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俺、確かに点数は悪いが
0点という明らかに目立つ点数は取ってないはずだが、
と思って自分の点数を見る。そこには
0点と書いてあった。
why?と少し、戸惑いながら
答案を見る。
すると、気が付いた。
名前を書くのを忘れていた事に、
小テストの名前欄の所に恐る恐る
目を向けると
*注意 名前の記入漏れは0点となります
と書いてある所を見つけた。
やはり、国語の担任は性格が悪いという事が証明された。
どうやら俺の理論は証明されたようだ。
何故か、そこに面白さを見つけたのか
小テストの点数なんてどーでもよく思えた。
「小テストを後ろから回収してください。」
ふと、外の景気を見たくなって外を見た。
外から見えるのは当然の事だが、グランドだ。
今は体育の授業が入っていないのか
グランドはただ、一面砂が見えた。
暇だ。はやく国語、終わらないかな
と思いながら。
「先生は今から、席替えのくじを作っていくので
少し自習してください」
ざわざわとした空気に包まれてる。
俺は誰がどのぐらい
点数を取るのか知りたいので
周りの声を盗み聞きをした。
「俺、さっき3問間違えたわ」
「自慢するな。おれは10問も間違えたぞ」
「(笑)」
「ちなみに、僕は1問だけ間違えました」
「以外!いつもテスト満点取ってたじゃん」
「僕が思うに、この小テスト、
3つの難易度に分かれていると思うのですよ」
「ほう」
「聞こうじゃないか」
「1段階目は単語勉強しなくても
出来るかもしれないレベルです。
2段階目は単語帳レベルです。
どんな単語帳にも載っています。」
「確かに、1段階は簡単でした」
「たしかに「なんでふ」なんて誰でも分かりますよね
私もこれで合っている?って疑問に思いました」
「それで3段階目は
最初は古文好きなら解けますが、
最後の問題だけは例外です。
あれを正解している人は多分いないでしょう。」
「俺の辞書には載っていなかった。」
「私の辞書には載っていました。」
「辞書によって、載っているか載っていないか分かれるという事は
かなり難易度は高いでしょう。」
「今から席替えを発表します。
多くの人に古文を知ってもらう為に、
成績の高い人が低い人に教えてもらえるように
しました。」
黒板に出席番号が書かれていた。
俺はどうやら出席番号4番の人と同じようだ。
俺は0点である。
なんで、ほぼクラストップの人が俺の隣になるはずである。
そして、移動して待っていたのは
ヘルナンデス=エマであった。




