小鳥
ビルがそびえ立つ 街並み
朝日が ビルを照らしはじめた
小鳥のさえずりで
僕は目が覚めた
君はまだ、寝息をたてている
こんな都会にも
まだ
小鳥の さえずりが
聞こえたことが うれしくて
君に伝えると
君は まだ眠そうな声で
「鳴く練習をしているみたい」
と 言った
僕は
『そうだね』
と 答えた
次の日も
小鳥は鳴いている
何かメロディーを奏でているような
次の日も
小鳥は鳴いている
昼間は都会の喧騒に
小鳥の声はかき消されてしまう
僕は 毎日小鳥の声を
探すようになった
まるで 誰かを
探しているような
小鳥の声
僕は思った
きっと誰かを待っているんだ
それからも 僕は
毎日
小鳥のさえずりを聞いている
僕は
小鳥のさえずりに
こたえるように
『ボクはここにいるよ』
と言ってみる
小鳥は
『ワタシはここで待っている』
と鳴いている。
ボクは、
少し開いている窓から、
外に出た。
小鳥が
ワタシはここよ ここよ と鳴いている
ボクは、
その声に誘われるように
勇気を出して
空に向かって 飛んでみた
あー
ボクは落ちている。
地面が近づいてくる。
と、思った瞬間、
ボクは、両手を思いきり広げた
風が吹いた
ボクは風をうけて
飛んでいる
そうだ
ボクは小鳥だ 思い出した
ボクはケガをして
彼女に助けてもらったんだ
2羽の小鳥は仲良く
都会の空を飛んでいる
地上では人間達が、働きアリのように働いている。
「ただいま」
そこには、カラになった鳥カゴが
「あーあ、またひとりになっちゃったな」
その時
窓の隙間から
風とともに
青い鳥の羽根が・・・・
私 しあわせになれるかな?