中編 いざ!魔法界へ
実は一週間でずっと書いて一気に投稿する予定でした。
朝の光がクリスとエスタルを照らす。
エスタルは飛び起きた。
「クリス、起きろ!」
「なんだよ朝から騒がしいなぁ。」
エスタルは焦っている表情をしていた。
「どうしたの?」
「魔法界と人間界の扉がもうすぐ閉まるらしい。」
「なんだ、じゃあ魔法使いからの攻撃がなくなるわけね。」
「そして少したってから究極魔法を放って国が一つや二つなくなる。」
クリスは驚いた。
「急ごう、魔法界へ!」
エスタルは赤いマジックストーンを窓の外に投げた。
「バカ!失くすぞ!」
リビングから細長いパンを2個取ってきたクリスはエスタルがしたことに呆れていた。
そのとき、赤いマジックストーンはひろがって鳥の姿になった。
「え?どういう仕組み?」
「魔法だよ。さぁ早く乗って。」
二人は鳥に飛び乗った。
そして空に向かって飛びたった。
「ふおぉぉ!ふっへぇ。(うおぉぉ!すっげぇ。)」
「食べながら喋んなよ。ほら見えてきたぞ!あれが扉だ!」
遠くの方にわずかだが確かにある光が見えた。
そのとき、竜がこちらに近づいてくるのをクリスが気づいた。
「そういえば俺が魔法使うところ見るの初めてだったな。」
そう言いながらエスタルは赤い鳥に手をついた。
鳥の頭の方から赤い魔方陣が出現!
そして高速で魔方陣をくぐり、エスタルは魔法使いになった。
「エスタル覚悟しなさい!」
「この声はエリス!」
エリスは竜の角に手を置き、目を閉じた。
竜はそれに反応するように咆哮した。
緑色の輪から魔方陣が形成されていく。
そして魔方陣をくぐり、エスタルに向かってきた。
「ファルタス!」
エスタルの手から炎が飛び出した。
「ストル!」
エリスは風をおこした。
そして風にあおられた炎はエスタルの方に飛んでいった。
「あっちちちち。」
「おい、何やってんだよ!」
「エスタル、どうしたの?あなたの実力はそんなものじゃないでしょ?」
エスタルは黄色いマジックストーンを思いだした。
「これを使えば、空での戦いは。」
エスタルは黄色いマジックストーンを天に向かって掲げる!
エスタルの頭上がら魔方陣が下りてくる。
そしてエスタルの体をすり抜けると同時に雷雲が発生し、エスタルの手には雷の球体が握られていた。
「エリスを倒す暇はない、魔法界の扉へ急ぐぞ!」
エリスは容赦なく空気の刃を放ってきた。
クリスは方向を言ってエスタルは機体制御に専念した。
そして魔法界の扉が消える寸前にくぐった。
「ここが、魔法界!?」
「あの中央の建物に族長、俺達で言えば聖者がいる。」
魔法界は中世の西洋のような建物が建ち並んでいた。
そして中央の建物の入り口に降り立った。
「エスタル、なぜここに?しかも憎き人間まで連れて。」
「クリスをそんなふうに言うな!クリスは俺を助けてくれたんだ。」
「ならば人間よ、貴様に問う、なぜ同族で殺しあい、自らの環境をも破壊する?」
クリスは答えに迷いが全くなかった。
「分からない。」
「フッ、人間のくせ···」
「俺が戦争を起こした訳じゃない!」
クリスは無理矢理割り込んだ。
「全ての人間が悪いわけではない!悪いのは戦争を起こしたやつらだ!そういうやつは俺達の声さえ聞かず、自分の国の領地や資源を奪うために勝手に戦争を始め、そして勝手に兵士として戦争に駆り出され、何人、いや、何億人が死んだと思う?」
「ならば二度と戦争がないように人間共を抹殺する。」
「言っても分からないようだな。」
クリスは青いマジックストーンを天に掲げた!
空中に魔方陣が出現!
そしてクリスは魔法使いの姿となった。
「エスタル、俺はこいつと決着をつける。先に行け!」
エスタルは一瞬戸惑った。
だがクリスの目を見る限り本気だった。
「分かった。セルトは強力な魔力を持つ、気を付けろ!」
エスタルは建物に入っていった。
「俺は決めた。自分で決めたんだ!俺はおまえと決着をつける。」
セルトは茶色のマジックストーンを天に向けた。
クリスとセルトは声を合わせた。
「いくぞ!」