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ねえ...覚えてないの?先生  作者: らみゅ
1/5

前編

初めての投稿です。

短編の予定が、連載となりますしたがすぐに終わる予定です。

よろしくお願いします!


放課後、私は今日の勤務内容の報告書を素早く書いて早く帰宅したいという気持ちを押しこらえて机に向っていた。だが、途中ドアが開かれる。来客のようだ。


ガラガラー


「先生、失礼します。」



ちっと舌打ちしたい気分を抑え、私は笑顔で生徒に振り向いたのだ。


「どうしたの?」



私はこの都内でも平均的な偏差値である公立の男子高校に務めている保健医の宮野舞。男子校だからって、生徒と恋愛とかは全くなく健全な付き合いだ。まあ、告白されたりとかはしたが丁寧にお断りをしている。自分の職を失いたくないというのもあるが、年下の男の子と付き合うのは何故か昔の黒歴史…ではなく古傷が痛んでしまうような何故か甘酸っぱいような記憶が蘇るのだ。


そう、あれはまだ私が幼い頃の話。

私の母は、医者だった。その訳もあって、彼女はかなりの自由人であり女はいつでも恋愛するものっという言葉を掲げこれまで結婚と離婚を繰り返していた。私は幼い頃から若干彼女を貶して見ていたというのは否定ができなわけだが、それなりに子育てにおいてはちゃんとしていた。母は夜勤やら学会で家にいない事が多かったが必ず学校の大事な行事には参加してくれてたし、晩御飯や朝食は必ず母が作った手作り料理だった。



そんな母を持っていたからこそ、母の言葉に驚くわけではない。

「今度、結婚するの!」

頬を赤く染まらせた母はそれだけを言い残し、「今度紹介するから」と走りざまにいい仕事に向かった。いつもそんな感じであったが、また同居人が増えるのかと思うだけでもう対して期待もしてなかった。この時私に弟が出来るとは到底想像できなかったが。



そして、母は仕事から帰ってくるなり男の人とそれに連れられた男の子を紹介してきた。旦那になる男の人は医療機器の社長らしく病院内で意気投合しすぐに結婚にいたったと。そんな話は聞き流しており、私は終始男の人に連れられた男の子をチラチラと見ていた。連れ子がいるか...見た目は小学生3年くらい?当時高校2年の私は上手くやっていけるだろうかと不安になりつつあったが、まあ受験あるしそんな関わりないだろうと思っていたが……そんな私の視線に男の人は気づいたのか、男の子に「ほら、自己紹介は?」と呟いた。すると男の子は嫌そうに下を向き素っ気なさそうに「結城...です」と呟いた。生意気な糞ガキ。これが最初の私の彼の印象。





それから、トントン拍子に結婚の日取りも決まり男の人のお宅に住むことになった。自分のマンションから結構離れている距離だったが、これから電車通学になるがしかたがない。お蔭さまで駅に近いこともありこれまでお世話になった自転車は乗ることが少なくなりそうだ。引越したといえども、家庭環境はそれ程変わらなかった。両親共々共働きで、ほとんど家にいない。

「新婚なのに...これだから仕事人間は」

と呟いた。一つだけ変わったことは、弟が出来たことだがその肝心な弟は絶賛自分の部屋に引き込もり中であり食事の際しか出てこない。私の弟になった、結城は小学3年でかなり優秀らしく都内でもかなりの偏差値の高い私立小学生に通っている。それで、凡人な姉が出来た弟はさぞ面白くないだろう。いや、心の中でこれでもかってぐらい貶しているかもしれない。初対面のあの態度だ、なんて可愛げがないガキだ。過度な関わりあいもそれも嫌だなあとふと彼の部屋を見たが、シーンとしている。勉強しているのかっと思い私は自分の部屋のテレビをつけた。






ありがとうございました!

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