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また来世で会いましょう  作者: あおいあお
第二章 ロビア騒動編
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34:深紅の剣



 突如として始まったこの緊迫した空気。

 青年は自身への抱擁をやめるとクレナへと斬りかかる。

 クレナもそれに応じ、二人は激しい金属音を響かせ剣を打ち合った。


「アズサ! どうにか出れる様にだけしてくれ!」


「う、う、うん!」


 クレナが背を向けたまま言う。

 状況に対して遅れていた意識を追いつかせ、僕は扉をどうにか開けられないかと辺りを見る。

 木製とは言え体当たり程度では壊れそうにないが……あ!

 と、僕は扉の更に上の壁へと刺さっている斧に目がいく。

 あれでどうにかできないだろうか?

 だがどうも届きそうになかった。

 僕はまだ何かないか見回し。

 な、何もない。

 防犯の為か窓だって三角屋根に付いた物だけだ。

 骨組みを伝って登ろうにも現実的じゃない。


「アズサ!」


 途端、クレナが僕を呼んだのと同時、何かとてつもなく嫌な予感がして反射的に頭を下げた。

 その直後、頭上を剣が飛んで壁へと突き刺さる。


「ふひぃぃ!」


 それに情けない声を出して腰が引きそうな思いだった。


「ふへ! ふへへ!」


 青年がこちらを見て笑っていた。

 あれは楽しんでやってる。

 楽しんで僕の妨害をしてる。

 性根が腐ってるらしい青年は無視し、僕はその投げられた剣を取って扉へと振った。

 ドアノブがあったらしい場所へ、どうにか壊せないか。

 後ろではあの青年が適当な剣を拾ったらしく、また断続的な金属音が響いていた。

 数度やって無意味だと分かった後、剣先を扉の隙間に入れて体重を掛ける。

 結果は数センチ分木片となって砕けただけだった。

 ダメだ。こんなんじゃ切りが無い。


「アズサ! 来るぞ!」


 と、クレナのその呼び声に振り向く。

 青年が剣を振りかぶってこちらへと向かって来ていた。

 一瞬の事ながら蛇に睨まれたカエルの様に、僕は直立不動で固まった。

 だがすぐにそれも意識を戻すと、僕はとっさに荷物が散らかった方へと飛び込んで避けた。

 ──不味い! 後先考えな過ぎた……!

 僕は途端上がりだした鼓動を意識の端に、体を捻って青年を仰ぐ。

 ちょうど剣を振り上げていた青年から避ける様に足を必死の思いで動かして下がる。

 ぎりぎり避けるもすぐにまた振り上げた青年に対し僕も剣を横に構え、重い一撃を受け取った。


「くっ……!」


 その重圧に歯を食い縛る。

 刃が掴んでいた左手に食い込み、血が滴り落ちる。

 僕は文字通り刺す様な激痛を左手に感じながらただ耐え。


「ふん!」


「ヴぎャ!」


 と、クレナが青年へ剣を振りかぶり、その重圧もふっと軽くなる。

 青年は避けきれず、右の二の腕を少し切った様だ。

 そして再開する剣同士の応酬。どうやらクレナが押されてる様だ。

 僕は何かないかと辺りを見渡す。

 と、ここまで持ってきた土壌袋に目が止まる。

 僕は少し血の付いた剣でその袋を引き裂き、中から溢れた白い砂か粉の様な物を掴んで青年目掛けてぶん投げる。


「えい!」


「ぎゃぁァあ!」


 聞いてて申し訳なくなる様な叫びを上げ、青年は目を押さえて後ずさる。


「助かった」


 クレナも僕の元まで下がると礼を言う。

 もちろんその目と剣先は油断無く青年へと向けられたままだが。


「逃げれそうにないか?」


「む、無理そう」


 背中越しに問うクレナに僕は希望的観測無しに答えた。

 あと可能性があると言ったら青年の居た方の扉だが、同じような物だろう。


「そうか。じゃあ無力化する他無さそうだな」


 それを聞いてクレナは全ての意識を青年へと向けた様子。

 青年は服で顔を拭き、下品に唾を吐いて粉を出している。


「これ以上は手加減できんぞ」


「ふへへ。手加減?」


 クレナの言葉に笑みを浮かべ、首を傾げる青年。


「く、く、クレナぁ! あ、あれって!」


 その時、僕は見えてしまった。

 先程クレナが剣を振るった悪魔の二の腕部分の服が切れ、そこから肌蹴て見えるそれが。


「ふへへ、フへへ! 見えちまった!」


 それにその青年は心底嬉しそうに笑みを深めて言った。

 青年の右の二の腕。そこには逆さにした五芒星を象った、山羊の骸骨の様な彫り物があった。


「悪魔教……! なぜお前らが!」


 それを見てクレナも緊迫した様子で問い質す。

 場に一気に緊張感が増した。

 青年は不気味に笑うだけで答えない。


「そうか。誰かの差し金か? 何が目的だ」


 クレナは冷静に青年へと問う。


「ふへへ」


 しかしまた青年は肩を揺らして笑みを浮かべるだけで、答えになっていない。

 答える気はないと言う意思表示だろうか。


「悪いな、アズサ。巻き込んだみたいだ」


「え? そ、そうなの? よく分かんないけど」


 と、謝るクレナに僕は内心首を傾げる。

 そしてある事に思い至り。


「い、命が狙われてるって! もしかしてこれ!?」


 そう、その答えを得て、僕は余計混乱した。


「な、なんで悪魔教に命なんか狙われてるのさ!?」


「それは分からん! だが今はやるしかないだろう」


 狼狽する僕に構ってる余裕は無い様子。

 クレナは僕に一瞥もくれずに答えた。


「ふへ、ふへへァあ!」


「ひぃ! うぶぅ!」


 途端こちらに来る青年だったが、クレナが僕へと体当たりして代わりに受け持ってくれる。

 僕は慌てて立ち上がり後ずさった。

 な、何か、手伝える事を……!

 僕は剣の応酬を繰り返すクレナに何か援護はできないかと辺りを探す。

 ゆ、弓だ!

 そして僕は湾曲する木に糸が張られただけのシンプルな弓を手に取った。

 つ、使い方全く分からん!


「えいやー!」


 意味不明だったのでそれごとぶん投げる。

 クレナからしたらその行為こそ意味不明だったろうが、その甲斐あってか青年に打つかると多少の気を引きつける。


「ぐぅ……!」


 その隙を逃すクレナではなかった。少し気を逸らした青年に向かって蹴りを入れた。

 身を転がす青年につい顔を顰めるが、今まさに死闘というものが繰り広げられている中甘い考えは捨てる。

 クレナの身が危ないのだ。

 僕は他にないかとまた周囲を探す。

 見るからに危ないと分かる武器や、使い方が分からない道具類、一抱えもある未開封の木箱などなど。

 雑多な物が雑多に置かれている中、僕はまだせめて扱える様な物はないかと目を通す。


 な、何だろう?

 と、僕は木箱の中にあった拳大の玉を持つ。

 布で包まれた物で紐が一本飛び出ていた。

 僕は試しにその紐を引っ張ってみると、その玉から滲む様に白い煙が上がってきた。

 煙玉か!

 火を使わないなんて便利だな。

 僕はとりあえずと青年に当ててみる。


「ぐぁっ!」


 青年に打つかると途端、白い煙りが止め処なく立っていった。

 その煙は忽ち広がっていき……


「げっほ! ごほっ!」


 僕の所まで届いて鼻を燻った。

 今や煙りは部屋全体に回る。


「アズサ?」


「ご、ごめんなさい!」


 すかさずクレナに謝る。

 やっべ〜、やらかしたぁ〜。

 密室で使う物じゃないわこれ。


「アズサ。援護の気持ちは嬉しいが、あまりぞんざいに物を扱うな。ここには危険物もあるから、下手すりゃ俺達ごと爆発する」


「ご、ごめん!」


 煙りで視界が悪くなる中、クレナから小言を呈す。

 そ、そうだよな。

 昨日見たでっかい狼とも戦う為の武器庫だ。

 爆発物とか毒物だってあるかも。


 クレナはまた煙りの濃い方へ向かうと鍔迫り合いを始める。

 で、でも、何か手伝いたい。

 煙りは天井へと上り、だんだんと薄くなっていく。


「ふへへ。お前、強い」


「ぐっ!」


 激しい剣撃にクレナ耐えているが、押されてる様に見える。

 僕は焦燥に駆られ、周囲の道具類を見回す。

 な、何かないのか!?

 と、激しい鍔迫り合いの末、クレナが飛ばされた。


「く、クレナぁ!」


 僕は慌てて青年とクレナの間へと入った。


「ふへへへ」


 それを太々しい態度で笑う青年。

 面白がっているのか、すぐに来る様子はない。

 ま、不味い!

 僕は状況に顔を顰めつつ、腰に下げた剣へと視線を向ける。


 た、戦うしかない。

 逡巡の後、僕は鈍い音を立てて剣を抜いた。

 まさか連日でこの剣を扱う事になるとは思わなかった。

 剣の心得も何もないが、見よう見まねで目の前へ構える。

 斬りかかる青年の剣を刀身で受け取った。


 初めてまとも受けるその一振りは骨にまで響く様に重く、つい後ずさった。

 しかしそれに絶え間なく追撃をする青年。

 実戦。実感。死の恐怖すらを置いていく様な蓮撃に、僕はただ剣の構えを保つだけで必死だった。

 と、クレナが隣りから青年へと剣を振い、青年は後方へと飛んでそれを回避する。

 その際、乱暴に振るっていた青年の剣が木箱へと当たり、木片を散らして破壊される。


「ふへへ。お前、弱い」


 と、青年はゆらゆらと猫背で剣を構えたまま、目に皺を寄せて言った。

 一旦二人で距離を置く。

 二人とも荒い息で上下する肩が目立つ。

 僕なんて殆ど今の鍔迫り合いしかしてないのに鼓動は既に激しく波打っていた。


「く、クレナ。どうにかあいつの動きを止めれない? どうにかするから」


 僕はクレナに曖昧ながらそう頼む。


「分かった。どうにかする」


 クレナも同じく曖昧にそう答えた。

 両者一歩も引かない様子で剣を構える。

 青年の事はクレナに任せつつ、僕はもう一度周囲を見渡した。

 ここには割と大きな荷物もあるし。

 うん、行ける。


「ふへへ。ソロソロ、終わらなきゃ」


 そして青年が大雑把に弧を描いて剣を振り下ろした。

 それに大音響を響かせクレナが対応する。

 火花が散り鍔迫り合いが再開する。

 僕はそれを横目に行動を開始した。

 クレナを信じて剣は収め、先ほどの煙玉のあった場所に移動し──


 と、僕は一振りの剣に目が留まる。

 先ほど青年が壊した木箱の中の物だ。

 まるで鮮血の様な赤い刀身に同色の持ち手と柄。

 平な刀身は傷も汚れも一つ無く、その真紅に飲まれそうに思うほど深い。

 両刃の片手直剣だ。刃の部分は鋭く研ぎ澄まされ、そこだけ銀に輝いている。

 さながら燃える刀身を銀の縁取りで抑え込んでいるかの様だった。


 綺麗な剣だ……

 戦闘中にも関わらず、僕はついその剣に見惚れてしまった。

 って、今はそんな時じゃない!

 慌てて意識を戻すと、僕は手元の煙玉を取り、紐を引っ張って青年の元へと投げつける。


「えい!」


 掛け声と共に投げられたそれは二人の足元で炸裂し、大量の煙りを撒き散らす。

 煙りは密室の中視界をぼやけさせ、次第に二人の姿も曖昧にする。

 僕はそれを見届けてから、素早く行動を開始する。

 なるべく大きな木箱を手に持つと──









「どこ行った?」


 煙がある程度晴れ、部屋の壁まで影を見渡せる様になった頃。

 クレナと距離を取った青年が不思議そうに周囲の物陰へと警戒する。

 僕はそれを、()()()見下ろし。


「おりゃあー!」


 屋根の骨組みから、青年の頭目掛けて飛び降りた。

 途端、こちらを振り返る青年だったがもう遅い。

 僕は勢い任せに青年を上から押し倒した。

 倒れた拍子に膝を床へと強打する。


「くぅ、痛いぃ……! く、クレナ! ろ、ロープか何かで!」


「ああ!」


 痛みに顰めながらも僕は青年を押さえ込んでクレナに頼む。

 さすがにロープの一つくらいある筈だ。


「怒った! 怒ったアぁァあー!」


 だがその時、青年が叫ぶや僕の下で暴れ出した。


「うわっ!?」


 ば、馬鹿力か!?

 僕はそれに耐えきれずに起き上がる青年から転げ落ちた。


「お前から壊す!」


 尻餅付いた僕に青年が振り返る。

 そして剣を高々と振り上げる青年。


「くっ!」


 すぐに避けようとするも、足の痛みで反応が遅れてしまう。

 クレナとは距離があり、救援は望めそうにない。

 もはや絶体絶命かと思ったその時。

 青年の剣を、氷が覆った。

 突如として青年の剣を覆った氷。


「ぐっ……!」


 さすがに予想外だったか、剣を持って飛び退く青年。

 警戒して入口の方まで後ずさる。

 最初とは位置関係が真逆となっていた。


「リリスぅ!」


 僕は後ろ──裏口の方を振り返って、そこで左手を向けて佇む少女を見た。

 やはり頼もしい。いつものリリスだった。

 青年はそれに氷の付いた剣を構える。

 クレナも青年を警戒しながら側へと控えた。


「ふへぁァ。魔女。グゼン様の言ってた魔女。ふへへ」


 それに青年はまた笑みを浮かべ、徐に剣を上げると。


「な!?」


 氷ごと、扉の持ち手付近へ振り下ろして両方を破壊した。

 力無く開く扉。

 ポイっと剣を捨てて青年は扉を通る。


「ふへへ、帰る」


 と、呆気なく背を向ける青年。

 僕らも暫し呆然とそれを見送った。


「ま、待て!」


 と、一人早く正気に戻ったクレナが青年を追いかけに出た。

 なんだか置いていかれた気分だ。

 追いかける理由も気力も無く、僕は尻餅をついたままに呆けていた。

 何だったんだ、一体。

 と、ハッと後ろに居る人を思い出し、僕は振り返る。


「り、リリスぅ~」


 痛めた足を庇って膝立のままリリスの元へと寄る。


「はいはい。よく頑張りましたね」


 それをリリスは困った様に見つつも迎えてくれた。

 僕のより小さな手で優しく頭を撫でられる。

 暫しされるがままに癒されていると。


「また助けられたな。何度もすまない。ありがとう」


「いえ」


 と、クレナが戻って来てリリスへと礼を言う。

 僕は見上げてその様子を見ていたが、途端恥ずかしくなってリリスの手から抜け出す。

 不思議そうにこちらを見るリリス。


「そ、そういえば、どうしてここに?」


 僕は誤魔化す為にもリリスへと問うた。


「こちらも襲われました。正確には、マリンが」


「な! 無事なのか!?」


 と、その返答にクレナが考える間も無い様に問う。


「ええ、無傷です」


「そうか」


 途端上がった激情に肩を下ろすクレナ。

 眉を下げて安堵を示すクレナは、少し貴重な表情だった。


「こちらも襲撃者には逃げられました。そしてもしかしたらと、マリンは組合に置いてこちらに赴きました」


 と、一瞬でこちらの状況も把握したらしいリリスが説明する。

 確かに組合ならきっと安全だ。


「さっすがリリスぅ!」


「どうも」


 僕が褒めあげるとリリスは何処吹く風と受け流す。

 だがその様子はどこか、いつもより覇気が無い様に見えて。

 と、リリスは伝える事は伝えたと、それを機に糸が緩んだ様に倒れかけた。


「だ、大丈夫!? リリスぅ!」


 咄嗟に僕は立ち上がってリリスを支える。


「少し、疲れました」


 そうリリスはいつもより元気なさげに答えた。

 走って来たのだろう。ローブ越しにも鼓動が伝わり、息が上がっていた。


「アズサ。言ってませんでしたが、昨日の戦闘で残り僅かだった魔力も使い切りました。ここ十日で少しは溜まった魔力もです」


 と、そうリリスはそれも伝えんと言い加えた。

 僕はそれに愕然とした思いになる。


「え? じゃ、じゃあ」


「さっきのは無理やり出した感じです。あの態度は虚勢でしたので、逃げなかったら不味かったです」


「そんな」


 それを聞き、僕はつい言葉を詰まらせた。


「ダメだよぉ! そんな無茶しちゃあ!」


 そして僕はリリスを少し強めに咎める。


「すみません」


 一言謝るリリス。


「と、とりあえず、座りな?」


「はい」


 リリスの肩を持ちながら、手近な木箱へとリリスを座らせる。

 素直にされるがまま身を任せるリリス。

 僕はその前へとしゃがむ。


「なので、今後私は戦力に数えないでください」


「う、うん。でも、そんな状態でマリンの方はどうやって追い払ったの?」


「私を見て逃げました。あちらも、逃げなかったらどうなってたか」


 と、本当に稀な事に弱気な事を言うリリス。

 僕もその様を見て少し何を言おうか迷う。


「リリスぅ。とりあえず、ありがとう。でも、あんまり無理しないでね?」


 結局僕は優しくお願いするに留めた。

 リリスのそれが、仲間を想っての事だと分かったからだ。


「アズサが、それを言いますか?」


 と、リリスがこちらを見つめて言ってきた。

 その目はこちらを射抜く様で、僕は暫し返す言葉を忘れた。

 思い当たる節があるのでつい苦笑い。

 リリスなりの嫌味だったのだろうか?


「とにかく、組合へ行かないか? マリンが心配だ」


「う、うん」


 と、クレナの提案に痛みも引いてきた足で立ち上がる。

 その時、僕は自身の左手に怪我を負ってるのを思い出し、慌ててリリスのローブを確認した。


「あわわっ。ご、ごめん、リリスぅ。ローブ汚しちゃった」


 肩付近に着いた血の染みを見て僕はリリスへと謝る。


「いえ、この程度」


 ローブの染みを見ながらリリスは平気そうに言う。

 確かに黒のローブなのであまり目立ってはないが。


「それより、怪我をしてるのですね? 見せてください」


 と、今ので気付いた様で、血の染みる僕の左手へと視線を寄越すリリス。

 言われるがまま僕は左手を差し出し、リリスが両手で持って覗く。


 と、リリスが不思議そうにその手の平を見ていた。

 つられて僕も自身の左手を覗くと。


「あれ?」


 傷は治っていた。



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