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dimension of wizard  作者: 酢酸カーミスケ溶液
3/3

後編 思いは共鳴する!

「いくぞ!」

クリスは水龍を呼び出した!

「バリアルストーン!」

岩石の壁が水龍を閉じ込めた。

セルトは地面を勢いよく踏みつける。

地震が発生し、溶岩が地割れした所から吹き出す。

「フロストル!」

吹き出した溶岩をも凍らせる冷気を放つ!

クリスは凍った溶岩の上を走った。

「水龍よ、蘇れ!」

岩石にひびが入って水龍が姿を表した。

「何故だ、何故人間がそんな魔力を!?」

「おまえには命をかけて守りたい者がいるのか?」

「いない、強いて言えば自分だな。」

「俺の父は戦争で死んだ。母は街まで攻めてきた兵士に殺された。そして俺はスラム街をさまよった。そんなとき、二人の魔法使いが助けてくれたんだ。そのあと魔法使いの二人は殺された。俺は魔法使いを悪いやつじやないと思った。そんなとき、エスタルが他の魔法使いに襲われて、俺は守った。」

エスタルはその言葉を聞いていた。

「父さん、母さん、もしかしてクリスを守ったのか。あのときクリスが俺を守ったのはそういうことだったのか。」

エスタルは建物に入った。

「ラムティス様!もうやめてください。」

「エスタル、私は大いなる闇を背負った。その力の一端を見せてやろう。」

ラムティスは漆黒の槍を魔法で作り出した。

「リドルスフォード」

エスタルは雷を引き起こし、闇を消した!

「ならば貴様を永久に閉じ込めるまでだ!」

ラムティスは黒い鎖を手から伸ばし、エスタルを束縛した!

「とどめだ、ダークインフェルノ!」

闇の炎がエスタルの近づいてくる。

「クリス、ごめん。俺、勝てなかったよ。」

「アクリスドラン!」

水龍が闇の炎を消した。

「エルブリザーレイド!」

氷結の剣が黒い鎖を断ち切る!

「エスタル、負けるな。」

「無駄だ。私はもう完全なる闇を手に入れた。」

「無駄じゃない!俺は最後まで抗う!クリスに教わったんだ。全ての人が悪いわけではないと。」

「エスタル、聞いていたのか!」

「人間は悪くない。悪いのは欲望だ!欲望は闇。闇は大いなる力を手にした者に与える。だが使い方を誤ると人を簡単に殺せる凶器だ!俺はその闇を人間のために手にする!」

クリスとエスタルは赤と青の光を纏った!

「これで決める!ダブルドラゴンバースト!」

火龍と水龍がラムティスを襲う!

「私はここで滅びるならばエスタル、貴様も道連れだ!光なき虚無の世界へ誘ってやる!」

黒い渦が辺りを包んだ。

「危ない!」

エスタルをクリスは逃がした。

「クリス!」

クリスは黒い渦に吸い込まれていった。

「今度は、俺が助ける番だ!」

エスタルは赤いマジックストーンを鳥の姿にさせ、クリスを追った。

「クリス、手を伸ばせ!」

「愚かな、助けて···もらった命を自分··から捨てるのか」

「違う!俺はクリスを助ける。それが俺の欲望、それが俺の闇だ!」

エスタルはクリスの腕を掴んだ!

しかし、黒い渦に近づきすぎて吸い込まれていってしまった。

眼前にあるものは暗い世界。

ただ何もなく、自分が存在しているだけだった。

エスタルは叫んだ。

「クリス、目を覚ませ!」

そこにクリスはいない。

エスタルはわかっていた。

それでも叫び続けた。

クリスも叫び続けた。

そのとき、二人は同時に手を伸ばした。

そして手を握った。

「そこにいるのか?」

「ここは俺達がいる所ではない。帰ろう!あの世界に!」

二人は声を揃えてそう言った。

次に目を開いたときには人間界に戻っていた。

魔法界は永遠に封印されてしまった。

「欲望は闇か、確かにそうかもな。」

クリスとエスタルは笑いあった。

というわけで3話の投稿でした。

読んでいただきありがとうございました。

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