2章 第五十話 馬車の中で
本日三話目ですが、もう少し投稿して行きたいです。
遅くなるかも知れませんがよろしく応援の程よろしくお願いします。
中々いい天気だ。雨も降りそうには無いな。
妹も昨日選んだ白い服を着て、頭には白いツバが大きい帽子を被ってる。ワクワクしてる様子が手に取るように分かる。
俺はいつもの冒険者の格好だ。他に服は無い。以前の服は妹に「家宝です」と言って持ってかれた。
家の宝が俺の服って、どうなの?むしろ妹が家宝だ。
頭の上が定位置のキャトラはぐったりしている。
今朝キッチンでは辛うじて立っていたが、もう無理のようだ。
一口で逝ったからな、新しい世界には行けたようだ。
「オヌシヨ、アレハダメジャ、アレハダメジャ」
キャトラは死んだ目をしながら繰り返していたし、帰ってきたらクサヤをチャレンジしてみよう
冒険者ギルドに着くと、既に馬車が待っていた。
脇のはクラウドさん一家も待っていた。
妹は掛け出して、ティアラちゃんの元に行った。
「おはようございます。すいません、お待たせしました」
俺は、クラウドさんエアリスさんに挨拶と遅れた謝罪をした。
「まだ時間前だよ。2の鐘鳴って無いしね」
「今日からしばらくよろしくね、ディー君」
傍からティアラちゃんも来て、
「お願いします。ディーお兄ちゃん」
「“お兄ちゃん、お兄ちゃん。お前はこれで後10人、新たな伝説の始まりだ。ゆけ、桃源郷を目指して”」
妹神様、ティアラちゃんは妹では無いですよ。お兄ちゃんに反応しやがって、でも偶には良いね。
そんな事より昨日の説明しろ!
「お兄様、私もお兄ちゃんって呼んだ方がいい?」
やっぱり本物は違う。上目遣いで首をコッテって傾けながらは、反則です。そしてお兄ちゃん呼び。
前世の妹も確かに可愛いかったが、呼び名はアニキだもんな。偶に、呼び捨て。金が絡む時だけお兄ちゃんだ。可愛い妹には勝てない。これ永久の摂理。
「今まで通りで良いよ」と頭を撫でてあげる。
優しい妹だな。
そんな俺たちを暖かい目で見てるクラウド夫妻。
ちょっと恥ずかしいかな。
その後馬車に乗り込み出発した。
乗り込む前の流石に、収納魔法の事は話しておいた。
手ぶらで来て、変な心配されても、迷惑かけてしまう。
エアリスさんは知らなかったみたいだけど、流石にクラウドさんは知っていたようだ。
馬車はゆっくりと進む、クラウドさんには、冒険者時代の話をしてもらった。
ダンジョンの事、魔物が棲みつく魔境の森、色々な国のこと、妹もティアラちゃんも興味津々で話を聞いたり、「どうして?」など疑問に思った事を聞いたりした。
俺も、各国については、知っておいた方が良いと色々と質問してしまったが、クラウドさんは話が上手い。
あまり興味がない話でもついつい聞き込んでしまう。
エアリスさんは終始ニコニコしてる。
俺が一番興味を持ったのは、やはり元自国の話である。
何かに特別秀でているわけでもなく、かと言って、何かに不備があるわけでも無い。
周りの国からは、“極東の半端な国”と呼ばれている。
せめて極東で終わりにしてくれてば良いのに、各国のパワーバランスから、甘んじて言われ続けている。
北東には魔法大国があり、真東はここ冒険者の国
南東には大陸の南側を6割を領地に持ち、大陸一のリゾート地、海岸の国、観光と大陸中の貴族の別荘地で外貨を稼ぎ、同時に自国の地位を高めている。
城にいた時は興味は無かったが、第三者から聞くと面白い発見があるものだと思う。
面白かったのが、大陸一早く日の出が見れるなんて謳い文句で人寄せをしたが、周りの国から「だから何?」なんて言われて東側の領主達が、泡を食って倒れてしまう事態になった。
前世の国なら元旦だけ賑わうイベントだ。
どっちにしても無理だろうなと思ったりした。
謳い文句もやり方を変えれば、この世界ならやりようがあると思うけど。
だが、あの災厄については、あまり知らなたったが、第一王子の暗殺未遂の事件は知っていた。
クラウドさんも7日目になると話が尽きたようで、俺に話してくれと目線を送って来たが、俺の話す内容はかなりヤバい。
そんな時のカードゲームの王様“トランプ”の出番である。
ティアラちゃんでも分かる、ババ抜き、7並べ、ペアゲーム。それに景品をつけた。
景品といっても、採取で取れた果物が中心だが、女性陣の目が変わった。
イチゴだ。妹ですらに猫達にあげたりしないで、食べ尽くす果物だ。
この世界では別名だが最近面倒なので、前世の名で呼ぶ。
そんなイチゴ、この世界では高級も高級。栽培方法が確立して無い。
もっとも、沢山の果物は自然で撮れたものだけ。先日のケーキは前世で言うイチゴのショートケーキ。
こんな言い方をするととある国の某番組のキャラクターに番組名通り叱られます。
それは置いておいて、この大陸でも有数な人気果物。
クラウドさんの目も変わってる。
俺は恐る恐るルールを説明したが、幼女組の反発。ハンデの要請。そこまで食べたいかイチゴ。
中々、受付無いエアリスさんをどうにか、説得したクラウドさんお疲れ様です。でも睨まないで。
俺以外、人格変わってませんか?病院行く?
と言いたくなった。
もっと和気藹々に楽しむ予定が、人を疑う醜い戦いを生んでしまった。今更辞められない。辞めたら、俺どうなるかわからない。
キャトラもブルブル震えて何も言わない。
可哀想に戦いが始まりまでは、クラウド一家に可愛がって貰ったのに、“邪魔したらこのすべ(この世の全ての希望を諦めろ)の目”を向けられる。
納豆味のキャットフード食べるか?食べないか。
作りすぎたから食べて欲しかったが、仕方ない。
王都到着、10日目最後の勝負。今まで本当に怖かった。
宿で繰り出される数々の陰謀に共謀に裏切り。
妻子、親子、夫婦、親友同士が繋がり、裏切り、また繋がる。
すごーーーく見たく無かったです。
勝者は最後までわからなかった。
残ったのは親友同士?妹とティアラちゃん。
買った方が勝者、イチゴを手にする。
勝負のゲームはポーカー。
ギャンブルの王道。カードは俺が切る。
配るのも俺。しかし、二人の勝負、どちらかが強いカードを揃えた方が勝者。
五枚のカードを互いに配った。
お互いチェンジはないらしい。
コールと俺は言った。
お互いがオープン。
手札が見えた、お互いノーペア。
ノーペアなのにチェンジ無し。
何だかすごく嬉しかった。
妹とティアラちゃんは笑っていた。クラウドさん達も、もちろん俺も。
最後の最後にすごく嬉しい出来事で、心が温かくなった俺たちは王都の門を潜った。
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