2章 第四十話 憲兵隊長の過去
本日二話です。最後はちょっと読みにくいかもしれません。クララとウララが交互に話しています。それを踏まえてお読み頂けると嬉しいです。
では今後もよろしくお願いします。
「ディー君本当!嘘だったり、見せてくれなかったら、血の池で水泳だよ」
血の池って、俺の血で作って泳がされるの?泳ぐ前に死んでますよ、土左衛門です。
「何だ、面白い話をしているな」
「あっ姉さん、鼻血拭いたほうがいいよ」
クララさんも出血組か。居ないギルド員は、貧血で休みなんだな。
「で、ディーよ、いつ来る。今夜でも良いぞ」
早過ぎです。
「姉さん、貧血なんだから、今日では死にますよ」
そこまでして見たいか。死ぬんだよ。
「ふっ、本望だ。一片の悔などない」
ラ○ウだな。漢らしい。女性だけど。
「それに今日は記念すべき日だ。街の新たな歴史を讃える日だ」
もしかして、豚貴族の事かな?あれだけの証拠資料を憲兵のお偉いさんに届けたからな、5回死刑になっても、足りないだろうけど。
「おっと来たな」
クララさんは、ギルドの入り口を見た。
そこには、息を切らしながらも、興奮したギルド員が居た。
「腐れ領主が捕縛されたぞ!これで戦いも終わりだ!健全な生活が始まるぞ!」
と心からの叫んでいた。
あの豚はどんな事をしてきたんだ?今まで何故捕縛されてない?
「やっとか、このギルドも、もっと大きくなれる」
「本当に長かったですね、夜間警戒見回り依頼も終わりですよ。」
なんかみんな色々言ってるけど、やばい街だったんだな。
「アイツもやっと無念を晴らせただろう。立派な奴だ」
クララさんは、静かに涙を流した。
「本当です。誇るべき後輩ですよ」
ウララさんも涙を流していた。
そっと妹が
「お姉さん達痛いの?大丈夫?ラファ、何もできないけど、元気出してね」
そんな言葉に二人はラファに抱きつき、静かに泣いていた。
「よしよし、元気になーれ」
妹は、本当に優しい子だ。
暫くすると、クララさんも、ウララさんも、
「「ありがとう、ラファ (ちゃん)」」
と言って妹から離れた。
「情けないところ見せたが、アイツとは憲兵第一隊長なんだが、あいつは私たちの後輩に当たるんだ、リーネームの先輩にも当たるだが、7年前に結婚を機に冒険者を辞めたんだが、腕も性格も良くてな、王都の近衛騎士団に抜擢されたんだ。」
あの隊長すげーな、騎士ってなかなかなれないぞ。
「でね、今から二年前に、奥さんと子供を連れてこの街に来たの、わざわざ私たちに会いにね。結婚式は挙げなかったし、子供が産まれても、私たちは会いに行けなかったから」
「可愛い娘さんと幸せそうだったさ、私たちに“子供っていいですよ、早く結婚して、お互いの子供同士で遊ばせましょうよ”なんて言ってたよ。
でも、王都に帰るその日、土産を買っていたその時、妻と娘が居なくなってた」
「必死に探していたよ。それこそ靴が破けて裸足になってもね。勿論私たちも探したわ。でも見つからなかった。」
「アイツは涙を流しながら必死に呼び続けていた。あいつの妻と娘の名をな。」
「その後ね、娘さんの服が見つかったの、ボロボロになった服がね。あのクソ貴族の塀の外で血が付いた物がね」
「私達はあのクソ貴族を殺す為、冒険者時代の装備を身につけて屋敷に向かったが、アイツに止められた」
「こんな事で殺してもアイツらは喜びません、きっちり、罪を償ってもらうって言ってね、涙流して、唇からも血を流していたの。悔しくて悲しくて、情けなくて、そして自分が一番クソ貴族を殺したいって思ってるのに」
「それでも私達を止めた。アイツは私達の事も心配してくれていたんだ。」
「私達が犯罪者にならないように、そんな事気にしてなかったのにね。」
「私達はその場でまた泣いたさ。絶対にこの気持ちは忘れない。クソ貴族に罪を償わせる。そう誓ったさ」
「近衛騎士を辞めて、此処の街で憲兵になったの、頑張って隊長までなって、同じような事が起こらないよう必死に見回りしてね。街の人からも尊敬されてるの」
「裏で色々動いていたけど、決定的な証拠は無かったが、先日“アイツに引導を渡せます”なんて言ってきた。突然、机の上に証拠資料が山になって置いてあったそうだが、“天にいるアイツらですかね。”なんて言って涙を流していたさ」
「それが今日終焉を迎えられたの、私たちもやっと誓いを果たせる」
「そうだな、ディー。ありがとう。」
「そうね、ありがとう、ディー君」
二人は波が流しながら語ってくれた。
補足です。
ウララとクララがディーに礼を言いますが、ディーがやったと言う証拠も何も有りませんが、長年の経験でディーが何かやったと思ってます。
それが何かは知りませんし、知ろうとも思わない二人です。
ではまた次回です。
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