!と捨て台詞のようにいつもの言葉を言い捨てて、ベアールはもう一度男の人を睨みつけてから踵を返した。

 それを無言で見送ること数拍、こちらを見下ろしてきた男の人が、すまなさそうに眉を八の字にした。

「ああー。…余計なことを、してしまいましたかねぇ…」

「えっ、いいえ…っ。どうも、ありがとうございました。お声をかけていただけて、とても心強かったです」

 私は反射的に首を横に振った。この人は、何の関係もない私を心配して、間に入ってくれたのだ。それが嬉しくないはずがない。

 本心からの感謝をこめて頭を下げると、目の前の男の人がほっとしたように笑った。

私よりも10歳。いや、もしかするとそれ以上離れていそうで、体格もよく、上質の上着をまとった男の人は、一見すると近寄りにくい。なのに、口調や表情はどこかほわほわしているというか…放っておけない雰囲気を持っている。温かい感じの人だ。イメージとしては…大きなテディベア?

「ならーよかったです。でも、彼にあんなこと言われて、落ち込んだりしてませんかー?たぶん本気じゃないんですよ、あれは」

「いいえ。本気だと思いますけど、慣れてますし。…それに、彼を怒らせたのは、私ですから…」

 言った途端、ちくりと胸が痛んだ。そうだ、ベアールが怒ったのは、間違いなく私のせいだ。私があんな物言いや態度を取らなければ、ベアールだって手を出そうとまではしなかっただろう。…間違ったことを言ったとは思わない。けれど、

「だいじょうぶですかー?」

「…!」

 心配そうに男の人が顔を覗き込んできた。大きな体躯を曲げ、温かな茶色の瞳が、気遣わしげな色をしている。

 いけない。落ち込んでいる場合じゃなかった。

「…はい。本当にありがとうございました」

 にこり、と笑うと、男の人も笑い返してくれる。

「いえいえー。ああ、ところでー、この花束二つで、どっちがいいと思いますかねー」

「花束…」

 今まで全く気づいていなかったが、私たちが立ち止まり、あまつさえ口論をしていたのは花屋さんの店先だった。…そんな場所で口論をしていたとは、立派な営業妨害だ。申し訳ないことをしてしまった。まぁ、間口の広い大きな店だし、売り子の人も奥にいて、気にしていないようだけれど。…ではなくて。

 私は頭を切り替えて、指差された花束を見下ろした。目に付く色合いは、ピンクと、赤。色々な花が溢れる、明るい店先の中でも、特に可愛らしい雰囲気の花束だ。いかにも、若い女性が好みそうな。

「お土産、ですか?」

「ええー。持って帰ってあげたくてですねぇ、おつかいなんですよ」

「お使いですか」

 といっても、プライベートな雰囲気があるから、遣えている人の命令とかでないようだ。…そもそも何かの命令を受けての任務の途中なら、こんな風に談笑している暇があるわけがないし、“お土産”も選ばないだろう。ということは、恋人からの頼まれごとか何かだろうか。

 ピンクの薔薇と、ピンクと赤のガーベラの花束と、赤色の薔薇と白のカスミ草の花束で迷っているところからして、きっと贈る相手も、華やかで可愛らしい女性なのだろうな、と思う。

「ああ。あの方…じゃなくてあの人、変なもの持って帰ると怒るのになぁ。“氷河凍てつく”?視線で微笑まれるのに…」

 …どうやらこの人の恋人は、想像したタイプとは大分…そう、大分違うらしい。氷河凍てつく…どんな女性だそれは。ストレスでもたまっているのだろうか。

「ええと、忙しい方なんですか?」

「ええー。なんだか何時も働いていて、疲れてるんじゃないでしょうかー」

 疲れ。何だか困っているような男の人を見ること数拍、私はああ、と思いついて、男の人の肩をたたいた。

「あの、提案なんですけど。もしよかったら…」





「あ、お土産ですよー。レスト様」

 ぶんぶん、と、同僚が手にした花束を嬉しそうに振る。それに答えて、レスト様は柔らかく穏やかに微笑んだ。

「さて。真冬の川に簀巻きで沈没と、城の時計等からの爽快な脱出。どっちがいい?」

「え、爽快なら簀巻きよりは…ってそれ突き落とされてますよね…、私…っ!?なんで私が落とされるんですか、買ってきたの彼でしょう!?気に入らなかったなら…」

「気に入るほうがどうかしていると思わない?僕は男なの、わかってるよね?ピンクな花束を気に入る男がいるかな?」

「わかっていますが、だから私が買ってきたわけでは…っ」

「ええー。でもわたしは、好きですよぉ、花束」

 …そうだった。この同僚―――レスト様の身辺警護の統括を行う近衛の長の、私の他のもう一人―――は、熊のような迫力ある体型に強面だが、ピンクな花と小動物の好きな男だった。近衛長という職務に私と同年で付きながら(つまりそこそこエリートなのに)、いつもほけほけしているこの人は、別段いつも悪気は無いのだ。

 けれど、悪気がないぶん性質が悪い。証拠に、レスト様の肩が微妙に落ちている。

(物凄く呆れ返っていらっしゃる…っ)

 怖い。主に後で来る精神的疲労によるレスト様の苛立ちが…っ。なんだってきみはそんなに空気読めないんですか。って、ん…?

 ふわり、と香った澄んだ香りに、思考が停止した。それはレスト様もおなじだったらしく、微妙に中空を見ていた双眸が、はじめてしっかりと花束を映す。

「…この花は?」

「フリージア。春を、呼ぶ花っていうんだそうですよー」 

 純白の花を淡いグリーンのリボンで束ねた清楚な花束は、爽やかで澄んだ香りがする。同僚が選んでくる可愛らしさ全開の、薔薇やその他の香り(レスト様いわく女の化粧のにおい)とは違った…自然に近い香りと目に優しい色味に、ふっとレスト様の目がゆるむ。

「町で会った女の子が、疲れてるなら、香りの良い、落ち着いた色合いの花はどうですかって、すすめてくれたんですよー」

「――――ふーん…」

 グッジョブ見知らぬお嬢さん。そんな私の思いも知らず同僚は、ああ、胸もとにさすとかどうですかねー、といっている。そして、るんるん、とかつきそうな態度で、同僚は花束の中の一輪を取り出し、それをレスト様の紺の上着にさしこんだ。

「ほらー、似合いますよー」 

「どうも」

 レスト様はそれを褒めることはせず、けれども外そうともしなかった。レスト様は本当に気に入らないときは、にっこり笑顔で「君のほうが似合うんじゃないかな」とか何とか言って他人に押し付けるので、ほんっとうに珍しく花の選択がお気に召したらしい。

 微妙に花が気に入ったらしいレスト様を前に、同僚がにこにこと目じりを下げて笑う。

「ほんとにねー、きれーな目をした、賢そうで可愛いお嬢さんでしたよー。いやー、うちの娘も、将来はあんな風に育ってくれるといいんですけど」

ちなみにこの同僚には信じられないことに奥方がいる。穏やかで器量よしと評判の人で、ついでに今年で4歳になる娘さんと、1歳になったばかりの息子さんも。本当にっ、

「いつものことながら納得いきません。なんで私に妻がいなくて、きみが結婚しているんです…っ」

「君の場合は神経質そうな性格が問題じゃないかな?なんかうたれ弱そうだしね?」

「……っレスト様ヒドいっ…」

ざくざく胸をえぐられる私をぼえぼえ笑って見ていた同僚が、お?という顔で懐をさぐり、ぽん、と思い出した!とでも言いたげに掌でこぶしを打った。…何なんですか。

「ああー、ああー。そうだった。はい、レスト様。頼まれてた市場の、小麦価格の、一覧ですよー」

「ああ、ご苦労様」

 忘れてたのか。とは、恐らくレスト様も思ったが、もはや慣れもあるらしく、それについては言及しない。はぁ、とため息をつきかけた私は、止まった。

 軽いねぎらいと共に書類を受け取ったレスト様がの顔から、それを一瞥した途端、表情が消えたからだ。先ほどまでの休憩中の空気は見る間に消え去り、ただ紅茶色の双眸だけが素早く上下する。鬼気迫る空気。この空気を、私は知っている。

「レイ・カークランドを呼べ」

響いた声に打たれたように、従者達が即座に動き出す。まるでそのためにのみ存在するかのような、一糸乱れぬ動きで。

 そう、これは、並み居る王侯をかしずかせる、支配者としてのこの方の威厳だと、私は声も無く息を呑む。

 ああ、何かが動くのだと。それは理解を超えた確信だった。


 はい、【上】はここまでです。なるべく早く【下】も載せますね。


 そして、ベアール君、いくらなんでもってくらいに当て馬です。後日もしかすると救済するかもしれません(←おい)


 わかりやすいこと山の如しですが、彼の主人公に対する言葉は、小学生の愛情表現です。ただし全く伝わってない上に、主人公の逆鱗にふれて無茶苦茶嫌われてますが。…結構もてるんですよ…?彼。多分、恐らく、きっと。


 そして王子様登場です。…一様、ですが。

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