1章間話 王家達のその後 中編
形式を変えて見ましたが、如何でしょうか?
今後もよろしくお願いします。
第二側妃は今、父とあの噂について問われようとしている。
「お前は、葬霊の義を行って埋葬したのだな」
「はい、行いました」と側妃は返す。
「お前も知っていると思うが、葬霊の儀で大事なのは、霊を送る事、そして王族直結である事を証明する為だ」
勿論わかっていると側妃は頷いた。
「だが、お前の子と王の子であるあの棺からは葬霊の儀の痕跡がなかったのだが、どういう事だ」
流石にこの言葉には側妃は動揺したが、態度には出なかった。
「正確には痕跡は合ったが、肉親者としての反応示す印が無かったのだ」
ここまで言われれば、あの王家の墓を開けて確認した事は間違いなかったが、あまりにもあり得ない事だった。王家の墓は古来より沢山の埋蔵品が眠っており、無闇に開けてはならず、死者が出た時以外ける事は無いはずだからだ。
だから、印が無い事を知っていると言うのは、わざわざ調べる為だけに開けた事になる。
「申し訳有りません、誰かが中身を入れ替えたかもしれません。また、私も悲しみのあまり目も涙でぼやけていましたので、メイド達に印を確認をお願いしました。」
咄嗟に全ての行動などメイド達に被せるように当時の悲しみを思い出すかの話し方だった。
「そうか、全くあり得ない話では無いが、過失はある、そして本当の王女が何処に行ったかだ」
問いの一部に微妙ニュアンスが含まれていた事には気づいていなかった。
「分かりません、付き添い手伝いをしたメイドの誰かが、入れ替えたのではないかと思います」
「メイドの誰かがか、そのメイド達も全て不自然死を迎えているがな」
そうである、あの時居たメイドは口封じの為、一人一人暇を出し、暗殺していた。
「それこそ、我が子の呪いですわ、埋葬もされず森かどこかに捨てられた恨みですわ」
側妃は噂を逆手に取り、メイド達が犯人だから死んだとこじつけた。
「まあ、呪いなら不自然な死になるのもわかるが、どうしてわざわざ、死体を入れ替える必要がある?」
と根本な疑問を淡々とした口調で話し続けている。
「もしかしてですが、私に罪を被せようとしたのでは無いでしょうか?他の死体を埋葬すれば大罪です、それこそ死罪です、私を亡き者にしようと思ったからではないでしょうか」
全ての罪をメイドになすりつける為、自らが暗殺対象になり、寂しさを出しながら俯く。
「お前を殺す為にか、だが、かなり分に悪い方法だ。印を確認すればそれで直ぐに露呈する」
「あの時私は悲しみのあまり気が虚ろでした、それも計算したのではないですか?事実、私は悲しみのあまり自分で確認出来ない状況でしたから」
「メイド達の全員が関与してお前を殺そうとしたとすれば辻褄は合うが、それでも分が悪い、今回の噂が無ければ調べようとも調べることも出来ない、それではお前を死罪にする事は出来ない」
上手く誘導できているはずなのに、どうも納得をしない父に少しづつ苛立ちが混ざり始める。
「そうですが、今回の噂も当人達が流したのではないですか?当人は死んでいますが、その協力者が居ても良いはずです」
そんな言葉に先に苛立ちを爆発させたのは父だった。
「だから、分が悪いと言っている、ただの噂だけで調べられると思うな!あの城の状況が無ければ、調べる事が出来ない、それともあれも協力者が行ったとも思うか?それこそあり得ない、あれだけでやり方次第で十二分に死に至らしめる事が出来る」
「でも事実、私はこうして生きてますし、罪を着せられそうになってます、何か不測の被害にあった時を待っていたのでは」
二人とも口調は荒くなって罵っていく。
「あのような災厄を待つと、あんな災厄悪くて百年に一度だ、それこそ1000年に一度、それを待つ?あり得ない、逆にこれ程の事だからこそ調べたのだ」
「もしかして予知能力者も協力していたのでは?」
「全く、あり得ない話だ、五年前からこれを予想して死体を入れ替えような手間もリスクも背負ってやるか?それも自分達が死んでしまうと言うのに、殺すならあの災厄を上手く利用した方がリスクも手間もない」
「お父様、何か私に問題が有りますか?先程からどうも、責められている気がするのです」
流石にこうも、否定され続けられ、苛立ちが目立てば、何か意図した事が有るように見える。
「そうだ、問題があるからこうして問いただしている」
父は否定はしなかった。
「では何の問題ですか?はっきり仰ってください」
と強い口調で問いただした。
「そうだな、出来れば自ら罪を認めて欲しかったが、無駄のようだ」
まるで全ての罪を知っているかのようだった。
「まず、己の子を殺そうとした事だ」
「殺した事でなく殺そうとした事?」
噂では殺した事になっているが、
「そうだ殺そうとした事だ」と繰り返す。
「悪いが、お前の影に全て聞いた」
あり得ない、自分の子飼いの影が裏切る側妃は、そんな事を思いじっと父の次の言葉を待つ。
「お前の気持ちは分かる、子飼いに裏切られた気持ちはな。だが、忘れているかも知れないがお前の影は元々私の影だ、そんな事も忘れたか」
信じれない。確か私の影は元々父の影だ。でも親子だ。お互いに不利になる情報を持っていてもそれを聞かない、問わない、応えないはずだ。だから更に困惑していた。
「初めから知っていたが、もしかしたら他の意図が有ってと思った。でも事実のようだ。」
この言葉で、噂がほぼ事実に辿り着いているのがわかった。
「待ってください、お父様が何も話さなければ問題ないのでしょうか。無理に罪を公にする必要は無いと思います」
多分このままなら死罪は間違いないであろう。
第二側妃は必死に説得をする。席は外したがそれでも血の繋がった親子だ。子が死んでしまう事になる事はないようにするはずだ。
「無駄だ、何とかお前の首だけで済むように、今まで話してきたのだ、これで一族全ての首が飛ぶ」
意味が分からない。父の言葉に呆然となった。
「今回何故、王家の墓まで調べる事になって、ここで話になってるか本当の意味がわかっているか?分からないだろう、分かって居たらここまで醜い話には無かったからな」
一回話切り娘の顔を見つめるが、ため息を一つついて話し始める。
「簡単な話だ、お前の二人目の娘は生きている」
あり得ない話だった。5年間もの間、何処で暮らせて居たと言うのだ。赤子であったのに。側妃はただ黙ったままであった。
「お前からしたら不思議だろな、影を使っても見つからなかった相手だ、何故知ったかだが、“称号”は知っているな」
有名な話だ。子供でも知っている。
側妃は頷く。
「”その神の気まぐれ“とも云われる、強力の力を授けてくれる称号だ。一般には知られていないし、王族や高位貴族の一部だけ知っている称号保持者を調べる事が方法がある」
そこまで言えば側妃も気付いたのだ、自分が殺そうとした子が保持者だと言う事に。
「気付いたか、そうだお前の子は保持者だと分かったのだ。だから死んでいない事も分かった、だから、災厄の後であったにも関わらず王家の墓を調べたのだ」
納得である、もし仮に死んでいると思って埋葬したが、称号のおかげで生きていたら?仮死状態なら、直ぐにでも助けなければならない。どんな力があるか分からないが、国力が大きく変わる。国の将来が変わる。そんな子を殺そうとした。大罪どころではない。100回死罪になっても足りない。側妃はそんな子であれば、王になれる可能性があったのにと後悔しつつも、もう取り返しのつかない事態に、ただ頭を下げるだけであったが、
「せめて王女の居場所さえわかれば、」
と父の言葉が限りなく不可能な、唯一命を繋げる可能性だった。
補足です。
称号持ちを調べる事が出来ますが、公にはされずに、密かに、保護されて教育を行います。
毎年行っておりますが、今まで妹ちゃんが発見されなかったのは、あまりに低いランクの称号だったからです。
ではまた次回です。
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