ベンチャーキャピタル様お願いします!!
株はまだ上場しないことに変更しました。
その前にこっちの方が先でしたね。すみません
うちの会社はまだ株を売った事がないので上場の条件を満たしていない。
うちのような未上場企業はまずは取引先とか身内とかベンチャーキャピタルとかに株を買ってもらう。
まぁうちは身内のような個人が株を買っても、たいしたお金にならないような規模には成長したので今回はベンチャーキャピタルに買ってもらうことにした。
ベンチャーキャピタルというのはうちのような未上場企業に対しても投資をしてくれるありがたい会社だ。
もちろんそのためには買ってくれるようにアピールする必要がある。
幸いお願いしたら話を聞いてくれる会社がいくつかあった。
そして二ヶ月後にそのうちの一つの会社の社員とお話をすることになった。
二ヶ月後。
「こんにちは。トワイライト社の佐藤と申します」
「こんにちは。ライゼン社のトアです」
「さて、早速本題に入りましょう。
我が社としてはあなたの会社は順調に成長しており投資をするのに十分だと思っています」
「本当ですか!」
「はい。ただ気になるのが一つ…少し赤字額が多いような気がします。
それの説明を聞きにきました」
「わかりました。
実は市の援助を受けて現在大規模な工場を建てる計画を進めています。
さらに買収した企業の借金の建て替えをした結果、赤字が増えてしまったのです。
しかし、店の売り上げも伸びていて一店舗あたりの利益も増加しています。
特にフランチャイズ店舗は利益率が大変高く、この状況は一時的なものです」
まだ不安そうな顔をしているな。
何か不味かったか?
「なるほど…そういえば御社はフランチャイズとかいう新しい出店方法を使ってましたね。
私もあの利益率には驚きましたよ。
まさか経費は店負担とは…。
わかりました。その点は安心です。
ですが…初めての工場にもかかわらず大規模なものとは大丈夫なのでしょうか?
この建設費や設備費は失敗すれば会社の倒産にまでなる可能性があります。
不安すぎますね」
「ご安心ください。
建設費は市が5割も出してくれると言っています。
さらに工場での製品はうちの店頭に並べる他、3割は町のカフェや食品店で買ってくれる契約を既に結べています。
これからも契約数は増えると思います」
「そんなに援助してくれるのですか!?
この市は最近パッとしませんから市長は相当御社に期待しているようですね…
それなら問題はありません。
それでは…15億円でどうでしょう?」
「15億円!?」
「少ないですか?」
「い…いえ。
そんなに出していただけるんですか?」
「はい。当初はもう少し少ない予定でしたが今の話で気が変わりました。
これなら会社の上層部も賛成してくれるはずです。
もしかしたら今後はさらに投資をするかもしれません」
「本当ですか!誠にありがとうございます!」
「いえ、それでは」
15億円…これはもうライゼン社には足を向けて寝られないな。
絶対に期待に応えよう。
これだけあればたくさんのことができるぞ…
それに追加で投資をしてくれる可能性もあるらしい。
これなら2部上場も夢ではないかもしれない。




