2章 間話 とあるオークションの一角
ちょっとした出来事のお話です。
ディー達のお話が出てきますが、今後メインに出てくると思われます。
次回からメインに戻ります。
どうか今度ともよろしくお願いします。
ここは、王都のオークション会場。
その一角にある貴族達の集まるサロンでは、本日出品される品々の話で盛り上がっていた。
「あの名画が出されるとは思いませんでしたな」
「いやいや、それよりも、万能薬ですよ」
「あれは、偽物とまでは言いませんが、出所が怪しいですね」
「出所が怪しいと言えば、今回の目玉の巨大魔石でしよう、詳細説明を読みましたが、眉唾物ですよ」
「そうですな、ギルドからの出品で、採取者は勿論、入手経路まで不明ですからな」
「大方、何処かの貴族が金に困って内緒で売りに出したのではないですか?」
「あり得ない話だが、情報が本物なら、あれほどの物が噂にも上がって無いのは不思議だ」
貴族達は口々に魔石について話し合っていた。
「中々面白い討議だな、私も混ぜてもらって良いかな」
「「「「ズ・ノー・メイセキ様」」」」
貴族達は突然の上位貴族に驚きの声をあげた。
「宰相様が、オークションにお越しになるなんて初めてではないですか?」
「そんな事は無いさ。久しぶりではあるがな」
「もしかして、古代時代と思われる書物ですか?」
「興味はあるが、それでは無い、目玉の魔石だよ」
その言葉に、貴族達は息を呑んだ。
魔石の落札者が決まったような物だからだ。
「ハハハ、何も手を挙げに来たわけじゃ無いさ、ただ現物を一目見たくてね。他国に持ち出されたら見る事が出来ないかね」
安心半分、不安半分な貴族達であった。
「もし、詳細説明通りの魔石なら、この国にとんでもない冒険者が現れたことになる」
宰相の言葉に疑問を持ち、詳しく話を聞こうとするが、
「なーに憶測だよ、まず貴族が売りに出し事は無い、
出すならくらいなら、担保明記で借りる方が早いし、
何より売るまで借金をしそうな貴族ならもう没落してるよ。
まあ、借りすぎて返すためも考えられるけど、先程の話にあった、噂は無いのはオカシイ、今活動して手に入れられそうなパーティーも限られてるが、どこのパーティーからもその話が無い。
しかも入手先不明と来たら、今居る冒険者では無いだろう。名声を上げるチャンスだ。となれば後は、新人だけだ。しかもかなり謙虚な実力隠しの新人だ」
「宰相様、新人も無理があるのでは有りませんか?新人でも名を上げたいはずです」
「そこが違うのだよ、憶測があっていれば、かなり高位に位置する者だな、王族かそれに準ずる者」
「どうしてですか?宜しければお教えください」
「あくまで憶測だよ。魔石が本物であれば、最難関、最上級クラスのダンジョン、しかもダンジョンマスタークラスの物だ。」
「「「「最上級のマスタークラスですか!」」」」
貴族は悲鳴に近い声をあげる。
「間違いない、それほどの力を持つものが、市井に居るとは思えない、最高の教育、最高の武器、最高の環境で特訓、指導を受けて来なければ到達すら難しいだろう。そして才能を持つもの、そして他国の者であろう」
「他国にそれほどの者が居るという事ですか?」
「マズイでは無いですか、一気にパワーバランスが崩壊します」
「軍備を整えなければ」
「待て、あくまで憶測だ!だが、真意を知る事が大事だ、出来ればその者に会いたい」
「宰相の目的は、魔石を確認して、実力から素性までを確定するおつもりですか?」
「概ねな」
宰相は、そう言って
「そろそろ時間だな、先程の話は憶測だ。あまり信じてはいけないよ」
と“言いふらすな”と釘を刺してサロンを出ていく。
「信じるなって無理を言いましすね。国創立以来最高の宰相と言われて居るあなたの憶測。ほぼ、正確ですからね、この件は宰相の手腕に期待しましょう」そう言って貴族達は、頷き合い、
オークション会場へ向かう。
ディー達はそんな話は知るのは、そんな遠い未来では無かった。
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