4話
朝は早い。
急いで着替えて重たいカバンを持って学校に行く支度しよう。
「行く」という表現よりも「行かなければならない」の方が正しい、
もし、学校に「行く」か「行かない」が自由に決める事が出来たなら
学校に行くだろうか?
俺はおそらく行かなくなるだろうと思う。
学校に行かないと暇すぎて、つまらない
という意見が出ると思うが、
4月3日ーこれが今日の日付である。高校2年の新学期が今日である。
ここで、なぜ新学期にも関わらず荷物を持っていくか?
宿題?
と思っている人もいるだろうが宿題自体の量はあまり多くない。
俺は「楽がしたい」
つまりこれから使うであろう教科書をすべて
ロッカーにおくために、わざわざ初日に荷物を持っていくのだ。
もう一度述べる。
今日は新学期である。
今朝、残念な夢を見た訳だがそんな事より
大事な事がある。それは「クラス替え」の時がやってきたという事だ。
クラス替えとは、まったく会った事のない人と話す新鮮さを味わう事だけじゃなく自分の第一印象を決定させる重要イベントなのだ。
人は初めて会う人の情報を何一つ持っていない。だから人は第一印象、つまり見た目で
性格、好きか嫌いかといった判断、その人から感じる雰囲気を判断する。
なので 「第一印象が最悪」となれば
自分の人生が半減した訳なのである。
これは、クラス替えの時だけではない。
面接試験、就活試験と言った人生のビッグイベントはもちろん、
初デート、新しい友達と初めて遊びに行く時なども第一印象は重要なのだ。
そんな事はさて置いて俺のクラス、2年4組らしい。
2年4組と聞いて特に意味があるかと述べるなら
答えはNoである。
重要だと感じる事はクラス担任の先生が誰なのか?
1年次の同級生は誰なのか?
クラスのリーダー的存在は誰なのか?
そう、この3要素こそ重視する点であり
「1組は一番だと感じるからいい!」
「7組はラッキセブンの7だからモテる」
と言った噂など、どーでもいい事なのだ。
と思いながら、2年4組クラスの一覧表表を見つつ思う。
あれ、男子9割、女子1割と。
あれ、何でこんな男女比なのかと。