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プロローグ 子供か大人か
常識的な事柄を常体で述べる
小学六年生。
子供か大人かと聞かれれば子供だと誰もが答えるであろう。
小学生は子供。
常識であり、殆どの人が感じる印象ではなかろうか。
世間では「小五ロリ=悟り」の理論があるように、高学年もロリ扱いされる。
ただ、それに苦言を呈する小6もいる。
「私たちが子供?まあ一応子供なのかな、うん」
昨今の著しい低年齢化の原因はやはり思考の変化にある。
意識と無意識の変化。
頭の中では子供と認められていても、心の奥底では子供と認めてはいない。
今も昔も変わらない単純な思考回路を必死に動かして今も昔も変わらない自分の本性を必死で隠す。
私たちは子供でなくて大人でない。
まだ思春期でなくてもう反抗期からは脱している。
そんな微妙な存在なんだ。そう信じている。
今の小学生は一味違う。それを見ておけ。
複雑な人間関係に揉まれた私たちの毎日を、小6の現実を、少しばかり教えてやろう。
これは小学生の話だ。でも、読むべきは小学生でない。
小学生をガキだと思っているあなただ。