27話 祝い
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経験値稼ぎデータ
■ダンジョン『獣』
10階層
・ウォーリアーコボルト×2
・コボルト複数
経験値約440
20階層
・ゴールドホーンラビット×2
・ホーンラビット×20
経験値3600
30階層
・ファットベリーラビット×1
・ホーンラビット×10
経験値約1000
コボルトコース
20階層
・ブルーウォリアーコボルト×1
経験値150
30階層
・レッドウォリアーコボルト×1
経験値160
レベル
45→46
獲得スキルポイント4
獲得ジョブポイント6
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「思いがけず、ボス討伐証が集まったな」
俺はゴールドホーンラビットを倒した後、ダンジョン『獣』のホーンラビットコースの30階層に挑んだ。
ファットベリーラビットの角は太り過ぎた体の肉で埋もれて折れず。
その悔しさをわざわざゴールドホーンラビットのところまで戻ってぶつけ、それならばと10階層に戻ってコボルトコースの30階層ボスまで倒したのだった。
コボルトコースのボスは思ったよりも弱く、30階層までパターンが一切変わらなかった。
色が変わるだけで飽きを覚えた俺は、時間もいい頃合いになっていたので家に戻ってきたというわけだ。
「残り1……」
俺はいつもの様にメモ帳に経験値の取得記録を残すと、ベッドに転がりながらアイテム欄を見つめた。
やはり最初にレベルを上げておいてよかった。
もしレベル上げをしていなかったらこんなに早くC級には上がれなかったはずだ。
「ただいま……」
「帰りましたわ!」
「またか……」
時刻は23時、玄関の開く音と共に疲れ切った灰人の声と元気いっぱいな桜井さんの声が響いた。
それにしてもあの人俺達の家に来すぎだろ。
そう思いながら俺は2人を出迎えに玄関へ向かう。
「おかえり。桜井さんもいらっしゃい」
灰人は何故かスーツをこれでもかと汚し帰ってきた。
よく見ると桜井さんの服も端の部分が少し汚れている。
「兄さん。俺、やったよ」
「本当によくやりましたわ」
2人は顔を見合わせにこりと笑った。
俺には一体全体何のことだか……。
「……ほら、ゴブリンファイターの討伐証」
「!? なんで灰人がこれを!? それにそのステータス画面」
「私が会社に頼んで、白石君2号、いいえ灰人を即日退職させましたの。灰人も今日から私達と同じ探索者になりましたの」
いきなりの事でなにがなんだか……。
駄目だ、疲れもあって全然頭が回らない。
「その、えっと、灰人はいいのか? 命がけの仕事になるんだぞ」
「うーん。正直なところ怖いっていうのが今は強い。でも、最近の兄さんの顔とか見てて探索者も悪くないかもって思ってて……。それに、桜井課長があんなに――」
「わーっ!! 余計な事は言わなくていいんですの! それよりも白石君の方はどうなんですの?」
灰人が何を言いかけたのか気になったが、そこを深堀りすると面倒な事になるような気がしたので敢えて気にしないふりをしながら、アイテム欄からボス討伐証を取り出した。
「全部で9つ。それを合わせて10になります」
「えっ!? も、もう集まったんですの?」
桜井さんは俺の取り出した討伐証を見て驚いてみせた。
その横で見ていた灰人も信じられないような顔をしている。
まぁ探索者初日の灰人から見れば驚くのは当然か……。
「そうしましたら早速探索者協会本部に――」
「今日はもう閉まってますよ。探索者協会本部には明日向かいます」
「そ、そうですわね。そうと決まれば今日は宴ですわ!! 白石君のC級昇格と灰人の転職祝いですわ!」
宴か。最近はこればっかりで少し胃がキツイ気もするが、桜井さんのこの顔を見るとどうしても断り切れない。
「俺、ダッシュで酒買ってきます!」
「珍しく乗り気だな灰人。無理してないか?」
「兄さん……俺、明日は出勤しなくてもいいんだよ」
「……そうだな」
「だから無理の1つや2つなんてことない。ってことで酒補給班、買い出しに行って参ります!」
「待ってくださいまし! 私も、私も行きたいですわ!」
「だったら俺も行くか。酒のつまみに塩辛も欲しいしな」
2人の勢いに混ざるように俺も出掛ける支度をしようとした。
すると
「兄さん塩辛は爺くさくない?」
「私もそう思いますの。やっぱりお酒にはカプレーゼですの」
「2人とも……塩辛馬鹿にすんなよ、あれは、あれはな……飯に乗せても美味いんだぞ」
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