落とし穴
昨日、姉が自殺した。
いつも家の中で明るく振舞っていた姉。彼女の心の奥ではどのような闇が広がっていたのか。
姉は一通の遺書を残していた。そこに書かれていたこととは……。
いつも家の中で明るく振舞っていた姉。彼女の心の奥ではどのような闇が広がっていたのか。
姉は一通の遺書を残していた。そこに書かれていたこととは……。
昨日、姉が自殺した。
2024/05/12 18:00
(改)
雨が葬式の前日の夜からぽつぽつと降り始めた。
2024/05/13 18:00
(改)
「私は、慶ちゃんの事がとても羨ましかった」
2024/05/14 18:00
(改)
姉の葬式は、父と母の希望で私の自宅で行われることになった。
2024/05/15 18:00
(改)
葬式の執り行われる朝は、昨日の夜から降り続いていた雨がすっかりやんでいた。
2024/05/16 18:00
(改)
姉の遺体は、玄関から入ってすぐ左手にある畳の客間に安置された。
2024/05/17 18:00
(改)
「……慶ちゃん! 慶ちゃん!」
2024/05/18 18:00
(改)
客間の入り口に、にゅうと現れた担任の男性教師の顔は、眉間に一本、不自然なほど深いしわを刻んでいて、昨日見た姉の白い顔よりも白い顔をしていた。
2024/05/19 18:00
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最初に沈黙を破ったのは、担任だった。
2024/05/20 18:00
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「やめてよ!」
2024/05/21 18:00
(改)
幼稚園の頃の私は、今の私の記憶の中には全くと言っていいほど存在しない。
2024/05/22 18:00
(改)
その後私がどのような態度を取り、その男子生徒がどのようにして自分の席に戻ったのか、そのシーンだけは私の頭の中からどこかへ落としてしまったのか、全く憶えていない。
2024/05/23 18:00
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プップー。
2024/05/24 18:00
(改)
私のクラスには、中学二年の頃から、イジメられ出した子がいた。
2024/05/25 18:00
私はゆっくりと立ち上がった。
2024/05/26 18:00
(改)
あれは一ヶ月くらい前の夜だっただろうか。
2024/05/27 11:40
「私、もう学校へ行きたくない」
2024/05/28 11:40
(改)
私は顔をベッドに強く押し付けながら、一ヶ月前に起こったその小さな事件を思い出していた。
2024/05/29 11:40
(改)
それから何分ぐらいがたったのだろうか。
2024/05/30 11:40
(改)