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虹色マフラーと小人たち  作者: 星野☆明美、chatGPT
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第4話 風のひもの力

第4話「風のひもの力」


 ルドルフたちは、切り立った谷の細い道を進んでいた。風が強く、背に背負った荷物が揺れるたびに体ごと持っていかれそうになる。険しい旅の途中、仲間同士の苛立ちも募っていた。


「お前が余計な荷を持ってくるからだろ!」

「何だと? 食料を削ったら今度はお前が飢え死にするんだぞ!」


 二人の青年が言い争いをはじめた。足元は崖。冷たい風が吹き抜ける。言葉の勢いのまま、一人が石に足を取られ、大きく体を傾けた。


「危ないっ!」


 ルドルフは即座に肩掛け袋から一本のひもを取り出した。それは旅立ちの前、妹リリィが手渡してくれた、淡く虹色に光る「風のひも」だった。


 咄嗟に投げ放ったひもは、ありえない軌跡を描いて宙を舞い、崖にぶら下がった青年の腕へと絡みついた。風がひもを導いたのだ。


「つかまれ!」


 ルドルフと仲間たちは力いっぱい引き上げ、青年はなんとか地面に戻ってきた。息を切らし、地に膝をついた彼は、言い争っていた相手に視線を向ける。


「……悪かった」

「いや、俺こそ」


 互いに手を握り、うつむいて謝る二人。その光景を見ていた仲間たちも静まり返り、やがて安堵の笑みが広がった。


「リリィ……お前の祈りは、確かにここまで届いている」


 夜、焚き火のそばでルドルフは風のひもを指に巻き取りながら、星空を見上げた。遥か谷にいる妹の面影を思い浮かべる。燃えるような星々が、彼女の編んだ虹色の糸と重なって揺れていた。

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