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Run2:山梨県富士吉田市〜石和温泉街-2人目の犠牲…僕は…どうしたら良いんだ…-

塩沢少年は、山梨市を目指し走っていた。山梨市に着いた塩沢は、“次は日暮れまでに石和温泉に行け”という命令を下された。

山梨市と石和は近いので楽勝だと思われたがしかし、走っている途中で、塩沢少年にある残酷な出来事が起きてしまう…

山梨市に向かって山道を走る僕は、河口湖で体力を回復させといて良かったと思った。

山梨市に近付いた俺に、途中で電話が掛ってきた。アイツが電話してくるのは入ってからなのに…


「もしもし…」

「もしもし、佑佐…母さんだけど。今大丈夫?」

大丈夫な訳が無いよ…、そう僕は言いたかったけど、母の声を聞いてホッとした…。良かった…まだアイツは家族に危害を加えてない様子だ。

「母さん、気を付けて。出張頑張って。」

「あら、珍しい事。佑佐がそんな事を言うとは…まさか何か悪い事でも起きそうな予感が…なんてね。」

母さん…そのまさかになるかもしれない…いや、してはいけないんだ!

「母さん、それじゃ。」

僕は電話を切ってまた走り出した。


山梨市に正午をかなり過ぎた頃に到着した。また電話が鳴り、アイツから命令を下された。


「石和温泉に夜になる前までに着け。」


石和温泉?温泉地に何か意味があるのか…?

考えているうちに電話は切られ、息を整えた後僕は走り出した。


山梨市を西へ進み、石和までもう少し…しかし、僕は自分が甘かった事に今更ながら気がついた。


温泉地は冬場だけではなく、夏場も観光客がどっと訪れる…さらに今の時期は車での帰省ラッシュなので、交通渋滞がひどく、道にも歩道までも車で覆い尽され、走りにくい状態だった。


それらの事をすっかり忘れていた俺は、今までの遅めのペースで走ってきた事を後悔した。石和まで後…数十kmなのに…クッ…


更に残酷な事に石和の近くで、日は落ちてしまっていた…

また携帯が鳴った。


「アウト。フッ…エースランナーだという噂は嘘だったんだな。さて…、誰を殺っちゃおうかなぁ…」

「ま、待ってくれ!渋滞が無ければ時間内に到達出来たんだ…今回だけは許してくれよ…」

僕はアイツに必死に懇願した…しかし、

「フッ、言い訳程見苦しいモノはない。決めた!お前の家族の誰かを殺す。」

「待て、やめてくれ!!!」

「やだね。さぁーて、誰を殺そうかなぁ…そういやテメェに弟がいたような気がするなぁ…よし!ソイツを殺っちまおうか。」

「御願いだ、家族だけは見逃してくれ!!頼む!!!」


僕の必死の懇願も虚しく電話は切られていた…。僕は路上で気を失い掛けたが、“誓約”を思い出し、何とか立ち続けた。そして、また電話が…こんどは衛星テレビ電話…?


「今から弟を殺すから見とけ。」

「何だと?!ふざけるな!やめろぉ!!」

(おとうさん!おかあさん!おにいちゃん!助けてぇ!!!)

祐斗(ゆうと)!」

やめてくれ…やめてくれよぉ!!!


祐斗のこめかみに銃が付きつけられている。僕は我を忘れ、必死に懇願した。


「やめてくれ!…やめてください!何でもしますから弟の命を奪わないで下さい!御願いします!」

すると、アイツは仲間に銃を下げる合図をし、こちらを笑って、

「ハッハッハッ!テメェにはプライドがねぇのか、バーカ!………殺れ!」



(バン!…………)




沈黙の後、僕の弟は僕の目の前で射殺された…。撃たれた時、祐斗はだらりとうなだれた状態で、耳から血が流れていた…見ていられなかった…


僕の目は涙で溢れた…

「祐斗ぉーーー!!!」







「ヒャアハッハッハッ!あー愉快愉快!これぞ、兄弟愛?!ヒャアハッハッハッ!じゃあな!」

(ブチッ)












「くっ…くっそぉーーー!!!なんで…なんで神は助けてくれねぇんだよぉ!!!」













僕は大泣きしながら地面を強く叩き続けた…

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