25.Gひっくり返る
よし左右に体を揺らして勢いをつければ何とかなるはずじゃ。
一、二の三!
ヌオ~、もう少しでひっくり返りそうじゃ。
背中の石が邪魔じゃ!
もう少し、もう少しぃ。
はぁ~、ダメじゃ。
今度は左に振ってみるぞ。
それ、一二の三!
行け!行くんじゃ!
また石が邪魔じゃ!
ああ、ああ。
待つんじゃ!
もう少しなんじゃ・・・。
クソ~!全く起き上がれんのじゃ。
ひっくり返った亀のように空中を足で蹴るだけしかできないんじゃ。
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ピコーン
称号《手を使わないバカ》を獲得しますか?Yes/No
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何を言うておるんじゃ。
我も手があればとっくに使っとるわい!
巨人共じゃ有るまいし、我には手なんぞないんじゃ。
・・・巨人、・・・・手。
行け!《黒い巨人の手》!
ふっふっふっふ。
我の聡明な頭脳を持ってすればこのようなことは問題ですらないわ!
は~はっはっはっは~。
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ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!
ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!
称号《礼儀しらず》を獲得させました。
ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!
ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!
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ぬお~!
煩いわ!
頭ん中でピコーンピコーンなり響いて頭がバカになるわ!
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ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!
ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!
すでにバカなので 称号を獲得できませんでした。
ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!
ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!
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すまん!
我が悪かった!
全てはお主のお陰じゃ!
助かった!
ありがとう!
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称号《礼儀しらず》は獲得させていないことになりました。
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ふ~。
こやつ我の称号で遊び過ぎだと思うのじゃが。
まぁ、助かっておる面もあるから文句を言うのもいかんか。
さてと宝石があの如何にもな光を放ったのじゃ。
今度こそ扉と開けるぞ!
行け!
《黒い巨人の手》!
うぬぬぬ!
ひ・ら・けぇ~!
ハァ、ハァ、ハァ。
やはり引き戸なのか?
右へひ・ら・けぇ~!
左へひ・ら・けぇ~!
ハァ、ハァ、ハァ。
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ピコーン
称号《扉を押さない人》を獲得しますか?Yes/No
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そんな称号はいらんぞ。
Noじゃ!
・・・・、あれ我は扉を押しておらんかったか?
イヤイヤイヤ。
え!
マジ!
もしそうなら何の為にひっくり返ったんじゃ!?
そうきっと気のせいのはずじゃ。
でもまぁ、わずかでも可能性があるのならば扉を再度押してみるのも吝かではないぞ。
じゃぁ、ちょっとだけ押すぞ。
『ギィ』
空耳かのぉ。
もう一回押してみるかのぉ。
『ギギィ』
フウ~!
ヤレヤレ。
これはあれじゃ。
迷宮探索の緊張をほぐす為のちょっとしたユーモアじゃよ。
それでは準備は良いかの。
行くぞ!
セイヤァ!
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