溢れて、流れて、消えていく――。
自分の気持ちに鈍感になって、そうして自分を守った。
でもそのことに気づいたとき、溢れた苦しみが胸を締め付けて……涙が溢れた。
……止まらなかった。
“普通”を装うことに必死になって、誰にもバレないようにした。
そうしているうちに、また自分の気持ちに鈍感になる。
そして――――
――自分の気持ちもわからなくなった。
分からないのに、涙が溢れてくる。
勝手に、溢れてくるんだ。
どうして?
どうして?
どうして――――?
その言葉ばかりが頭に浮かんで、でもその答えはずっとわからない。
見つからない。
何をどうしたのか、何が嫌なのか、――わからない。
その不確かなものを、追い求めて掴もうとしてる。
どうしたいのかあやふやで、その見えないものを拾おうとしてる。
何も掴めるはずもなく、何も拾えるはずもなく。
手に入るのは、“不安”だけ。
不安がただ募るだけなんだ。
でもそんな中、ただひとつ浮かぶ言葉があった。
――――助ケテ――――
それだけが頭の中に唯一はっきりと浮かんでは、ひっそりと隠れるように消えていく。
涙が溢れては頬を伝い流れて、そうして地に落ちて、地に溶けるように染み込んで……
……そして、消えていくように。
その言葉は、はっきりと私の気持ちを表しては、その痛みだけを胸に染み込ませて残し、そして闇の中にまた消えていくんだ――――。
私はどうしたらいい?
私の気持ちはなんですか。
“私”はどこですか。
“私”は、なんですか。
誰か、教えてください。
そして、“あの言葉”を言わせてください――――。




