の、味方。(二百字小説)
「助けて!」
放課後の教室に飛び込んで来た美少女は、俺に言った。
「何で?」
三秒間の沈黙の後、冷静に言う。
少女は驚いた様な顔だ。
「え、あの、助け」
「ない」
帰ろうとすると、彼女は慌てて引き留める。
「お願いします先輩!」
「一年か。クラスと名前」
「……B組の藤井です」
「何で俺?」
「伝説ですから」
俺は短く息を吐く。
またか。
俺は鞄からそっとノートを取り出す。
人呼んで、定期試験完全攻略マニュアル。
「一科目千円だ」
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補足。
ヤツは恐らく全学年の対策ノートを持っている。
ご意見などございましたら、お聞かせ願います。