創作落語『スープカレーの王様』
和モノ夏企画作品・2作目です!(=゜ω゜)ノ
夏×カレー×落語という組み合わせの創作落語をお楽しみ下さいませ!
えー、毎度馬鹿馬鹿しい噺を一席。
『人間3人以上集まると派閥が出来る』何て言われる位、人様には多種多様な意見や好み、信条なんてものがありますね。
現代から紀元前、子供から老人、それこそ現実だけでなく小説などでも奴隷から王族までそれぞれが色々な考えを持って動いております。
例えば、有名なお菓子の派閥ですと『きの〇』『たけの〇』、味覚なら『甘党』『辛党』、朝食ならば『白米派』『パン派』、カレーならば『甘口』『辛口』、嫌な人生『七転』『八倒』何て言うくらいです。
ええ、もちろん最後の奴は冗談ですがね。
うっかり自分とは違う派閥だって知られてしまった日には、『戦争だ!』何て言う御方もいる世の中です。
流石に拳と拳で決着をつけようなんて輩はウチの師匠位だとは思いますが、『譲れない一線』何てものは誰にでもあり、それこそ有名な青い猫にいつも頼る気弱な眼鏡の少年も、某有名なガキ大将に全力で立ち向かうことがある位です。
えっ、私が好きな菓子はどちらの派閥なのかって?
そりゃあ、皆様のご想像にお任せしますよ。
キーボードも碌に打てない位にか弱い私も流石に命は惜しいので……。
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時は現代、場所は東京にあるアパートの一室。
そこには、2人の男がルームシェアという形で住んでおりました。
そして同居人の1人が、未だに夏の暑さが厳しいお昼時の外からクーラーの効いた涼しい部屋へと入って来るところから話は始まります。
「アニキーー!甘太のアニキーー!いますかー?」
甘太と呼ばれた男。
彼は、彼を呼んでいる男と現在ルームシェアをして暮らしており、口が悪くてチャラそうな見た目をした細めの体型、自称グルメ家を名乗っていて、いつも外で食べる食事に文句をつけるような男でした。
「何だ、辛太?また、一昨日みたいに財布でも落としたのか?」
もう1人の辛太と呼ばれる男。
意地悪な甘太のことをいつも『アニキ』と呼び、心優しいのですがちょっと抜けていて小太りな体型、こちらは日々美味しいものを探しては外を出歩いている活動的な男でした。
「アニキ、違いますよ。それに財布は昨日、オイラのカバンの中に入ってたじゃないですか。そうじゃなくてですねアニキ。オイラついさっき、凄く美味しそうなお店を見つけたんでアニキもお昼はまだかと思って誘いに来ました!」
「ほう、そんなに美味そうな店がこの近くにあったとはな。それじゃあ、ちょっと暑いが今日は外で食うかな」
「へえ、一緒に行きましょう!」
外から帰ったばかりの辛太は、汗まみれになった自分の体をタオルで拭きながら甘太を外食へと誘うのでした。
「辛太、お前が薦めた店がまた俺の舌に合わない店だったら、会計は全部お前が出すんだぞ?」
「ええー、アニキはいつもそう言って、オイラに全額出させてばっかりじゃないですか!?たまには、年上らしくアニキが全部奢ってくださいよ!」
「バカ言うな!!俺は本当に美味い物を食べたときにしか、後輩には金は出さない主義なんだよ!お前が俺を美味い店に連れて行ったら、もしかしたら出さないでもないが!」
「アニキ、それってどんな主義なんですか……」
これ見よがしに手に財布を持ちながら、そんなケチで自分勝手な主張をしている甘太。
いつも辛太に連れられて行くお店の料理はどれも美味しいのですが、いつもゴネては代金は全て辛太に払わせようとする小狡い男でして、今日こそはそんな甘太に代金を支払わせようと辛太はとっておきのお店を紹介するために甘太を外へと連れ出すのでした。
こうして、クーラーの効いた涼しい部屋から出た辛太と甘太の一行は、美味い料理を目指して歩き始めます。
「ああ……暑い。早くクーラーの効いた涼しい店内に入りたいな。おい辛太、お前が見つけた美味しい店はまだなのか?」
「アニキ……もうちょっとですって……ふう…」
「あとちょっとって、どれ位だよ?携帯小説が1話読める位か?」
「アニキ、最近の携帯小説は1話でも相当の分量になっている作品もあるそうですよ?」
「俺が聞いているのはそこじゃねえよ!」
辛太はそう言って、自分の汗を拭きながらも律儀に甘太の質問に答えます。
「ああ…暑い。おい辛太、もうその店には着く頃だろ?」
「アニキ……まだ、外に出て3分もしてないですよ。もう少し何で我慢して下せえ……ふう、ふう……」
「もう、3分も経ってんのか!?3分もありゃあ、インスタントラーメンの1つや2つ、簡単に作れるだろうが!」
「へえ、あともうちょっと何で我慢して下せえ……ふう、ふう、ふう」
「おい辛太、その溜め息を少しは抑えたらどうだ?お前の周りだけ蜃気楼でも出来たかのように歪んでいるぞ?」
「アニキ、これはオイラの汗が蒸発しているだけなので大丈夫です……ふう」
「何が大丈夫なもんか!?さっきからどうも香ばしくて美味そうな匂いがすると思ったら、お前の体臭だったのかい!?」
「いえ、アニキ。それはアニキの後ろにあるラーメン屋の換気扇から漏れてくる匂いですよ……ふう、ふう」
そんなやり取りを2、3度程繰り返すと、ついに目的の店が2人の前に現れました。
「アニキ、このお店がオイラが見つけた美味しいお店です!」
「この店か、ずいぶん小さい店だな?顕微鏡でもなければ、うっかり見逃しそうな小ささだ」
甘太はそう言って、店の外観に対していきなりケチをつけ出しました。
辛太の案内した店は、多くのビルや料理屋に囲まれたごくありふれた1軒のお店でした。
外観は特別古い訳でもなく、コンクリート造りで壁にはメニューの様な張り紙が貼られており、頭上では大きな換気扇が今に忙しそうに回っております。
特別に店が広い訳でもなく、一度に沢山のお客が入れるような造りにも見えません。
そのためなのか、店の外には何組かのお客を並んで順番を待っておりました。
「おい辛太。いきなり悪く言うようだが、こんな平凡な店で本当に美味い料理が出て来るのか?」
店の様子に不安を覚えた甘太は、ふとそんなことを辛太に尋ねます。
「へえ、それはもう。確かに見た目も外観も平凡で、並ぶ客や料理も平凡に見えるかもしれませんが間違いなく美味い店です!」
「お…おう…いや、俺が言うのもおかしいが、辛太。お前もかなり酷いことを言ってんぞ…?見ろ辛太……あそこに並んでいる客の1人なんか、今にも俺たちに襲い掛かって来そうな位、怖い顔をしてんぞ」
「大丈夫ですよ、アニキ。俺にはアニキがいますから!」
「そうかそうか、俺がいるから大丈夫か……ってバカ野郎!お前、俺を盾にする気なのか!?嫌だよ俺は!?むしろお前が俺の盾になれよ!?」
「嫌だなアニキー。こんな大層な役目はアニキにしか出来ないじゃないですかー」
「おう、辛太。お前、アニキという言葉をこの時ばかりに都合良く使うんじゃねえぞ!?俺は嫌だよ、お前を庇って盾になるなんて」
「嫌だなアニキ、俺だってそんな役目御免被りますよ」
そんなバカなやり取りをしながら、2人は行列の後ろに並ぶのでした。
そしてついに、行列に並んでいた2人が店内へと案内される時が訪れます。
「へい、いらっしゃい!」
元気な店員の声に案内されて入った店内は食欲を刺激するような香辛料の香りが充満しており、外から見た通りの広さの店内では多くの人が『ある料理』を美味しそうに味わっておりました。
「おい辛太、この店って……!?」
「へえ、アニキ。この店はカレーを専門に出すお店です」
辛太のこの言葉を聞いた甘太は途端に顔色が真っ青になりました。
実はこの甘太、グルメ家を名乗っているくせに辛いものは大の苦手で、3度の飯より甘いものが好きという甘党な男でした。
誰でも好き嫌いというものがありますが、中には大人になっても嫌いを克服出来ないって御方は少なからずおります。
ともあれ、このままでは辛いものを食べなくちゃならないと思った甘太は突然慌てだしました。
「お、お、お、おう……辛太。俺ぁ、ちょっと用事が出来たもんでここで失礼するわ……」
「アニキ、どうしたんですかい?急にブルーハワイも真っ青な顔色になってますよ?」
「ば、ば、ば、バカ野郎!そ、そ、そ、そんなことはねえぞ?実は俺の爺さんの遺言で『カレーは絶対に食っちゃならねえ』何て言われてたのを、急に思い出したんだよ…」
「あれ、アニキのお爺さんってどっちも健在だったはずですが?」
「それがな、俺のバーチャル爺さんからの遺言なんだよ……」
「何ですかい!?バーチャル爺さん!?はぁー、最近のVRは彼女だけでなく爺さんまで作れるようになったんですかい」
「そんな訳ないでしょうがお客さん方!入口で急に茶番を始めたと思ったら何の営業妨害ですかい!?」
さすがに2人のやり取りを我慢できなくなったのか、カレー屋の店主が店の奥から顔を出して来ました。
「甘太のアニキ、ここは騙されたと思って食べてみたらどうです?」
「お、おう。こうなったら俺も男だ。例え矢でも鉄砲でも、どんなものが来ても食べてみせるぞ!」
「はあ、何だか凄いお客さんが入って来ちゃったね…。お客さん方、こちらがメニューになります」
そう言って店主は2人にメニューを差し出します。
「ほう…ふむ…なるほど……よし、決めたぞ。店主、お冷をくれ!!」
熱心にメニューを読む甘太でしたが、この様子に聞き耳を立てていた他の客は思わず吹き出してしまいました。
「アニキ、せっかくカレー屋に来たんだからカレーを注文しましょうよ」
「そうは言ってもな、辛太。俺は、カレーライスはどうもあの見た目が苦手なんだよ。子供の頃に食べたときにおなかを壊してな……」
「おいおい、そこのお客さん!他のお客さんも食べている最中なんだから、そういう話は家に帰ってからでもしてくれないかい!?」
不穏な気配を察知した店主、間一髪で話を止めることに成功しました。
ああ、これを読んでいる読者の皆様は安心して下さいね。
さすがに、食事の場で私も下ネタは話しませんので。
何はともあれ、それから2人はやっと注文する料理を決め、店主に注文を出します。
「アニキ、オイラはこの『特製カレー・地獄級』にしますね!」
「辛太、お前は毎回毎回辛いものしか頼まないが、たまにはそれ以外のものも頼んだらどうだ?」
「そうは言いますがオイラも毎回こだわり抜いて選んでいるんですよ!例えば、この店の場合ですとカレーは中辛、辛口、ハバネロ級、ジョロキア級、地獄級、王様級の順で辛くなっていくんですが、オイラにとっちゃカレーは飲み物どころか、空気に等しいくらい食べ慣れたものなんです!だからこそ、常に刺激を求めて辛いものを注文するんです!」
「お……おう、地獄級や王様級がどんな辛さなのかは知りたくもねえがとりあえず落ち着け。ちなみに店主さんよ、この店には甘口は無いのかい?」
「はい、当店は辛くて美味しいカレーをお客様に出すことを誇りにしているので、ご家族で来たお子様にのみ特別に甘口で出すようにしていますね」
「そうかい……。店主……実はここだけの秘密にしていたんだが、俺はこの辛太という男の息子なんだ、だから甘口のカレーを頼みたいんだ…」
「ええぇぇぇーーー!?アニキは実はオイラの息子だったんですか!?オイラ、初めてその事を知りました!?」
「はあ…お客さん、どこからどう見ても大人の方ですので、流石にそのホラは無理があると思いますぜ?」
「そこを何とか!いっそのこと、この辛太が俺の息子ってことでもいいんだが!」
「えええぇぇぇぇーーー!?オイラ、アニキの息子だったんですか!?それも初めて知りました!?」
「さっきからそっちのお客さんは、このお客さんのウソに騙されてますが、別の意味で大丈夫でしょうかね…」
そう言って店主は、はあぁと、一つ大きな溜め息をつきました。
「仕方ねえ!!こうなったら俺も男だ!!このスープカレーという料理を頼む」
「へえ、ご注文ありがとうございます!辛さは如何程に致しますか?」
「それは……ううん…むぅ…………う~ん……一番辛くない、中辛で!!」
「このお客さん、男らしくと言っときながら、随分悩んでいたようですが大丈夫ですかね……?かしこまりました、少々お待ちくださいませ!」
小さくそう呟いた店主は、2人の注文したカレーの調理に取り組み始めました。
それから少しして、二人のもとへ注文の料理が届けられます。
「お二人さん、お待ちどうさま!ご注文の『特製カレー・地獄級』と『スープカレー・中辛』が出来ましたよ!」
そう言って店主が持ってきた料理はどちらも出来立てのようで、もうもうと湯気が立ち上っておりました。
辛太のカレーの方は、火山を思わせるかの様に真っ赤なカレーと真っ白なライスが皿の半分で綺麗に分かれているように盛られておりました。
一方、甘太のスープカレーの方はと言うと2枚の皿に分けられておりまして、1枚目の皿には真っ白なライスが盛られておりました。
そして2枚目の皿は、スープがこぼれないようにするためか皿の底に小さなくぼみがあり、皿の中には食欲を誘う茶色いスープと赤緑黄色の彩り豊かな野菜、見るだけでも柔らかそうにじっくりと煮込まれたことが分かる牛肉が入っておりました。
「おおーーー!!アニキ、どっちも美味そうですね!」
「そうだな…」
「あれ、アニキ?何か元気がなさそうですけど、悩みごとでもあるんですかい?」
「違えよ…ほらさっさと自分の分の料理でも食ったらどうだい?」
「へい!それじゃあ、お先に頂きます!」
甘太がそう言うと、待ってましたとばかりに辛太は自分の分の料理に手を付けます。
「はふ…はふ……はふっ!アニキ、この店のカレー料理はどれも美味いですぜ!どの具材もじっくりコトコトと煮込まれていて、とろ~りとした甘みがありながらも柔らかに形を保ち、多種多様な香辛料の辛さは胃袋を刺激して来ますし、炊き立てのご飯はふっくらとしていて、白く艶のある輝きがさらに食欲を掻き立てて来るんで、口と手の動きが止まらなくて……はふはふ……もぐもぐ……」
「お前さんは、よく一言でそんなに沢山しゃべれるな。それとお前さん、食べながらしゃべるのは止めて、話すか、食べるかのどちらかに集中したらどうだい?行儀が悪いぞ?」
呆れた顔をした甘太はそう言って辛太を窘めましたが、自分の方はというと一向に出された料理に手を付けようとしません。
「アニキ?食べないんですかい?せっかくのスープカレーですよ?」
「あ、ああ……ちょっと俺はお前が食べた後にでも食べるから良いんだよ…」
「それじゃあ、せっかくの料理が冷めてしまいますぜアニキ?試しに一口食べてみたらどうです?」
そう言って手を止めた辛太は、甘太にスープカレーを食べる様に薦めます。
「じゃ、じゃあ……折角だし頂くとするかな、うん!まずはスープをスプーンで一口と……ずずっ…ずずっ…………うわぁあちゃちゃちゃ……!!店主大変だ、大変だ……一大事だ!」
「お客さんどうしたんですか!?」
甘太の慌て様に、さすがの店主も慌てて駆け付けて来ました。
「あちゃちゃ…どうしたもこうしたも…あまりの辛さで舌が火事に…あちゃちゃ!」
「ああー……お客さん。とりあえず、カレースープだけじゃなくて、ご飯や具材も一緒に食べては如何でしょうか?」
「あちちち……具材と一緒に?バカ言っちゃいけねえ、そんなんで変わるもんかい!」
「お客さん意外と変わるものですよ?騙されたと思って食べてみて下さいよ」
店主にこう言われちゃ甘太だって引くことは出来ません。
そして、渋々といった顔で辛さが残る口の中にご飯を一口放り込みました。
「んぐ……むっ…?さっきのカレーの辛さが柔らいで、米の甘みがカレーと良く馴染んでいる……だと?」
「そうでしょう、そうでしょう。次はよく煮込まれた具材も食べてみて下さいよ」
店主はそう言って甘太にニンジン、タマネギ、ピーマン、牛肉の順で食べる様に薦めました。
「はぐっ…むぐっ…………うんっ………!?何だこりゃ!?スープの刺激的な味が、煮込まれて甘く柔らかいニンジン混じりあって絶妙な旨味になっている!?」
そう言って、甘太はスープとご飯を順番に食べながらも、タマネギ、ピーマン、牛肉と次々に口の中に放り込んでいきます。
「このタマネギもニンジンと同じく、甘くてとろとろに舌の上で蕩ける様だ!」
「ピーマンも仄かに残る苦みがスープカレーの辛みを引き立てていて、手と口が止まらない!」
「この牛肉、柔らかいのに歯ごたえもあって、噛む度に肉汁とスープが染み出して来る!ご飯も止まらないだと!!」
食べ出したらもう止まらないといった風に、甘太はスープカレーを貪るように食べ続けます。
そして、いつしか2つの皿はどちらも空になっておりました。
「はあ……いつの間にかスープカレーもご飯も空になっちまったな……」
名残惜しそうな顔をしながらも、先ほどまで味わっていた余韻を楽しみながら甘太は満足そうな
顔をしておりました。
辛く熱いカレーを食べたためか、甘太の額からは大量の汗が流れていました。
「アニキ、どうでした?このお店の料理は美味しかったですか?」
「ああ…くそっ……凄く美味かったよ!生まれて初めて食べた位の美味さだ!!辛太、約束通り勘定は全て俺が払ってやるよ!」
「ありがとうございます!気に入ってくれたようで何よりです!それにしても、いつもはどんなお店に入っても食べた料理に皮肉や辛辣なことをいうアニキが褒めるなんて珍しいですね」
そこへ2人の様子を仕事をしながら見守っていた店主が再びやってきます。
「そうなんですかお客さん?それはウチとしても嬉しい限りですね!さっきまでの我が儘ぶりを見てた私としては『何処の王様か?』って目で見てましたよ。それなら、次回はウチの自慢の激辛王様級のスープカレーにもチャレンジしてみませんか?」
「どうしますかアニキ?王様級と言えば、ジョロキアよりも辛いそうですよ?」
「王様級の辛さ?バカ言うな!俺は、カレーは王様よりも王子さまの方が良い…」
おあとがよろしいようで……。
他のオチ
店主「お客さん、実は当店では食後に一品デザートをサービスしているんですが、何かご希望はありますか?」
甘「何だって!?じゃあ、何でもいいから甘い物をくれ!口の中がまだ辛くて仕方が無いんだ!」
辛「アニキ、さっきまで随分と辛辣なことを言っていたのに調子がいいですね?」
甘「辛辣?バカ野郎、俺は辛口よりも甘口の方が好きなんだ」