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β版白雪姫物語  作者: 鹿島きいろ
17/35

バレた!

カメリア視点に戻ります。

まだ、最終避難先が見つからないが、季節は、すっかり秋から冬へと変わっていった。


天気の良いある日、エドワードが離れた領地の視察でしばらく屋敷を空けると言い、屋敷の人間が手薄になったのを良いことに、久しぶりにクリスに会いに、イーサムの小屋へ尋ねた。


窓から入る冬の木漏れ日は、とても暖かいと思いながら、クリスとお茶をしていると、扉が突然開き


「いや~、イーサム、ごめん!ちょっと話があるんだが!」

と言って、ロビンが入ってきた。



「...。」


「...。」


私ったら、この可能性をすっかり忘れていたわ...。





「な、なあ、今、俺の前に失踪中のクリスがいるように見えるんだが、気のせいか...?」


「...。気のせいじゃないかしら?」


「ちょっとカメリア、こっちこいっ!」


「ひいっ」


返事をする前に、腕を取られ引きずられていった。

気持ちは、ドナドナだ。

そして、オロオロしていても、クリスはやっぱりカワイイ!





「うっ、腕ッ、痛いわよ!」


「一体どういう事なんだ?なぜ、クリスがイーサムの家で君とのほほんとお茶しているんだ?俺が王都に戻っている間、クリスが無事に帰ってきたって事なのか?


「クリスは、今現在、絶賛失踪中よ!

 私がクリスをここに連れてきて、イーサムにお願いしたの。」


「なんで、また。」


「エドワードがクリスに虐待しているみたいなの...。

 私が気がついた時には、両手首に鎖で繋がれていたような跡が残ってたの。

本人に聞いたら、逃げたいって言っていたから手を貸したのよ...。」


「マジか...。

 なあ、カメリア、クリスを逃がす時に、何で俺に頼らなかった?」


「知っている人が少ないほうが、計画は上手くいくし、何より、あの時、お屋敷の誰を信じて良いかわからなかったし、信用できたとしても、巻き込みたくなかったのよ。すでにイーサムを巻き込んでいる時点で、説得力ないけど...。」




「これから、どうするんだ?

 それこそ、いつまでもイーサムの所にクリスを置いておくわけにもいかないだろう?」


「わかってる。わかっているわよ。

 侯爵家に対応できる家ってなると、私じゃなかなか見つからなくて、それなら市井にとも思ったんだけど、それも見つからなくて...。」


「なあ、それ俺に任せてくれないか?」


「え?」


「俺、王都に知り合いいるし。今、ぱっと考えただけでも、いくつか心あたりあるからさ。」


「でも、巻き込むわけには...。」


「お願いだ!頼りないかもしれないけど、君の役に立ちたいんだ!」


「...わかったわ。」


「ありがとう!こうしちゃいられない!俺、早速行くわ!」


「あ、待って!ここに来ている時は、誰かに見つからないようにお願いね!」


「もちろん!」


「そしてね、この家にももちろん、クリスにも、リンゴは持ち込まないで!」


「え?何で、リンゴ?」


ロビンは不思議な顔をしていたけど、これだけは言っておかないと!



□□■□□■□□■□□■



「ねぇ、スリン」


「はーい、何だいカメリア?」


「ロビンって、信用して良いのかしらね?」


「それは、四回目って事で良いのかな?」


「良いわよ。どれでも好きな記憶持っていって頂戴。」


「...ロビンはね。君に言っていない秘密を持っている。が信用しても大丈夫だよ。」


「そう、ありががとう」


「ねぇ、カメリア。なんで君は白雪姫の世界って、わかったの?

 今回記憶貰わないからさ、教えてよ。」


「あーあれ、私、前世の記憶があるの...。」


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