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1話

「おじさんとゲームをしようじゃないかナギにゃーん!」


「うひゃうっ!」


高校一年前期の終業式が終わり。

明日から夏休み、俺達は自由だ!と言わんばかりにテンションの高いクラスの中。


私、薙刃(なぎは)は友人である愛美(まなみ)に背後から抱きつかれついでに胸を鷲掴みにされた。


「…マナ落ち着いて、後胸を揉むのやめて。」


「落ち着くために揉んでるんだよ?仕方ないよね!」


なるほど天才か。

と一瞬考えてしまう位に斜め上な返答がノータイムで返ってきた。

ただここは教室で他のクラスメイトも居る、何より私が落ち着かない。

いや、教室じゃなければ良いとかそういう問題でもないけどさ。


とにかく、クラスの男子が顔を赤くして居心地悪そうに此方をチラ見してるからやめて欲しい。


「んな訳あるか!場所を考えなさいバカ!」


「うへへ…ヘヴンっ!」


ゴスッ、っと鈍い音がしてマナが私から剥がれる、私はその音のした方を向きもう一人の友人に話しかける。


「ありがとうマサ、でもダメよ頭叩いたら、マナがバカになったらどうするの。」


愛美(バカ)は前からバカ(愛美)でしょ?」


私はもう一人の友人の(みやび)(マサはあだ名)に殴られた頭を抑えて四つん這いになって唸っているマナ(バカ)に目を向ける。


「あー…」


「だろ?」


「酷くない!?」


あ、復活した。


「で、どうしたのマナ(バカ)?ゲームだっけ?」


「エロゲーなら1人でやりなよ?愛美(バカ)


「普通に呼ばれている筈なのになんとなく悪意を感じる!あとエロちゃうわ!」


エロもいいけどね!っと元気に言う、いや良くないからね。


「エロはまた今度にするとして、明日から夏休みでしょ?」


今度も何も無しでお願いしたいものだが、確かに明日から休みである。


「それがゲームとどう関係してるのさ?」


「明日からサービス開始する『箱庭』を一緒にやろうよ!」


……あーそういえばマナが前に言ってたな、久々の大作キタ!一緒にヤろう!とか。

ただ予約開始と同時に瞬殺、予約できなかった私は完全に忘れていた。


「休みの間の予定は特に無いから時間はあるけどソフト買えなかったわよ。マサは?」


「特には無いけど、私もソフト無いぞ?弟は買えたらしくて明日はよ!って家で騒いでたけど。」


うむ、弟君はともかく明日からサービス開始な上に先に言った様に予約が瞬殺だったのだ。

チラッとオークションや掲示板見たら取引求む数字が凄まじい事になっていた。

即決が安くても元の10倍以上の10万とか凄い、こりゃ手が出ない…ことは無いけど流石に高いわ。

とマナに伝える。


「ふっふっふ…二人にこれをあげる、これでみんなで出来るわね!」


と、マナが私とマサにゲームのパッケージを渡してきた。



【神々の箱庭(最低価格10万円)】



「…買えたの?」


「1個は予約、もう1個はβテスターだから優先で買えたのよ。」


なるほど、βテスターの特典か…と言うかβテスターだったのねマナ。

どうりで最近遅刻や居眠り多かったわけだ。


「あれ、愛美の分は?」


おっとそうだ、2個では足りないではないか。


「そうね、足りないんじゃ?」


ふふふとマナは笑い。


「パパの分を貰ったから問題ないわよ!」


ドヤァ!と言わんばかりにいい顔で言い放った。

良いのか?問題ないか?マナパパ的な意味で。


その後、ソフト代をマナに払い、早く帰って初期設定終わらせてねー!と騒がしい友人達と帰宅した。



               □□□□□□□□□□□□□□□



帰宅後、ご飯やお風呂を済ませた私は早速『箱庭』の初期設定を始めた。


サービス開始は明日からなのでVR機器にインストールしたりするだけなのだが。

割と時間がかかるため早めに済ましてしまうほうが良いとのこと。


マナから『サービス開始は明日正午だからね!遅れないでよ!』とメールが来た。


私は『了解』とだけ返す。初期設定が終わり次第今日はもう寝ることにした。

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