表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神殺しの獣  作者: Key-No.92
第四章 無数にある分岐点(上)
153/222

第二十五話 竜人の若長




 夜の闇が落ちてから、まだまもない時刻――

 大型船サンライト号は無事(ぶじ)、港町パンレンに入港した。


 船長のオリヴィアに別れの挨拶を告げに行った(さい)、竜人の隠れ里までの道筋が記された地図のほか、里にいる若長(わかおさ)への封書を一つ託される。

 オリヴィアからの頼みごとを、咲弥は(こころよ)く承諾した。


 その後、お世話になったリックスやベティナルとも別れを()しみつつ、咲弥は仲間達と一緒に厩舎(きゅうしゃ)を訪れ、明日の朝にすぐ迅馬(じんば)を借りられるよう手配しておく。

 そして日が昇る頃に、港町パンレンから颯爽(さっそう)と出発した。


 最初は街道を走り、途中で大きく外れて道なき道を進む。

 広大な野原を越え、河川(かせん)をいくつか渡った。この時点で、もう随分(ずいぶん)と長い距離を走ってきたが、魔物とは一度たりとも遭遇していない。

 かなり安全なルートが選ばれているのだと、よくわかる。


 安心感のある旅を続け、咲弥達は今――樹海の中にいた。

 大自然に満ち溢れた場所ではあるが、ところどころで人の気配をにおわせる部分も見られる。地図に従っているため、当然の話ではあった。

 ただ一つ、咲弥は胸の内側で(いぶか)しさが湧いている。


 肝心の飛竜の姿を、いまだ一度も目にしていないからだ。

 咲弥は時折、馬車の窓から空のほうを(あお)ぐ。

 木々の隙間から見える(あお)い空には、白い雲しか見えない。


 茫然と空を眺めていたとき――不意に、馬車が停車する。

 その理由は、かすかに察知できた気配から呑み込めた。

 御者台(ぎょしゃだい)にいる老いた男が、やや(おび)えた声を発する。


「お、お客さん……」

「あっ、安心してください。大丈夫ですから」


 咲弥は優しい声を作り、御者をなだめた。

 ネイが開いた馬車の扉から、咲弥も下車する。

 気配を殺して(ひそ)む者もいる様子ではあったが、少なくとも三名の者達が咲弥の視界に入った。国は異なれども、服装は冒険者同期の竜人とよく似ている。


 とてもゆったりとした淡色系の民族衣装に加え、幅の広い鉢金風のバンダナ――顔と体の線がほぼ隠されているため、容姿や性別ははっきりしない。

 ただオドが流麗で、全員が戦闘タイプの様子であった。

 三名のうちの一人から、野太い男の声が発される。


「事情は知らないが、ここから先は立ち入り禁止だ!」

「立ち去れ! 最悪の場合、武力をもって排除する!」


 (いさ)ましい女の声をした者が警告を発すると同時に、両腕の(そで)から(にぶ)く光る剣身を伸ばす。それに呼応するかのように、ほかの者達もそれぞれ武器を手にした。

 咲弥は(あわ)てずに、落ち着いた声を作って話しかける。


「すみません。僕達はレイストリア王国の冒険者です。実はこの先に住んでいる、竜人のセンという方を訪ねてきました――ご存じでは、ありませんか?」

「誰だ? 俺は、お前なんか知らない」


 咲弥ははっとなった。

 最初に警告してきた男が、目的の人物だったらしい。


「あなたが、センさん……?」

「ああ。そうだが?」

「オリヴィアさんからの紹介で、あなたに会いにきました」

「オ、オオ、オゥ、オリヴィアからぁっ?」


 センは激しく取り乱していた。

 事情を(さと)ったのか、ほかの者達が武器を引っ込める。

 センはひどく動揺しながら言った。


「なんだ! 来るなら来るって言ってくれよ! そしたら、もっとちゃんとした格好したってのに! で、オリヴィアもその馬車にいるのか? いや、待て待て。やっぱしっかりと身だしなみを整えてから! 少し待っててもらってくれ!」

「あ、いいえ……オリヴィアさんは、来てません……」


 咲弥は苦い声で告げた。センがぴたりと硬直する。

 少ししてから、センは大袈裟(おおげさ)なため息を漏らした。


「なんだ……期待させるだけ、期待させてさ……」


 来ているなどとは、そもそも一言も言っていない。

 勝手に勘違いをされ、咲弥は冷や汗をかく。

 とはいえ、おおよその事情は(つか)めた。

 確かに、オリヴィアにぞっこんらしい。


「じゃあ……なんの用?」


 センは暗い声で、ぶっきらぼうに()いてきた。

 咲弥は少し戸惑いながら、目的を伝える。


「あなたであれば、ハミルトピアまで飛竜で送ってくれるとお聞きしました。どうか、お願いできないでしょうか?」

「うん。無理。帰れ」


 センは一考の余地もなく、即座に断ってきた。

 ネイが大袈裟(おおげさ)に、呆れたしぐさを見せる。


「もし断られた場合、オリヴィアがもう二度と会わないって言っていたわよ?」

「……え?」

「はぁ……帰って、オリヴィアに断られたって言おうかな」

「ちょ、ちょっと、待て待て!」


 センは大きくうろたえ、一歩を前に踏み出た。


「というか……あんたらが本当に、オリヴィアの知り合いか疑わしい。なんか知り合いだっていう証拠でもあんのか?」

「では、こちらをどうぞ……」


 もし疑われた場合の対処を、オリヴィアから受けている。

 オリヴィアから貰った地図を、咲弥はそっと差し出した。

 センが受け取るなり、自身の顔に地図を押しつける。


 冒険者の同期もそうだが、竜人はとても鼻が()くのだ。

 咲弥はセンを見据え、ただじっと待ち続ける。

 センは固まっていた。まるで動かない。

 しばらく呼吸音のみが聞こえる場に、ネイの(つぶや)きが飛ぶ。


「いつまでやってんの? 気持ち悪い」


 咲弥も少し思ってしまったが、口に出す勇気はなかった。

 センは何事もなかったかのように、地図を返してくる。


「まあ……知り合いってのは、本当らしいな」

「では……」

「だが、飛竜の件は無理だ」


 咲弥はまた冷や汗をかく。

 ゼイドが腕を組み、呆れ気味のため息をついた。


「断られたぞって、オリヴィアに言いに帰るか……?」

「いや、待て! 本当に無理なものは無理なんだ!」

「オリヴィアが言ってたわ。私の願いを叶えられない程度の男なら、もう二度と会うことはない。断られたらつまらない糞男(くそおとこ)だったと、そう言いに来てくれって」


 咲弥は自然と苦い顔になり、呆れ顔をするネイを見た。

 さすがのオリヴィアでも、そこまでは言っていない。

 とはいえ、彼女が口にしそうな発言ではある。

 だからなのか、センは激しく取り乱した。


「いや、本当にどうしようもない状況なんだ! 俺だって、オリヴィアの頼みなら聞きたいさ……でも、飛竜達がみんな病気になっちまって、動けないんだよ」

「……えっ?」


 紅羽を(のぞ)き、咲弥達は(そろ)って驚きの声を上げる。

 センは苦々しい声音で、さらに事情を明かした。


「羽の機能が完全に麻痺してて、今は普通に歩くことすらも困難な状態なんだ」

「ちょ……無事な飛竜は、一体もいないわけ?」

「……ああ。みんな同じ病気にかかっちまってる」


 ネイの問いに、センは少し沈黙してから答えた。

 口を(つぐ)んだネイと同様、これには咲弥も閉口する。

 また想定外すぎる事情との遭遇であった。

 ゼイドがセンに疑問を投げる。


「治療のほうは、どうなっているんだ?」


 センは口を閉ざしてしまい、答えない。

 女の声を発していた者が、センの前へと歩み出た。


「レイストリア王国の冒険者、か……お前達の等級は?」

「えっ? えぇっと……」


 咲弥は名だけの自己紹介を(まじ)え、各自の等級を伝えた。

 女だと思われる者が腕を組み、ふむと(うな)ってから続ける。


「上級はなし。だが、中級が二名……か」


 そう(つぶや)きながら、するりと顔をさらけ出していく。

 黄金色の瞳に、桃色の(つや)やかな髪をした――とても力強い美貌(びぼう)を持つ、二十代半ば頃だと思われる女であった。


「紹介が遅れたな。私は次期里長となる、若長(わかおさ)のメイアだ」

「若長……メイアさん……?」


 咲弥ははっとなり、メイアへと少し歩み寄った。


「あの、ちょっとすみません……実はオリヴィアさんから、あなた()ての手紙を預かっています。こちらを、どうぞ」


 (たく)された封書を、咲弥はメイアに差し出した。

 メイアは封を開き、入っていた手紙に目を通し始める。

 ほどなくして、メイアはふっと笑った。


「なるほど……そうか。これは、ちょうどいいな。さすがはオリヴィアだ。とてもいい()()()をしてくれるじゃないか」


 メイアは独りごちたあと、手紙を封筒へと戻した。

 メイアの(りん)とした眼差しが、咲弥のほうへと向けられる。


「友人からの手紙、届けてくれて感謝する」

「あ、いいえ……」


 咲弥は首を小さく横に振って応じた。

 メイアが不敵な笑みを浮かべ、咲弥達へ問いかけてくる。


「冒険者達よ。こちらの事情は理解してもらえたと思うが、これからどうする? そのまま迅馬(じんば)で引き返してもらっても構わないが――一つ提案がある。これは依頼という形式では決してない、ただの()()(つな)がるものだ」


 それは冒険者ギルドを、理解したうえでの発言であった。

 メイアの意図を、咲弥はそれとなく呑み込む。おそらくは飛竜達が抱えている問題の対処を、冒険者としてではなく、一個人として手伝ってもらいたいのだ。

 メイアは咲弥達の様子を、一通り眺めるようにうかがう。


「もし引き受ける気があるのなら、里のほうへ向かいながら詳しい事情を説明する。引くも引かぬも、それは冒険者達の心に(ゆだ)ねよう」


 二択を迫られ、咲弥はまず悩んだ。

 飛竜達が(やまい)()せ、きっと困っているのは間違いない。

 だからもし、自分にできることがあるとすれば、手伝ってあげたい気持ちは持っている。しかし約束となる期日まで、咲弥にはもうあまり時間が残されていない。


 咲弥の思考は深く迷い、そして自分の心に正直に――

 咲弥はメイアの黄金色の瞳を、まっすぐに見据えた。


「実は僕達、ピーラシモ大陸にあるラングルヘイム帝国に、あともう……一週間もなく、行かなければなりません」

「ああ。手紙にも、そう書かれていたな」


 メイアの発言に、咲弥は少し驚く。

 つまり咲弥達側の事情を、ある程度は承知しながら二択を迫ってきたのだ。それほど事態が切羽詰(せっぱつ)まった状況なのか、そこまではまだよくわからない。

 咲弥は気を取り直してから、まずは心情を打ち明ける。


「それでも……もし困っている人がいるなら……僕なんかで助けになれるなら、力になりたいといった気持ちはあります――帝国まで、間に合いますか……?」


 メイアの私用が、もし数日間に渡るようなものであれば、咲弥は断らざるを得ない立場にある。ただでさえ、移動には時間を取られてしまうからだ。

 そして、もう飛竜達に望みはかけられないだろう。


 もし治療が成功したところで、飛竜達がまたすぐに飛べる状態にまで回復できるとは、到底(とうてい)思えなかった。だから仮に手伝えたとしても、時間はわずかしかない。

 メイアへの問いが、咲弥のできる最大限の譲歩(じょうほ)だった。


 メイアの返答次第で、咲弥の可不可(かふか)が決まる。

 少しの沈黙を経てから、メイアはふんと鼻で笑った。


「なるほど。手紙にも書いてあった通り、よほどお人好しのばからしいな」

「え……?」

「試すような真似をして悪かった」


 咲弥は首を(ひね)った。話の流れが見えなくなる。

 メイアは腰に手を置き、やや横柄な姿勢で言い放った。


「そもそも、ハミルトピアなんかへ行く必要などない」

「へ……?」


 予想外の発言を聞き、咲弥は間の抜けた声を漏らした。

 メイアがすっと片手を小さく()げる。

 すると一人、メイアの(そば)へと迅速に詰め寄った。


「国境を越える手続きをしておけ。問題が解決したのち――冒険者諸君(しょくん)を、帝国ラングルヘイムまで送り届ける」


 メイアの言葉に、咲弥は震撼(しんかん)するほかなかった。

 まさか帝国に直接行けるとは、予想すらもしていない。

 これにはさすがに、ネイも驚いた様子であった。


「ちょ、ちょっと! それ、大丈夫なわけ?」

「ああ。問題ない――()()()()は、いまだ健在だ」


 さきほどのセンに、妙な間があったのを思いだした。

 飛竜すべてが、(やまい)()しているわけではないらしい。


「えっ? 若長っ? ま、まさか若長の飛竜に、人を乗せるおつもりですかっ?」


 途端に声を(あら)げたのは、隠しごとをしていたセンだった。

 センはそのまま抗議を始める。


「いやいや、ありえないです。若長の飛竜は普通の飛竜とは違い、とても神聖な存在ですよ。それをよく知りもしない、浅い連中を乗せるだなんて……」

「オリヴィアからの紹介だが?」

「いや、そうですが……それとこれとは、話が違います」


 センは引き下がらない。メイアは肩を(すく)めて微笑した。


「それなら、お前が問題の解決をしてくれるのか?」

「えっ? いや、それは……ちょっと……」

「よし。では、里にまで来てもらおう。それで、いいな?」


 メイアが咲弥のほうへ、力強い眼差しを向けてくる。

 咲弥は少し戸惑い、仲間達をゆっくりと見回した。


 ゼイドが腕を組み、静かに首を縦に振る。

 ネイは複雑そうな表情で、ちょこんと肩を(すく)めた。

 隣にいる紅羽は真顔のまま、こくりと(うなず)いて見せる。

 仲間達の同意を得て、咲弥はメイアを振り返った。


「……はい!」


 咲弥達は荷物を取り、老いた御者(ぎょしゃ)に料金を支払った。

 それからメイア達の誘導に従い、咲弥達はついて行く。

 メイアが進みながら、抱えていた事情の説明を始めた。


「まず飛竜達を苦しめている(やまい)、名を竜石化(りゅうせっか)と呼ぶ――その病名の通り、全身が石化のごとく硬直してしまい、ついには生命活動を停止させる飛竜特有の疾患(しっかん)だ」

 メイアは淡々とした口調で続けた。

「野生でも普通にある話なのだが、竜石化の原因についてはいまだに何も解明されていない。つまり治療法もまた、当然発見されていない」


 咲弥は自然と、(けわ)しい顔つきになった。

 竜石化にかかれば、それは確実なる死を意味している。

 ネイが素朴な疑問を(てい)した。


「飛竜達が……そう言ってたわよね? それ、伝染病?」

「ああ。そうだ。私の飛竜は、常に別の場所にいる。だから(のが)れられた」

「……そうなる前に、何か対処はできなかったわけ?」

「歴史が(つづ)られた書物に、似た事例はあった。そのすべてに発症の前兆や理由は解明に(いた)らず、卵から――または野生を手懐(てなづ)け直すほかなかったと記されていた」


 竜石化にかかった飛竜の全滅は、(まぬが)れなかったのだろう。

 幸い卵の飛竜にまでは、害が及ばない様子だった。

 とはいえ、繁殖力(はんしょくりょく)は迅馬ほどではないらしい。


 だから野生の飛竜を頼ったのだと、咲弥はそう判断する。

 ゼイドが(うな)り、ぼそっと(つぶや)いた。


「にしても、そんな伝染病があるのによく絶滅しないな」

「竜石化にかかり死ぬ野生の飛竜もいるが――実は死なない個体のほうが多い」

「……はあ?」


 ネイが困惑の声を漏らし、小首を(かし)げた。

 これには、咲弥も首を(ひね)る。


 まるで治療法があるような気配をにおわせていた。

 しかしそれでは、さきほどの発言の意味がわからない。

 メイアは肩越しに、黄金色の瞳を向けてきた。


「冒険者であれば、深く言わずとも理解を示してもらえると思うが、飛竜の一生を事細かに調査するのは不可能だ。人と生きる飛竜と野生では、事情も大きく異なる。つまり、なぜ竜石化から逃れられているのか、専門家にすらわからない」

「じゃあ、手の打ちようがないじゃない」

「ああ」


 メイアは短く同意した。

 ネイは怪訝(けげん)な様子で、メイアに問いかけた。


「……あんた、私達に()を手伝ってもらいたいわけ?」


 ネイのもっともな疑問に、メイアは人差し指を立てた。


「たった、一つ――飛竜達を救える方法が残されている」

「それは、なによ?」

「冒険者ならば、聞いたことはないか? ()()()()()――」


 咲弥は眉を寄せ、深く記憶の糸を手繰(たぐ)る。

 どこかで聞き覚えのある単語だったからだ。


()()()()()……? はっ……まさか!)


 次第に、しかし鮮明に記憶がよみがえる。

 王都のスラムに住む、情報屋から聞いた話の欠片(かけら)――

 メイアは途端に立ち止まり、詩を読むように声を発する。


「その香りは万病(まんびょう)に効き、食べれば外傷すらも(いや)せる奇跡の果実――それは、ある特定の……人類には危険でしかない、ある秘境にしか存在しない」


 咲弥は息をするのも忘れ、メイアの背をじっと見据える。

 メイアは咲弥達を振り返り、そして力強く言い放った。


「そう。我々の目的は――()()()()()にある、神々の果実を入手することだ」


 全身に(しび)れを覚えた咲弥を、ふわりと風がすり抜けた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ