お試し!
投稿してなかったことに気づき、急遽割り込み投稿しました^^;
2019年7月19日午後18:30
俺はまたしても、オオナラ大森林に来ていた。
理由は明白。ルーシーを試すのである。厳密に言えば、ルーシーの支援魔法を使うのを練習しにきたのだ。
如何せん、眷属なんて持ったことも使ったこともない俺は、システムの使い方が、あまりわからないのだった。従って、
「アイさん。チュートリアルお願いします。内容は『眷属』についてで。」
「ハイハーイ!」
と、俺がサポートAI、アイさんに呼びかけると、直様出現してくれた。
「あれぇ?ここはもうオオナラ大森林の中ですねぇ。ここでチュートリアルしますか?なんなら。専用のフィールドに移動することも可能ですけれど・・・」
「ああ。ここでお願いします。実践を兼ねてやりたいので。」
「了解しましたー!ではまず、『眷属』というのは、時にはあなたの矛となり盾となりメイドとなり、あなたに付き従う忠実なる隷であります。あなたの命令で所持するスキルを行使してくれますし、あなたを攻撃から庇ってくれることもあります、名前をつけると、その『眷属』は『ネームド』となり、能力が強化されます。新しいスキルを得ることもありますね。
ここまでで質問はありますか?」
懇切な説明である。
「『眷属』の出現条件はなんですか?」
「運としか言えませんね。」
「うわぁざっくり・・・。」
「まあ世の中運ですよ!」
「・・・」
AIなのに、随分と達観したことを・・・・。
「『眷属』は稀にあなたに興味を示し、あなたの前に出現します。しかし、その時点では、彼らはあなたの下僕でも眷属でもありません。
何かしらのことをして、彼らに気に入ってもらう必要があります。
気に入ってもらえれば、彼らの方から強力な下僕になってくれます。
こんなところでしょうか。質問はありますか?」
「強さは皆ルーシー程ですか?」
だとしたら恐ろしいが・・・・。
「いいえ。ピンからキリまで、様々でございます。ルーシーさんは、中の上といったところでしょうか?」
どんだけだよ上級眷属・・・。
「ありがとうございましたアイさん。とても助かりました。」
「いいえ。お安い御用でございますよ!またいつでも呼んでくださいね!待ってますよ!」
と、彼女は手を振りつつ、光に戻った。
さて、と
「―――こいつらどうすっかな?」
何か、めっちゃ魔物群がって来てんですけど・・・・?
・・・ざっと100はいるかな?
ってまさか・・・・
俺はLucyと書かれたボタンをクリックする。
・・・やっぱり。
どうやらルーシーには、名前をつけたことによって、新しいスキルを得たようだった。
銘を【災禍の中心】PS
中二臭ぇ・・・・。
で、効果が、同じ座標に一定時間いると、自身の周りからモンスターがPOPするというもの。ちなみに何故かそれでPOPした奴は、体力が2倍になってしまうようだ。
いやお前二倍って。
幸いなのは、これが周りのプレイヤーには、迷惑を及ぼさないことだ。きちんと俺を狙ってきてくれるらしい。いや、狙いはルーシーなのか?
・・・【譲渡】してもらおう。
「はぁ・・・・。ルーシー、『サンダーブースト』『ライトブースト』『インテリジェンスブースト』対象は俺。【驕りの代償】発動後、その効果を俺に譲渡。この順番を、覚えて以後「ブースト」のボイスコマンドで即座に放つように。
あと【譲渡】【災禍の中心】」
これで狙いは俺になった。―――さあ、戦闘だ。