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また来世で会いましょう  作者: あおいあお
第二章 ロビア騒動編
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プロローグ:再会の感情は?



 蒼穹の下、草原と共に揺られ少年は馬の蹄を打つ音を聴いた。

 共に居合わせた乗客は物静かで、穏やかに心落ち着く空間であった。

 乗降口から覗くのは後列に連なる馬車である。


(不思議な少年だったな……)


 少年は風に靡く草原を見ながらそう思った。

 つい先程まで共に居た、赤髪の少年を思って。


 あの町の窮地に合わせる様に居た神や天使達。

 きっと、あの町を救う為にその御姿を現しになったのだろう、と。

 そんな中で妙に首を突っ込んでいたあの少年。

 天使なのか、違うのか。


(あの少年は否定してたが、果たして──)


 と、そう思う少年だった。

 その時、ゆっくりと馬車が速度を落として停まった。

 休憩の時間である。

 皆思い思いに馬車を降り、背伸びしたりしている中、少年も馬車を降りた。


 と、その時。不意に気付く。

 別の馬車に一人座ったままで居る、ある少女に。

 その少女は物憂つげな表情で俯き、靡く金髪は少年のと相違なく美しい。

 一瞬だけ。ほんの一瞬だけ天使かとも思う少年。

 だがすぐに違うと悟る。


 震えそうになる手足を抑え、その少女の居る馬車へと向かう少年。

 その金髪の少女は右の目に白い眼帯をしていた。

 間違いなどない。忘れる筈などない。

 胸の奥から沸き立つ様な、この感情。


 少年が馬車へと近付くにつれ、少女も少年へと気付いた。

 少年のより深い、この蒼穹の様な碧眼が少年へと向く。

 それに更なる胸の鼓動とそれに渦巻くものを感じた。

 遂に少女の目の前へと来る少年。こちらへ見開かれる碧眼。

 溢れ出る激情に手を上げそうになるのを必死の思いで堪えて、少年は言った。


「マリン?」


 その、妹の名を。



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