56.G蜂の巣を見つける
気合いのこもった足取りで先導する二人は巣の場所が分かっているのだろうかのぉ。
メアの悪意感知は悪意の感知なので自分に気付いてない相手を感知できないじゃろうからフレアの飛びぬけた気配察知能力がカギじゃな。
「クンクン!メアこっちから蜂蜜の匂いがするわ!」
「クンクン!ほんとですフレアお姉ちゃん!」
(気配察知で巣を見つけるんじゃないんかい!)
あ、あまりのことにツッコンでしまった。
「何バカなことを言っているんですか?蜂蜜に気配が有るわけないないじゃないですか?蜂蜜の濃厚な甘い匂いを辿るに決まっているじゃないですか。」
「そうですよ。りゅうじんさま。蜂蜜狩りの基本だよ。」
あれれ~?
我がおかしいのかのぉ?
我はビックビーの気配が多く集まっているところを探すものじゃと思ったのじゃが・・・。
まぁ、巣の場所が分かるのなら二人に先導を任せて細かいことは気にせんで良いじゃろ。
(すまんの、蜂蜜狩りは初めてなんじゃ。)
「仕方ありませんね。りゅうじんさまは戦力外ですね。メアには期待してますよ。」
「任せてフレアお姉ちゃん!」
フレアは我をあっさり戦力外通告してきたのじゃ。
蜂蜜狩りなるものは初めてじゃが魔物狩りの経験は豊富じゃと我は自負しておるんじゃが。
我を置いてフレアとメアがさらに森の奥へと分け入った。
まさかフレアだけでなくメアにも置いて行かれるとは。
もしかしたらメアが振り返って呼ぶのではないかと期待したがそんなことはなかった。
我は蜂蜜以下なのか・・・・。
仕方ないので二人の後を追いかけた。
確実にビックビーの巣に近づいているようで周りに飛ぶビックビーの数が増えてきた。
フレアが戦う様子を今まで見てなかったが残念フレアから想像できない強さを持っていた。
寧ろこいつ別人じゃろって我は思ったぞ。
ビックビーが我らに気づいた瞬間残像を残すほどの踏み込みで接近し拳の一撃で絶命させおった。
相手が気づいた瞬間に倒すことで仲間を呼ばせないようにしているようじゃ。
我はフレアよりも強いと思っておるがこれは真似できんじゃろな。
「む、巣が見えてきましたね。」
どこじゃ?
我にはさっぱり見えんぞ?
「ホントだ。今までに見たことなくほど大きい巣だね。」
何!
メアも見つけたのか!?
「さすが迷宮内にある巣ね。あのサイズだとクィーンがいるかもしれないわね。」
お~い二人だけで話を進めないでくれ~。
我もいるんじゃぞ~。
メア~、我は一応お主が崇めておる神じゃぞ~。
「それでは私が露払いをしつつクィーンが出てきたら相手をします。メアは私がクィーンを倒したらベアで即座に巣の回収を。りゅうじんさまはメアの護衛とクィーンが出てきたら私の代わりに露払いをしてください。それでは行きますよ!」
フレアは我が返事をする間もなくおそらく巣があるのであろう方向に向かって飛び出した。
急に仕切り始めたのに唖然としておるがメアは当たり前のようにフレアに続いて飛び出していった。
巣の方向は分からないがメアを護衛するために我も慌てて二人に続く。
右も左もビックビーだらけの中をフレアは相変わらず一撃で沈めて行く。
メアも全く遅れることなくフレアに着いて行っている。
あの小さな体のどこにそんな体力があるのか不思議じゃ。
ただ蜂蜜の権化と化したフレアでもこの数のすべてを露払いできないようでその当たりを我が担当しておる。
ここまで来ると蜂蜜狂いでない我にもビックビーの巨大な巣が見えた。
メアの伸長よりもなお大きい。
さすがは魔物の巣と言うことだろうか。
これだけデカければ蜂蜜狂いの二人も満足できるじゃろ?




