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路傍でじゃれあう男と猫。

2019年7月15日午後15時45分、俺は街に戻ってきていた。

この猫を、調べるためである。

ていうかこの猫、何か異常になついてるんですけど・・・?

身体を俺に擦り付けてくるんですけど?どういうこと?

ちなみに今は街の路地裏にいる。なんでかって?

目立っちゃうからだよ。

さっきだって、【魔闘術】のせいなのか、ていうか明らかに【魔闘術】のせいなのだろうけれど、目立っちゃって目立っちゃって。

先ほどそれに、【魔闘術】に関して、問い詰められたほどである。

ぼっちプレイヤーの俺にだよ?つまりは相当である。

そしてこの猫、ウィキですら見かけなかった。ていうか、名前の真下に猫のアイコンが出てくるなんて、聞いたこともない。

つまり恐らくは、ユニークとでも言うべきものである可能性が非情にも高い。そんなもの連れ歩いていたら、目立ってしまうことは確実である。

だから路地にいるのだ。

こんな路地に来る奴らなんて、近道しようとするか、街のマッピングをしようとする奴らくらいである。ここは町の中心から離れた、とても寂しいところであるし、マッピングなら、初日の内に住んでしまっているところだろう。

ちなみにこのゲーム、IIO通称イオは、街中ですら、マッピングを要求される。

ていうか、イオって、どっかの光魔法みたいだよな。

で、本題だ。

この猫だ。

とりあえず、俺は路傍の家の傍にしゃがみ、背中を預けた。猫の目線に、合わせる為である。流石にヴァーチャルだからといって、猫に対して高圧的な態度で接するのは、憚られたのだ。

そして俺は猫に一瞬だけ目を合わせてから、それを背けた。

この行動は、猫に自身に敵意はないことを示している。

向こうが擦り寄って来ていたことから、向こうに警戒心などがないことは分かっているが、こちらに警戒心がないことを示すことは、出来ていなかったのだ。

和睦の使者を無視しているような、状況だった気がした。

だから、一応やって置くことにしたのである。

が、

俺が目を背けて、一瞬の間を開けてから、テレレテッテッテーとでも言うような、ファンファーレが鳴り響いたのである。何かどことなくドラクエっぽい・・・・。

そしてそのファンファーレのあと、即座にウィンドウが開いた。

・・・えっと、何?何?

と、心の中で戸惑いつつも、ウィンドウを覗き込む。

曰く、この猫、『プラウドキャット』が仲間になったから、可愛がってあげてね♡

だそうだ。

・・・えーっと。なにこの急展開。どうか僕を置いていかないで下さいよ運営様。

まあ、一応原文を載せておこう。


『『プラウドキャット』が、あなたの眷属になりました。

眷属は、あなたの為だけに、力を行使してくれる、忠実なる存在です。

戦闘に参加させればレベルが上がり、進化する可能性もあります。

頑張って育てて見ましょう!』


とのこと。

んな無責任な・・・・。

『次へ』というボタンがあったので、クリックする。

すると


名前をつけますか?だそうだ。


いや、そりゃまあ、つけますけども・・・。


う~んどうしようか?どういう名前にしようか?

うん。ステータス確認してから決めようか。

俺の名前の真下に、いつの間にかPTメンバーとなっていた『プラウドキャット』の名前をクリックする。

眷属なだけあってPTメンバーとは違い、きちんとステータス確認もできるようだ。

で、それを載せよう。


名前

no named

種族

『プラウドキャット』

Lv.1

ステータス

  HP 20

MP50

ATK 2

DEF 1

MATK 7

MDEF 5

SPD 10

   DEX 8

スキル

【驕り(プライド)】―【驕りの代償】AS消費MP5

           対象のMATKを三段階上げ、MDEFを二段階下げる。

           【驕り】PS

           自身への最終ダメージが1.5倍になるが、相手へ           の最終ダメージが1.1倍になる。


付加魔法エンチャント】―【譲渡トランスファー】AS

               自身のスキルの効果を、対象に譲渡する。

               効果時間無し。

               【没収リターン

               【譲渡】したスキルを自身の元に戻す。

        

【光属性魔法】―『リクス』M

        光属性の第一魔法

        『ライトブースト』M

        【付加】装備時のみ使用可能。対象のMATKを二段階上昇さ        せ、物理攻擊に、光属性を付与する。


【雷属性魔法】―『ザンダ』M

        雷属性第一魔法

        『サンダーブースト』M

        【付加】装備時のみ使用可能。対象のMATKとSPDを一段階ず        つ上昇させ、物理攻撃に、雷属性を付与する。

【MP自動回復(強)】

一分毎に、MP10回復


ブッ!

何このチート!?

ちなみにここには書いてないけど、付加魔法の基本魔法も全部ある。ていうかMP50って!?

ちなみに一応比較用に俺のlv1時のステータスつまりは初期ステ

HP5

MP3

ATK1

DEF2

MATK53

MDEF1

SPD0

DEX2

これは酷い・・・。何故かMATK以外はマイナス補正かかっちゃってるし、SPDに至っては0だし!?

俺のステータスは、あまり比較には向いていないだろうが、これでこの『プラウドキャット』の強さを理解していただけただろう。つまり同レベルでなら俺より強いのだ。MATK以外で勝てる気がしない・・・・。

ていうか、この猫の【譲渡】強すぎだろ?PSの【驕り】ですら譲渡できちゃうの!?

ああ。火力が、火力が上がっていく・・・。物理に雷付与なのに、MATKあげるって矛盾だけど、俺にとっては問題ないのである。もっぱら俺専属のパファーとして、活躍してもらうことになりそうだ・・・。

で、名前だ。閑話休題だ。

どうしようか・・・・。

う~ん。

『ルーシー』でいいか!

光属性だし。

俺はウィンドウにLucyと入力し、ウィンドウを閉じる。

で、試しに顔をルーシーに向けながらも、目を閉じ、呼んでみる

「ルーシー。」

すると、

「みゃー」

と、彼女(彼?まあ、lucyだし、彼女ってことにしとこう。)はそう鳴き、俺のもとへと寄ってきて、膝に乗ってきた。

どうやらきちんと名付けることができたらしい。

背中を向けて、左腕にしっぽを巻きつけている様は、とても愛らしい。

よーしよし。いい子だねぇ。

と、俺は早速親バカになりつつあるのだった。

ステータスはあまり考えていなかったので、新たな項目を、いずれ追加するかも知れません。

名前

Hakama

lv11

スキル

【火属性魔法】―『ファイラ』M

【MP自動回復】PS

【魔闘術】―【炎の~】PS

【驕り】PS

【驕り】はその後、ルーシーから【譲渡】してもらいました。

7月19日(ドイツ時間)追記。袴のlv1時のINTを53に変更。ルーシーに【没収りたーん】を追加。さすがに【驕り】(PS)がチートすぎたため1.1倍に修正。

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