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始まりの物語  作者: 猫を愛でる会
9/9

異世界転生ご相談ラジオ

雲海と朝日に薄く消え行く星の瞬きの絶景、だがそこは不思議なマイクが有り二人の男性が座って、今回もご相談に答えるのだった。


ケルト風の清々しい曲が流れ、ラジオはスタートする。


「さて今日もやって来ました、異世界転生ご相談ラジオの時間です、パーソナリティーは俺グランゼウスとゲストに・・・」


清々しイケメン顔で、青髪の青年は答える。


「初めまして、僕はゼウスさんより上の次元の更に上の高次元体ですよ」

「………ステルラ様、少し嫌みないですかな?」


猫耳型のイヤホンを調整しながら、ステルラは言う。


「気のせいなじゃあないかな?」

(ぜってー気のせな訳ねぇーよ)

(早く終わらせて、ハジメと一緒に猫と戯れたいんだけど?)


ピリピリした空気の中、コーナーは進む。


「さて仕切り直して始めますよ」

「早く進めてくれないかな?」

「………………」

(面倒臭そうに言うんじゃあねぇーよ!)

(全くラリアンが、新しい猫を見せる代わりに出てと泣き付かれたから、来てやったのに…………早まったかな)


何か冷たい空気が流れる。


「……………それでは始めます」


軽やかなBGMが流れる。


「先ずは最初のお便りです、我等より下の次元のアムロさんからのです……………」

「質問です、全うした人生でも面倒な上司が居ない世界に、転生はかのうだろうか? だそうですよ」


話を振るが…………


「僕に言われても知らないよ」

(もう少し言葉を選んで言えよ)

「まあ、アムロて君はその内他の世界に行けるよ」

「…………ステルラ様、何か知ってる口調ですよね?」

「そんな事より次」

「…………………」

(ぜってー何か隠してるな…………)

(まさか未来で来る者が、此処に相談するとはね………)


探っても無意味だろうと、次の相談を読む。


「さて次は…………またお前か、今回のペンネームはあ! いうえお………て、少しは何かひねろよ………」


常連だよなコイツはと思うが、また何のネタだと言いたい相談だった。


「質問です、レベル999の公爵悪役次男て、異世界で無双出来そうですか? だそうですよ?」


対面の席でつまんなそうな顔で、ステルラは答える。


「何処の世界の何処のレベル上限か分からないし、状況やその環境も分からないのに答えられる訳がない」

「まあネタだろうから…………それに、レベル上限の無い世界は以外に多いぜ、無双出来るか以前にそんなレベルに成れるかは知らないぜ」


退屈そうにしてるステルラに、ややストレスを感じる。


「次はラジオネーム、紐パン穿いてますよさんからです………どんなラジオネームセンスだよ」


何か頭痛がしてきた…………


「グランゼウスさん今晩ミィー、独特過ぎる奴だな………さて質問です、異世界で美少女ハーレム無双したいので、是非俺を………」

「地球の輪廻人生にしてやったら」

「そうだな…………」

(初めて意見が合った気がする)

(そんなに簡単に、美少女ハーレム無双なんて無いよ………美少女ゲーム以外)


へくしゅん…………


「誰か噂したかな?」


とある世界では同時に、とある元中年達がクシャミをしたのだった。

エンディング曲が流れ始める。


「さてお別れの時間です、どうでしたか? ゲストのステルラ様」

「そうだね、最後のは相談より自力で何とかしろと思ったよ」

「まあ、俺の知り合いの息子が三人だったり五人だったり、重婚してるがハーレム無双ではなかったな、変なモテ方だったが………」


溜め息をしながら俺は言う。


「それではお時間です、パーソナリティーは俺グランゼウスと」

「何故かゲストに呼ばれた、ステルラがお送りしたよ」

「では、また次回にお逢い致しましょう」

「猫好き、転生したいなら僕の次元まで来てね」

「…………」

(ラリアン後で説教だな)

「……………」

(ラリアン、猫に会わせなかったら………後でどうなるか、わかるよね?)

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